五方
五行思想における五方(方位)について説明いたします。
①五方の基本対応
木:東方
火:南方
土:中央
金:西方
水:北方
②五方と五臓の関係
❶東方と肝
東の特徴:春の方位、日の出の方向、生命力の発現、風の気候、温暖な気候
肝との関連:万物の生成、疏泄作用、上昇の気
❷南方と心
南の特徴:夏の方位、太陽が最も高い位置、陽気の極盛、暑の気候
心との関連:成長と発展、温熱作用、発散の気
❸中央と脾
中央の特徴:四季の変わり目、調和の中心、万物の統合、湿の気候
脾との関連:運化作用、昇降の気、バランスの維持
❹西方と肺
西の特徴:秋の方位、日没の方向、収斂の気、乾燥の気候
肺との関連:収穫と整理、清肃作用、下降の気
❺北方と腎
北の特徴:冬の方位、陰気の極致、蓄積の気、寒の気候
腎との関連:蔵精と貯蔵、寒冷作用、潜伏の気
③方位による症状変化
❶東方(肝)関連
▶︎肝の病は朝方に悪化する
▶︎春季は肝気が上昇する
▶︎風邪により症状が増悪する
❷南方(心)関連
▶︎心の病は昼間に悪化する
▶︎夏季に心火亢進する
▶︎暑熱により症状が悪化する
❸中央(脾)関連
▶︎脾の病は季節の変わり目に悪化する
▶︎日中に消化器症状が悪化する
▶︎湿邪により症状が悪化する
❹西方(肺)関連
▶︎肺の病は夕方に悪化する
▶︎秋季に呼吸器症状が悪化する
▶︎燥邪により症状が悪化する
❺北方(腎)関連
▶︎腎の病は夜間に症状が悪化する
▶︎冬季に腎虚症状が悪化する
▶︎寒邪により症状が悪化する