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「誰か」を大切に。「自分」を大切に。

一人で「自分」について悩む時間は必要だ。そのことで「自分」を見つめ直したり、解決出来ることもあるから。でも気をつけなければならないと思うのが、答えの出ない考えの迷路に陥ってしまうこと。

星野源さんの「そして生活は続く」という本がある。その「口内炎は続く」という話で落語家の二代目桂枝雀さんのこんな言葉が載っている。

「気が寄る」というか。
自分のことを、思いすぎるんですね。
でも、実は自分を思うことが自分を滅ぼすことなんですな。
人を思うことが、本当は自分を思うことなんです。

星野さんと同じく、しみじみとそうだなと思った。「気が寄る」という表現は辞書にはないだろうけど、ビタっとくる表現だと思う。
自分が「自分」でありたい。そのために、自分に関心を寄せて悩み続けると、「自分」という沼にハマって抜け出せなくなるときがある。ある種のパラドックスがそこには存在している気がする。
むしろ、誰かに関心を寄せ、愛し、その人の幸せを願い、努めるときには、自分への関心は薄い。しかしそのときの自分の状態こそ心地よく、自分が「自分」であるかのような気もする。

本当に大事な人のために生きてみる。
自分を愛してくれる人に。
育ててくれる人に。
愛してくれる人が愛している人に。 

その中にこそ「自分」はいるのかもしれない。
地球上に自分一人だけ存在している世界を想像したら、そこには「自分」はいない気がするから。

今日も明日も、大切な人を大切にしたい。
「自分」でいるために。

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