解剖学 運動器(骨格系:総論)
こんにちは。
本日もご覧いただきありがとうございます。
梅雨ということで数日間ずっと雨が続く中ですが、前期末の試験が1週間後と迫ってきているのでしっかり勉強していきたいと思います。
今回は解剖学の基礎である、運動器(骨格系)についてまとめていきます。
運動器
系人体の各種の運動は[骨格筋]と[骨格]の共同作業により行われるので、2つを合わせて[運動器]という。
歩行などの全身運動や指を使う細かな動作など、人体の多様な運動は約200個の骨が連結されてできる骨格とこれに付着する、約680個の筋肉によって引き起こされる。
骨格系
骨格系とは
骨格系は運動器としての機能の他に中枢神経や内臓の保護器官としても重要であり、人体全体および各部の形を維持する支柱としても意義も大きい。
また、「血球の生産を続ける赤色骨髄組織が胸郭や骨盤の骨の中にあり、骨質はリン酸カルシウムを大量に含むため血液のリン酸とカルシウムの濃度を一定に保つための貯水池としての意義の重要」である。
★骨の機能
①身体の支持
②身体の運動
③器官の保護
④電解質の貯蔵
⑤造血
1)骨の形状
骨は形の特徴から長骨・短骨・扁平骨・含気骨に分類される。
①長骨
長く伸びた管状の骨で、中央の骨幹と両端の骨端に分けられる。
管状の骨幹の壁は緻密骨でできており、中に骨髄を入れる。骨端の表面も緻密骨で作られるが、内部は骨髄の中を骨梁が網目状に伸びる海綿質で占められる。
②短骨
手根骨や足根骨のようにサイコロ状の骨で突出した長い軸を持たない。
③扁平骨
頭蓋骨や胸骨・肋骨のように、板状の扁平な形をした骨。扁平骨には長骨のような広い髄腔がなく、内外2枚の緻密質の間に板間層と呼ばれる海綿質がサンドイッチ状に挟まる。
④含気骨
骨内部に空洞を持つもので正体では粘膜に覆われ副鼻腔を構成する。
上顎骨や前頭骨・篩骨・蝶形骨などがある。
☆よく見ると個々の骨によっても様々な特徴があり、それを示す用語も存在するので下記に示す。
A.突出部
結節:周囲から比較的はっきり区別される肥厚部
隆起:やや円みを持った小さい突出部
粗面:多少隆起したザラザラの面、筋の付着部になる
突起:表面から長さを持って突き出す部
棘:尖端の比較的尖った突起
顆:骨端部の肥厚する突起
稜:長く連なった隆起部
B.陥凹部
窩:表面から陥凹する部
切痕:骨の辺縁における切れ込み状の部
裂:裂け目状の狭い間隙
孔:いわゆる'穴'の部
溝:細長い陥凹部
管:孔の長くなったもの
2)骨の連結
舌骨以外の全ての骨は、他の骨と連結されて骨格を構成することによりその機能を果たす。2つの骨が骨質で完全に結合される骨結合以外はつなぎ目で屈曲したり回転したりする可動性が認められる。連結部の可動性はその構造により大きく左右される。
①線維性の連結
2つの骨の間が線維性結合組織で結合されているもの。
a.靭帯結合 (脛腓靭帯結合、前腕骨間膜)
強靭な線維性結合組織による結合で、幅広く膜状を呈する時は骨間膜という。
b.縫合 (冠状縫合/矢状縫合/ラムダ縫合/鱗状縫合)
板状の頭蓋骨の間の結合で、多数の膠原繊維束が両骨の結合面を結合する。
c.釘植 (歯根膜)
歯根の表面と歯槽骨の間の結合で結合組織性の歯根膜が両者を結合する。
②軟骨性の連結
a.軟骨結合 (胸骨軟骨結合)
硝子軟骨により結合される。寛骨の'Y字軟骨'のように成長期のほとんどの骨には軟骨結合(骨端軟骨)が見られる。
b.線維軟骨結合 (恥骨結合・椎体間結合[椎間円板])
恥骨結合と椎体間結合は緻密結合組織の中に軟骨質が散在する線維軟骨ででき、円板状の構造で2つの骨が結合される。
③滑膜性の連結
一般に'関節'と呼ばれる連結で2つの骨が滑膜により繋がる。連結部には滑液で満ちた関節腔が出来る。
3)関節の種類
一軸性
①車軸関節
上橈尺関節・下橈尺関節・正中車軸関節
②蝶番関節
腕尺関節・指節間関節
③ラセン関節
距腿関節
二軸性
④楕円関節
橈骨手根関節
⑤鞍関節
母指の手根中手関節
⑥顆状関節
膝関節・中手指節間関節
多軸性
⑦球関節
肩関節・股関節・腕橈関節
軸なし
⑧平面関節
椎間関節・脛腓関節
以上、今回は運動器(骨格系:総論)についてまとめました。
次回は、運動器(骨格系:脊柱)についてまとめていこうと思います。
間違っている点や、気になる点があれば気軽にコメントしてください。
本日もご覧いただきありがとうございました。
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