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灰の境界線~第十九話~

 一方その頃、ベルゼブブとガブリエルは都市で一番高い時計台の上にいた。ベルゼブブは目を閉じ、意識を集中させて都市全体を探っている。その横に立っていたガブリエルが言った。

「アルマたちが動いた。合流するか?」

 目を開けてガブリエルに視線を向ける。

「やはりサタンの気配を感じられない」
「あの子は、霊体の私達から隠れることを得意としている。そう簡単には見つからないだろう」
「……やはり、アルマの目を活用するしかあるまいか」

 ベルゼブブの言葉に、ガブリエルは目を伏せた。

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