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アスレティックトレーナーのシゴト
こんにちは。
本日も記事をご覧いただきありがとうございます。
先日、専門学校での中期試験は無事?なんとか終えることができました
思ったよりも手応えがなく追試がないか不安な状態ですが、、
テストを返却されるのが怖いこの感覚
ドキドキするけれどもなんか学生してるな〜
って思ったりもしてこの感覚を少し楽しんでる自分がいます笑
仕事の方は、年末になるにつれて、日々サポートしているチームはシーズンも終盤にさしかかってきました。
やっと少し落ち着けるか?
と思ったのも束の間、、
知り合いからの紹介で縁あって、年末は12月25日~31日まで関東の高校ラグビー部の遠征帯同に行くことになりました。
また、1月は日頃よりサポートしている大学ラグビー部の全国大学地区対抗戦がある為、年始は1月2日〜1月6日まで遠征帯同の予定です。
こんな時期に、現場での仕事を任せていただけることはトレーナー冥利に尽きることなので、与えられたこと以上の仕事ができるよう準備していきます!
今年の年末年始も大忙しになりそうな予感です!!
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さて、今回はアスレティックトレーナーのシゴトについて執筆していきます!
これからアスレティックトレーナーを目指そうとしている方や
アスレティックトレーナーといった仕事に興味を持ってくださっている方に見ていただければと思います。
・アスレティックトレーナーってどんな仕事?
・どうやったらなれるの?
・どんなところで、どんな契約形態で働いているの?
なんてことを、最近よく聞かれることがあります
確かに、この業界は求人サイトなどで掲載されることが少なく
特にプロや大学のチームスポーツなどで働くには基本、就職説明会などといったものがない為、他の業種とは違って仕事に対するイメージが少し湧きにくい職種でもあります。
なので、この記事がアスレティックトレーナーの仕事に興味がある人や、現在アスレティックトレーナーの勉強をしている人にとって少しでも参考になれば幸いです。
アスレティックトレーナーってどんな仕事?
まず初めに多くの方に聞かれることとして
一体どんな仕事をしているの?
といった疑問を投げられることが多いです。
プロのスポーツ選手を見てる人?
パーソナルトレーナー?
整骨院の先生?
テーピングを巻く人?
リハビリをする人?
フィットネスジムで働く人?
病院で働く人?
なんて、数多くの「?」を抱いている方が多い印象です
実際、アスレティックトレーナーの働く場は多岐に渡り、上記の疑問に対して全て正解でもあります。
(働く場が様々なのは、アスレティックトレーナーの資格と併せて、他に付随する医療国家資格を保有して働いている人が多いことも理由の一つとして挙げられます)
ですが、本来アスレティックトレーナーが担うべきとされている役割は
しっかりと日本スポーツ協会が明示してくれています。
↓
公認スポーツ指導者制度に基づき、JSPO公認スポーツドクター及び公認コーチとの緊密な協力のもとに
競技者の健康管理、外傷・障害予防、スポーツ外傷・障害の救急処置、アスレティックリハビリテーション、体力トレーニング及びコンディショニング等にあたる。
簡単に言ってしまえば
いわゆるスポーツ選手のトータルサポートを行う専門家ってやつです
実際の業務内容は、働く場によって様々ですが
スポーツ現場で働く場合は
・怪我予防のためのトレーニングやコンディショニング指導
・怪我が発生した場合の応急処置や怪我の評価
・怪我をした選手の復帰までのアスレティックリハビリテーション
・監督やチームスタッフとの連携
・テーピング、ストレッチ、栄養面での指導 etc
などが主に挙げられます。
健康な選手に対して関わることももちろんありますが、ほとんどは怪我をした選手に寄り添うことが多い仕事です
例えば、選手Aが怪我をしました
我々アスレティックトレーナーがこの選手に対して関わる流れとしては
①怪我の初期評価・応急処置(必要であれば救急車要請)
②専門医への受診を促し、診断結果を元に怪我の程度などを考慮して、医師、監督、保護者と今後のスケジュールや方針を決める
③病院のリハビリスタッフと連携をとりながら、日常生活を行えるまでのメディカルリハビリテーション※1 を行う
④競技復帰に向けて、アスレティックリハビリテーション※2を行う
⑤必要に応じてテーピングなどを用いて、目標とする試合出場に向けて競技復帰までをサポートする
※1 メディカルリハビリテーション
可動域の改善や基礎的な筋力トレーニングを行う
※2 アスレティックリハビリテーション
より専門的な筋力や体力の強化、グラウンドレベルでのトレーニング指導を行う
ですが実際、アスレティックトレーナーとしてスポーツ現場で働いている人の割合は少なく
多くの方は整骨院やリラクゼーション施設、病院でのリハスタッフ、またはパーソナルトレーナーとして活動されている方が多い印象です。
なので、現在私が持つ同年代のアスレティックトレーナー業界のイメージとしては
良く言えば、スポーツ現場に限らず様々な場で働ける
悪く言えば、この資格を持ってして本当の専門家として働いている人が少ない
と個人的には感じています。
どこで働こうが、結果的には人の健康を助ける素晴らしい仕事なので良い仕事に変わりはないのですが
それって本当にアスレティックトレーナーとして働かないといけない仕事なの?
と思ってしまう自分は古い考えの変わり者なのでしょうか、、
ただでさえ、世間からの認知度が低いこの仕事をより多くの人に知ってもらうためには一体どうすれば良いのか
これからのアスレティックトレーナー業界を担う我々、若手世代が真剣に考えないといけない問題なのでしょうね
とまぁ、私の価値観は放っておいて、、、
大まかにアスレティックトレーナーの業務内容に関してはイメージできたでしょうか?
ただ選手1人を見てるだけのように思われがちですが、実は下図のように
様々な人や、問題、課題とを繋ぐ
『橋渡し役』
を担う大事な仕事です。
どうやったらアスレティックトレーナーになれるの?
アスレティックトレーナーの仕事についてある程度理解できたら
次はじゃあ、どうやったらアスレティックトレーナーになれるのか?
日本スポーツ協会が明示しているものをピックアップして見ていきましょう
・受講条件
まず受講条件についてですが下記の2パターンがあります
①日本スポーツ協会が認定している大学・専門学校を卒業した者
②JSPO加盟団体(都道府県体育・スポーツ協会、中央競技団体等)及びJSPOが特に認める国内統轄競技団体から推薦され、受講者選考基準を満たす者
※日本赤十字社「救急法救急員養成講習会」を各自で受講する必要あり
①はこれから初めてこの業界の勉強をしていく方が、選ぶことが多く
②は既に医療国家資格を持って現場で活躍されている方が、選ぶことが多いです
・カリキュラム
大学・専門学校を経て受験資格を得る場合のカリキュラムは
共通科目;150時間
専門科目;600時間
現場実習;180時間
となっており、現場実習に関しては実際に4年以上アスレティックトレーナーとして活動されている現場のトレーナーの指導のもと実習は行われます。
・試験の実施方法
試験は、理論試験と実技試験があり、理論試験を合格した人のみが実技試験に進むことができます。
理論試験;基礎問題(110問)+応用問題(110問)の計220問で構成
実技試験;カテゴリー1(応急処置)+カテゴリー2(アスレティックリハビリテーションの立案・指導)+テーピング実技の3つのカテゴリーで構成
そして、もし理論試験は通ったけども実技試験でつまづいて落ちてしまった場合は大ピンチです
実は実技試験の受講は2回までしかできない為、再試験で落ちてしまった場合はこれまでの現場実習の180時間の単位が喪失してしまうのです
なんと厳しい世界でしょう、、
・アスレティックトレーナーの登録人数
また、日本国内で認定されているアスレティックトレーナーの数を見てみましょう
アスレティックトレーナー;4,729人 (2021年10月1日現在)
対して、他の医療国家資格はというと
あん摩マッサージ指圧師;118,916人 (2018年時点)
はり師;121,757人(2018年時点)
きゅう師;119,796人(2018年時点)
柔道整復師;73,017人(2018年時点)
他の医療者資格と比べると、まだまだ少ないのが現状です
このように、アスレティックトレーナーになるためには沢山の壁をクリアしていかなければなりません。
決して簡単に取れる資格ではなく
合格率は協会から正式には公開されていないものの
おそらく10%前後と言われています
こんなにも難関資格であるにも関わらず
実はアスレティックトレーナーの資格は国家資格ではなく民間資格なんです
アメリカのアスレティックトレーナーは医療国家資格者として認められているので、日本でも同等の資格として扱ってもらえるよう、地位向上に向けて取り組まなければなりませんね
どんなところで、どんな契約形態で働いているの?
では、実際アスレティックトレーナーの働く現場ってどこが多くて、どのような契約携帯で働いているのか?
こちらも日本スポーツ協会が行った実態調査をもとにまとめてみましょう
(日本スポーツ協会 日本のトレーナー実態調査 集計報告より抜粋)
こちらの調査は2018年7月2日~31日までを期間とし、計1294名の公認アスレティックトレーナーに回答してもらったものになります。
アスレティックトレーナーの活動形態として、どの様な場所で働いている人が多いのでしょうか。
見ていきましょう
↓
・アスレティックトレーナーの活動形態
→トレーナーとして活動していない・ボランティアで活動している人が合わせて36.1% もいるんですね
・フルタイム/パートタイム/ボランティアとして活動しているトレーナーの現在関わっているスポーツのレベル
→意外とプロのチームで働いているトレーナーの数は、大学や社会人の割合と変わらないんですね
→中学校で働いているトレーナーが意外にも26名もいるのは驚きです。同じく中学校で勤務している自分の身としても、他の方がどのような形で働いているのか色々と聞いてみたいですね
・フルタイムで働くトレーナーの雇用形態
・フルタイムかつ個人で契約しているトレーナーの雇用形態
・パートタイムで働くトレーナーの主たる就業先
→働き先がいくつかあって、病院や教育機関でパートタイムとして働くトレーナーは私の周りにも多々います
・トレーナーとして活動していない人の就業先
→トレーナーとしては活動していないけれども、病院での受付や事務、自身で開業して一般人を対象とした治療院を行なっている人が多いんですね
ここまで幾つかのデータを見て、いかがでしょうか?
これだけ難関な資格を取得しても、実際アスレティックトレーナーとしてフルタイムで働いている人が23.9%しかいないのには少し驚いた方もいるかもしれません
ですが、この業界では本当にこの程度の割合で、
ほとんどの場合は複数の場所と契約を交わし、個人でパートタイムとして仕事を組んでいく人が多いです。
パートタイムで医療機関や学校教育機関で働く場合は、求人サイトなどで公募していることがありますが
フルタイムでプロチームや大学などで働くには、採用情報が公に出ることは少ないです。
なので、ほとんどの場合はトレーナー同士での口コミや紹介といったもので仕事は舞い込んできたりします。
フルタイムでプロチームなどで働きたい人は、日頃からより多くのトレーナーと交流を持ち、信頼を勝ち取っていくことが1番の近道になると思っています。
アスレティックトレーナーのシゴト
について少しでも理解してもらえたでしょうか?
あまり世間一般的には聞き覚えのない職種ですが
とにかく良い仕事です!
と胸を張って言えます!
まだこの資格を持って働いて5年弱ですが、日々本当に楽しく感動的な仕事だなと実感することが多いです
『仕事のやりがい』
なんて言うと少し格好つけているように思われるかもしれませんが
色々な年代の色々なアスリートに関われているこの仕事を誇りに思います!!
以上、少し長くなりましたが本日はここらで終いとさせていただきます。
本日もご覧いただきありがとうございました。