なぜアスレティックトレーナーから鍼灸の道へ?
この記事をご覧の皆さまはじめまして。
私は現在アスレティックトレーナーとして、大学のトレーニングセンターや中学校の部活動指導員として日々活動しております。
また、2020年4月から鍼灸の専門学校へ進学し、自身のスキルアップの為、資格取得に向けて勉学にも励んでいます。
このような記事を投稿するというのは初めての経験ですが、自分が学んだ事をアウトプットしたり、物事の整理をする為に今後投稿できたらと思っています。
先ずは、タイトルにも書いてある通り
『なぜアスレティックトレーナーから鍼灸の道へ進んだのか』
といったテーマについて、今回は自分の気持ちを整理する為に書いていこうと思います。
なぜ、鍼灸の道を選んだのか。
進学しようと思ったきっかけなど書いていければと思います。
①自身の今後を考えたスキルアップの為
これまでアスレティックトレーナーとして現場に出続けている中で、ずっと思っていた
『もっと医学について深く勉強したい!!』
と言う素直な気持ちが進学するに至った一番大きな理由だと思います
この気持ちの原動力はこれまでサポートしてきた選手達からもらったもので、日々競技に打ち込んで懸命に頑張る選手達には、トレーナーとしてより質の高いものを提供していきたいという思いがありました。
もちろんこれまでも働きながら勉強は続けていましたし、最善を尽くせるよう知識を身に付け、常にアンテナを張っているつもりではありました。
ですが、自分の将来像を考えた時に、現在の勉強方法、知識の習得方法のままで良いのだろうか?
このままで将来10年後、20年後に自分は
やりたいと思っている仕事に対して、実際にどれだけ出来ることを増やして理想に近づけているんだろうか?
と何度も疑問に思うようになっていました。
「自分のやりたいことと、実際に今自分ができること」
の差をできるだけ縮めてやろう!
それが結果として、サポートしてる選手や患者さんのためになるなら惜しまず努力してみよう!
こんな背景から、再進学という「新たな環境」へ身を投じることにしました。
②痛みに対しての直接的アプローチ
「医学の勉強」をもっと深くしたい
って理由だけなら、自分で参考書を買ったりして勉強すれば良いし、進学するにしてもいろんな選択肢があります。
理学療法士、作業療法士、柔道整復師、などなど
じゃあ、なぜ鍼灸師の養成校を選んだのか?
僕が入学する際に抱いていた、鍼灸治療というものに関するイメージも含めて書いていきたいと思います。
日々アスリートをサポートしていく中で
「痛み」に悩んでいる
や
原因がよく分からない「身体の不調」に悩んでいる
選手を数多く対応することがありました
そういった人達に
自分が提供できる選択肢を増やしていきたい
と思ったのが鍼灸の道を選んだ大きな理由の一つです。
また、なんと言っても直接患部にアプローチすることが可能で
『除痛』や『腫脹の軽減』
に大きな効果を与えれることに魅力を感じました。
鍼灸治療やお灸を用いた治療で
なぜ痛みが軽減するのか?
なぜ症状が改善されるのか?
といったことの理論的な部分を学んでいくのも凄く楽しみに思っていましたし
技術・スキルを身につけて、手に職を持つということへの憧れもありました。
鍼灸師は、マッサージや運動療法では行うことが出来ない
「人に鍼を刺して治療を行う」
という行為が許される唯一の資格です。
医師や看護師も人に鍼を刺すことは可能ですが、それを治療に活かす医師・看護師はほとんどいません。
だからこそ、痛みを訴える患部やそこに関連した部位に直接アプローチして治療を行えるということに魅力を感じていました
症状に対する病態の理解を深めて
それに対し自分ができる治療の選択肢を増やす
僕の場合、今までアスレティックトレーナーとして培ってきた経験・知識がありますので
これまで行ってきた運動療法と鍼治療を組み合わせて行うことで、提供できるサービスの質はもっと上げていけるんじゃないかなと思ったのがもう一つの理由です
③時間効率よく選手を診れる
最後の理由は、現場での働き方を変える、自分一人でのキャパシティを増やしたいといった理由になります
トレーナーとしてチームをサポートする中で必ず出てくるのは
春や夏に行われる、遠征試合や強化合宿といったものです。
私自身、毎年夏に大学ラグビー部の菅平合宿に帯同していますが、部員70名近くに対してメディカルスタッフは1~2名です。
合宿後半になるにつれて増えていく怪我人の対応など、なかなか一人では対応しきれないのが実際です。
もちろんメディカルルームの利用には事前予約制度や対応可能な時間などを決めておりますが試合での怪我や急患で来る選手も多くいます。
予約する時間などなくてMTGなどもある為ケアルームに来れる時間もなかなか無い中、隙間時間を見つけてメディカルルームに来てくれたりする選手もいます。
そのような選手に対して
「ゴメン、予約いっぱいやから対応できないわ」
とはなかなか言えません。
現場ではいかに効率よく、正確な評価をし正確な処置、選手が満足のいく対応を出来るのかが求められます。
そんな中、鍼灸治療を行える事によって何が変わるかと言うと
一番は「時間効率良く」選手を診ることができること
だと思っています。
例えば、以下のような3名の選手が同時に来たとします。
選手A:昔からの膝痛があり、毎日事前にケアの予約をとって時間通りにきます。チーム内でも主力的存在なので自分でもケアしながらプレーできるようにして欲しい。とトレーナー任せではなく自分でも自分の体を考えて行動できる賢い選手。
選手B:先日の試合で足関節を捻挫し、ケアの予約を取っていないけど監督から明日の試合にどうしても必要な存在だからこの時間に診て欲しい。と言われてきた選手。
選手C:本日の試合でACL損傷。チーム練習・MTGなどには不参加とし、常にメディカルルームにて消炎治療を必要とする選手。
このような条件の3選手が同時に来た場合、あなたならどう優先順位をつけて対応しますか?
チームや監督的に直ぐに対応して欲しい選手の順は
恐らくB→A→Cの順でしょう。
ですが、社会に出る前の学生教育と言う観点(毎日しっかり予約を取って報連相ができている、いないの点)から見てみるとどうでしょう
A→B=Cの順になるでしょう。
また、チーム状況や監督の意向を除外し、その選手の重症度を第一に考えて長期的に考えた場合はどうでしょう。
怪我の程度にもよりますが、C→B→Aの順になると思います。
このように、瞬時に選手の意見、監督の意向、チーム状況、医学的視点から見た優先順位などを踏まえた判断・対応が求められます。
鍼灸施術を用いることで全てが円滑になるとは断定できませんが、使い方によってはよりスムーズに選手を回すことができ、時間的な余裕が出来る分
より質の高い対応も可能になると思ったからです。
また、30年後、40年後と先を見据えた時に
今のスポーツ現場でバリバリ動いて働くというのは
現実的にも、体力的にも難しい部分が出てくると思っています
なので
歳をとっても変わらず自分らしく働き続けれる仕事
なんてことも踏まえるとやっぱり
この鍼灸の道を選んだ選択は間違いじゃないと思えるわけです
ゆくゆくは、自分の治療院やスポーツ施設を作りたいとも思っているので
それだけの経験や技術をこれから時間をかけて身につけないと!
なんてことを考えていたので、今回自分の気持ちを整理しようと思いここに執筆しました
以上、これらの考えが専門学校へ進学しようと決めた理由になります
また学校を選ぶ中での条件としては、
1、学費
2、専攻科
3、通学時間
4、学校の評判
5、立地
6、この人に付いていきたいと思える先生がいるか
7、鍼灸×スポーツに関連した実習やゼミはあるか
といったことを主に調べて進学に至りました。
事前の調べがあったからこそ今の学生生活はとても毎日が充実しています。
とても良い『環境』に身を置き、日々勉学に励んでいます。
今はアスレティックトレーナーの知識や経験をベースに物事を考え業務に取り組んでいますが、今後勉強を進めていく上で新たな知識や経験を増やしていき
多くのアスリートに必要とされるような存在になっていきたいと思います。
長くなりましたが、今回の記事は以上となります。
ご覧いただきありがとうございました。