<お受験コラム>面接では本心を自然にお伝えする その2 「思い」と回答の体系化でお伝えすべき内容を理解する
前回の「その1」では、面接対策の重要性とその効果的な対応として「面接対策のサイクル」を回し「本心」に気付き、体系化する事をご説明致しました。今回は、そのサイクルを回すための手順について、事例を交えてご説明致します。
面接対策のサイクルは、親御様の思いの検証
面接対策のサイクルとは、以下のプロセスを繰り返す事です。
B-4 ご家庭の思いの整理
面接での回答の幹となる「思い(コンテンツ)」を体系的に
取り纏め、
C-4 想定質問と回答案の考察
それを幹として、お母様、お父様それぞれの考えに整理(分解)、
文章化し、
C-5 面接練習
考えを「語る」事で、ご自分の「考え」として自信を持てるか
確かめる
(違う場合は、「考え」を再考してみる)
ここで一番キモになるのは、最後のプロセスで、今まで書き溜めてきた文章を「語る」事で「本心」に近づく、という事です。
ではそれぞれのプロセスについてご説明致します。
伝えたい「思い」は、園のお考えを踏まえて体系的にまとめる
これは、「お受験準備編」の「その1 相思相愛な幼稚園の探し方」以下「その1−1から1−5」で、細かくお伝えしていますので、詳しくはそちらをご参照頂き、要点としては、
親御様の幼少期のご経験からお子様の将来像までを以下の通り時系列に並べて、すべて同じベクトル上にあるか、を検証する事です。
・ご両親の生立ち(価値観)
・3 ご家庭の教育方針、躾
・1 お子様の変化/成長
・4 学園全体の願い
・2 お子様の将来像
この事例では日本女子大学附属豊明幼稚園との相性を測っていますが、中心となるベクトルは、
「考えや行動に責任を持ちやり抜く」 2 お子様の将来像
↑
「信念を見つけ貫く」 4 学園全体の思い
↑
「興味を軸にやり抜く」 3 ご家庭の教育方針、躾
↑
「自分が決めたことはやり切る」 ご両親の生立ち(価値観)
となり、同じ目標や意識を持っており、親御様の思いと幼稚園の思いが同じベクトル上にあります。
※「やり抜く」ことは、「信念を持つ」ことの結果ですが
もちろんこれだけでは無く、「他人に親切になってほしい」とか、「新しいことに挑戦してほしい」など、様々な思いがあると思います。このプロセスでやるべき目的は、様々な思いを2-3つに集約させること、幼稚園の思いと意識が近い思いを深掘りすることです。
これは、親御様の思いを整理し、また幼稚園の思いから学ぶことであり、つまり面接(および願書)で園に伝えるべきことの体系化なのです。
一つだけ注意して頂きたいのは、幼稚園の思いに学び過ぎない、ということです。幼稚園の理念や方針に引きずられると、親御様の思いに気付くせっかくの機会を失い、面接(願書)でも、「感銘を受けました」、「共感しました」など、薄い言葉しか出ず、その他大勢の志願者さんとの違いが伝わりません。
本心を自然にお話しするために、想定質問も体系化する
面接に関する心構えや方法論は、「お受験準備編」の「その3-3 面接では体系的なストーリーを聞いていただく」でご説明していますので、これも要点だけお伝えします。
面接対策として、一般的には想定質問と回答の丸暗記が主流の様ですが、これは非常に危険です。なぜなら、
・想定質問と違う質問に答えられない
・「お母様とお父様間」、「願書」とズレた回答をしてしまう
ためです。
そのため、想定質問の体系化をして、そのグループごとに回答の元になる「ご家庭の考え、園の考え」を要旨として準備します。
体系化の軸は、「主体」、「対象」、「事象」です。これでほぼ全ての質問をカバー出来ます。
次に各グループでお母様、お父様の考えをまとめます(図中「ご家庭の考え、園の考え」)。これは「B-4 ご家庭の思い」を基本的な考えとして、お母様、お父様の生い立ちや価値観の違いを踏まえて、それぞれ文章にしてください。
ここまで出来ましたら、想定質問ごとの回答案を「ご家庭の考え、園の考え」を見ながら、お母様、お父様それぞれの視点で検討します。
回答案の考え方、本心に気付く面接練習については、
その3 面接練習を繰り返しご自分の「本心」を引き出す
にて、これも事例を使って次回ご説明します。
ここまでお読み頂きありがとうございます。
本noteで大っぴらに語れない内容など、晴れやかお受験公式LINEで都度配信しております。ご興味がありましたら、こちらより友達追加してみてください。
メールでのお問い合わせはこちらまで
info@hareyaka-ed.com
「親子で楽しむ お受験準備」全体にご興味を持っていただけましたら、
まずは目次をご参照ください。
その0 ご両親がまずやるべきこと
その1 相思相愛の幼稚園の探し方
その2 幼稚園の「評価視点」
その3 ご両親の準備 〜願書、面接、考査は三位一体〜
その4 当日の過ごし方