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もったいないは、もったいないだけだった。
お気に入りのマグカップにいただいたお茶を飲む。
私には、これがなかなかできないことだった。
大切なもの、お気に入りのものは、とっておきたいと思っているからだ。
いただきもののお茶、化粧品、化粧品のサンプル、ネイル、ヘアオイル、ボディクリーム、洗顔シート、ハンドクリーム、お気に入りの洋服や食器…
ハンドクリームなどは、使ったらなくなるから大切にしようと、ちょびちょび少量を使っていた。
お茶は大切な時に飲もうととっておいた。
お気に入りの洋服は汚れないようにと、たまにしか着なかった。
お気に入りの食器も、たまにしか使っていなかった。
ふと気づくと、
「いつ買ったんだろう?」と思う、美容用品。
5年以上前の化粧品。固まり始めたネイル液。使ったら皮膚があれちゃうかな、と不安になるボディクリーム。
「いつもらった?」と思う、ギフトのティーバッグ。1年以上たって、飲めるか不安になる。
「この服、なんか違うかも」と思う、お気に入りだった洋服。
「あ、これあったんだ」棚の奥底に眠るお気に入りのコップ。
欲しくて買ったものを、大切にしようとして
少しだけ使う、たまに使うようにしていたけど
時間が経てばたつほど、そのうち使えない状態になってしまう。
お気に入りだった洋服は、そうでもなくなってしまう。
そういえば、
小学生のころ、シール帳を持っていてたくさんのシールを貼っていた。
ペタペタはるのがもったいなくて、使わずに大切に取っておいた。
可愛いメモ帳も数枚だけしか使わず、大切にとっておいた。
だけど、そのシールもメモ帳もそのまま使われることがなかった。
高校生になってそのシール帳やメモ帳を見ても、もうワクワクはしない。
自分の感性も変わってしまっているから。
その、気に入ったものを大切にとっておく癖というか、性格がいまだに残っている。
だけど、それをしていると、
ほとんど使わずに劣化して、捨てるしかないものも出てくる。
それこそ、もったいなかった。
化粧品だって新しいうちに使った方がいい。
お茶なんて新鮮なうちがおいしいに決まってる。
洋服もお気に入りのうちにたくさん着ていれば、
使いきったと感謝してお別れしやすかっただろうに。
そう、
モノは使ってなんぼだ!!
ネイルもたっぷり塗る!
美容液もたっぷり使う!
洗顔シートも毎日使う!
いただいたおいしいお茶を優先的に飲む!
お気に入りの服を汚れを気にせず着る!
お気に入りのマグカップをスタメンとして使う!
気に入ったものは使う!
気に入っているうちに使いたおそう!
そんなことを思って最近生きています。