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東洋医学の歴史や思想

こんにちは。

本日もご覧いただきありがとうございます。

今まで本を読む習慣がなかった自分ですが、ここ半年間ほどは色々な本を読むようにしています。
自己啓発本やビジネス本といった難しい類の本は苦手なので、
主に読んでいるのは書店の店頭によく並んでいる
「最後の10ページで衝撃の結末が!?」や「本屋大賞1位!」
みたいな少し大袈裟では?と思うような紹介が書かれた本を手に取ることが多いです。単純なので、、、
集中力がなかなか持たなかった自分ですが、続きが気になったり文章から物事を推測して考えることで脳を使ってる感じがしてなかなか面白いものです。

さて、今回は東洋医学の歴史についてまとめていきます。

東洋医学について

東洋医学とは
東洋医学の理論では人と自然・環境などとの調和と統一性を重視し、身体全体が一つの繋がりを持った有機体であるという見方がその中心にある。
その治療法には、鍼灸・湯液・気功・導引・按蹻などが含まれる。

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1、東洋医学の起源

 原始的医術
本能的な行動から経験を重ねる事により医術として確立されていった。

・痛いところを撫でる、さする
 →導引・按蹻に発展
・薬になるものを食べる
 →湯液(漢方薬)に発展
・痛む所に石や動物の骨を当てる
 →砭石・鍼治療に発展
・冷えて痛むところを温める
 →灸治療に発展


2、東洋医学の発展

原始的医術から発展した経験医学が、中国最古の思想・世界観と結びつき、体系たてられて現代の中医学の基礎となる医学書が記された。

①黄帝内径(春秋戦国時代に設立したとされる。著者不明)
 →中国最古の医学書。東洋医学発展の基礎であり原典と言われる。
  ・素問
   生理・病態・診断・医療・養生について記載。
  ・霊枢(鍼経とも言われる)
   身体の組織や機能、鍼の具体的な運用方法について記載。

②難経(著者:扁鵲)
 →黄帝内径の難解な部分を解説する立場から作成された。一問一答の
  形式
で記述されており、現代では経絡治療として行われる。

③傷寒雑病論(著者:張 仲景)
 →湯液治療の原典とされている。
  傷寒(外寒病、特に熱病)の部分を傷寒論とし、雑病の部分を金匱要
  略
として編成している。

④医心方(著者:丹波 康頼)
 →現存する日本最古の医学書で、随・唐の医説、医術を収録してい
  る。失伝している内容も載されており医学文献としても重要なもの
  である。


3、東洋医学の特徴

・東洋医学における人体の見方の基本

①「気」の思想
「気」の思想は、陰陽論とともに発達した哲学思想であり、近世に至るまで中国文化圏にある人々の自然観の基礎をなすものである。
宇宙の生成から生命現象に至るまで、全て「気」を根底に置いて理解・解釈しようとする思想。「気」とは神羅万象の根源であり、その活動を司るものである。

②天人合-思想
人体を自然と対応するものとして捉え、人体の形と機能が天地と相応していると見る考え方。人体の生命現象を自然現象と結びつけることで理解しようとする思想。

③陰陽学説
五行学説と並んで、東洋医学の根本をなす理論の一つである。
この世界を構成するものは全て陰と陽に分けることができ、陰と陽は対立するが相互に関連しあって存在している。
また、比較する対象によって属性が分かれる相対的概念である。

 a.陰陽の分類
 陰陽の属性は絶対的に変わらないものでなく、相対的な相手との比較によって常
 に変化する。そのために比較対象によって陰にも陽にもなる。
  例)朝と夜を比べると朝は陽だが、真昼と朝を比べると真昼の方が陽が多いの
    で朝は陰となる。

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 b.陰陽の法則
 陰陽には「対立と互根」「対立と制約」「消長と転化」「可分」の4つの法則が
 ある。
 ・対立と互根(依存)
  表を陽・裏を陰というが、表がなければ裏はなく、裏がなければ表も存在しな
  い。また、磁石はNとSの対立する二面をもつが二つが合わさって一つである
  ことなどから認識する考え。陰と陽は単独で存在することはできない。
 ・対立と制約
  全ての面において陰陽は対立した側面を持ち互いに制約し合う。
  陰は陽の亢進を制約し、陽は陰の行き過ぎを制約し、お互いの偏った盛衰を矯
  正している。
これを水火に例えると、水は火を冷やしすぎないようにして、火
  は水を温め、冷えすぎないようにする
 ・消長と転化
  消長・・・量的な変化
  転化・・・の変化
 ・可分
  全ての物事は陰と陽に分けられ、分けられたものは更に陰と陽都に無限に分け
  ることができる。

c.人体における陰陽
人体は部位によって陰陽に区分される。
東洋医学では人体を構成する基本構成物質を気、血、津液と考えこれらも陰陽に区分される。

d.陰陽の生理機能と病理変化
人体が正常に機能を保っているのは相対的な陰陽協調関係が正常に保たれているからである。何らかの異常で陰陽の平衡が崩れ、どちらかが極端に多く・少なくなった時、体は疾病を起こす。
どちらかが極端に多い状態を偏盛(実)、少ない状態を偏衰(虚)という。

★陰陽の治療
瀉法;偏盛(実)の場合は余分を取り除く
補法;偏衰(虚)の場合は不足を補う
東洋医学では気を整えることが治療の目的であり、陰陽の平衡を回復させることは気を整えることを意味する。

④五行学説
五行学説は世界を構成する全てのものを5種の気の性質に分類し理解しようとするものである。中国の古代人たちは日以上の生活と密室に結びついた、
木・火・土・金・水
の5種の物質を基本物質として認識した。
この5種の基本物質たちがもつ性質を自然界ならびに人間界の全ての事物のに当てはめて考え、理解しようと試みた。

a.五行の生理関係
正常な状態での機能的な関係を生理関係と言い、相生関係相克関係がある。
・相生関係
 五行には相互産生、相互助長する生理関係がある。特定の相手を生じ、育成・保
 護・援助するなどという関係を相生関係という。
 →母子関係・・生じる側と生じられる側は母子関係で表現される。
・相克関係
 
五行には相互制約、相互抑制する生理関係がある。特定の相手に勝つ・抑える・
 支配するなどの働きを相克関係という。

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b.五行の病理関係
病的な状態における機能的な関係を病理関係という。
・相生関係による伝変
 母病及子・・母の病が子に及ぶ
 子病犯母・・子の病が母を犯す
・相克関係による伝変
 相乗・・相克に乗じて克されるが過剰に制約される病理関係を相乗という。
 相悔・・克す側が弱くなって逆に制約される病理関係を相悔という。

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c.五行による予防・治療・過誤の考え方
「未病」の状態を様々な症状・変化から捉え、治療することを医療の最高到達目標として発展した東洋医学では、病を治すだけではなく、病の伝変を予防することを重要視する。
代表的な治療原則として、難経の文中には下記のような言葉が記されている。
「虚する物はその母を補い、実するものはその子を瀉す」

五行色体表

五行の属性を一覧にまとめたものであり、
自然界の五行・人体の五行・飲食物の五行などを性質を考慮してまとめたもの。

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以上、今回は東洋医学の歴史や思想についてまとめました。

間違っている点や、気になる点があれば気軽にコメントしてください。

本日もご覧いただきありがとうございました。


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