【ライブレポ】いきものがかり路上ライブat武道館
2024年11月2日
いきものがかり 路上ライブat武道館へ行ってきました。
天気は雨。武道館へ辿り着くまで新幹線の運休もありながらなんとか東京に到着。
今回のライブですが、なにから話したらいいのか分からないくらい凄いことが起こったライブでした。それもひとつふたつじゃないくらい。本当に凄かった。
まさに一夜限りのスペシャルライブでした。
レア感満載のセットリスト
いきものがかりの普段のライブツアーは、最新アルバム+定番曲で主にセットリストが構成されているが、今回はアルバムを引っ提げたツアーではないのでセットリスト候補になる曲はこれまで発表した全部の曲が対象になる。とはいえ定番曲(シングルタイトル曲)+新曲かなぁと予想しつつ、でも「路上ライブ」と銘打ってるから路上時代の曲やっちゃったりするのかな〜というほのかな期待を抱いていました。
1曲目に演奏されたのは『会いたい』
まずは新曲から。5月に行われたぴあアリーナ公演で初披露され、夏はショッピングモールのフリーライブで全国を巡回し、この曲を育てていった。そして今回のライブにはこの『会いたい』の特別版CDが特典として配布されている。
この曲から始まるのは納得……。
2曲目、3曲目は『SING!』と『ありがとう』
ピアノ1本だとまた違って聞こえるなぁと弾き語りならではの良さを味わった。
ここまでは予想の範疇。
『ラブソングはとまらないよ』(9年ぶり)
『Good Morning』(8年ぶり)
と、ライブでは久しぶりの曲が続き、「こういう久しぶりの曲聴けるの嬉しいな〜」と喜んていたら……
『夏空グラフィティ』『赤いかさ』『くちづけ』
と、どれも前回ライブで披露したのは10年以上前の曲が演奏された。しかも選曲が結構コア。
こういうセトリを切望していたファンも多いのではないでしょうか。
『夏空グラフィティ』では聖恵ちゃんがステージを走り回ったり、『赤いかさ』は2人がベンチに並んで座って演奏したり、『くちづけ』は聖恵ちゃんはスタンドマイクを使用したり、この3曲だけでもいろんな表情、表現を見せてくれた。
最近ではバンドでのアレンジ(激情編)で演奏することが多い『コイスルオトメ』をシンプルに聞かせ、さらに『あなたは』『SNOW AGAIN』といった過去作のアルバムの中からこれまでライブでやってこなかった曲を初披露。
後半は新曲の『ドラマティックおいでよ』、ライブでは定番の『気まぐれロマンティック』『ブルーバード』『じょいふる』で会場全体を盛り上がる。
長年のファンが嬉しい曲もありつつ、初めてライブに来るファンも置いていかない。お見事すぎました。
インディーズ時代から存在する曲『からくり』
そして『会いたい』を1曲目とは異なる編成で演奏して本編は終了。
アンコールではまさかまさかのスペシャルゲストが登場し、そのゲストの方とのコラボを2曲演奏。
最後はいきものがかり2人だけステージに残り、1stアルバムの曲から『タユムコトナキナガレノナカデ』をアコースティックギターでの弾き語りで締めくくった。
サプライズゲスト
最初「ゲストを呼んでいます」と水野さんが言ったとき、まさか……と、きっと観客の多くは同じ人を思い浮かべたのでは。そして「僕が尊敬する──」と水野さんが続けた言葉に、ん???だ、誰がくるんだ……と息を呑んだ。
そして紹介され登場したのは小田和正さん
このときの会場のどよめきといったら……。
小田さんは2人それぞれに大きな花束を贈呈。
それだけで終わりにするはずもなく、いきものがかりの『SAKURA』、オフコースの『君住む街へ』をコラボ。
まさか初めて生で小田和正さんの歌声を聴く機会がこの日になるとは。本当に素晴らしい歌声でした。
また、本編終盤で演奏された『会いたい』はこの曲のアレンジを手掛けた世武裕子さんが登場し、水野さんとツインピアノで披露されました。世武さんはこの曲のためだけにフランスから帰国したそう。凄い。
弾き語りの枠を飛び越える
今回のライブは「路上ライブ」ということで、弾き語りスタイルでライブに挑んだいきものがかり。
水野さんはピアノ、アコースティックギター、エレキギターを曲ごとに替えて演奏。そして水野さん曰く「弾き語りのその先へ」というこで、曲によってはストリングス隊やドラムを加えての演奏もありました。
いつもとは違うスタイルで聴くことで新しく生まれ変わった曲があったり、シンプルな音だからこそ楽曲が「素」で届き、より心に響いてきました。
ステージセット・演出
ステージには路上をイメージさせるような植物やベンチが置いてありました。
また、ラストの『会いたい』ではステージ中央に桜の木が。それまでは枝だけだった木にはフリーライブで集まったファンたちが書いた桜の花びらのメッセージカードがあしらわれていました。
いきものがかりのライブは前回のツアーからペンライトが導入され、今回もペンライトが素敵な効果を発揮していました。白のペンライトが光るなかで歌われる『SNOW AGAIN』やピンクの光が揺れるなかでの『SAKURA』はとても幻想的でした。
最後に
今回グループ結成以降初めて弾き語りでライブを開催したいきものがかり。「路上ライブ」という原点回帰もありつつ、2人きりで武道館でこのスタイルのライブを開催することでここからまた新しいスタートを切ったように感じた。
3人時代のいきものがかりはわたしにとって宝物のようなものでいつまでも大切にしていきたい存在。
そして今の2人になったいきものがかりも大好きです。
結成して25年。メジャーデビュー、独立、3人から2人へ。取り巻く環境も変わりこれからどうなっていくのだろうと思うこともありましたが、今回のライブで、ここから先も続いていくいきものがかりの物語をこれからも見ていきたいという想いが一層強くなりました。
来年初夏にはアリーナツアーの開催も発表されました。
これからいきものがかりがどんな音楽を届けてくれるのかとても楽しみです。