俳壇賞2023 落選供養 プランA
葉書俳句 20句抄:
テキスト:
春
あたたかや口を大きくあいうえお ハードエッジ
ふりかけと同じサイズの種子袋 ハードエッジ
白と黄の太き柱の玉椿 ハードエッジ
エレベーターで我家へ帰るシクラメン ハードエッジ
風船に連れ去られたる長き紐 ハードエッジ
花の雨レントゲン車に社員消ゆ ハードエッジ
発泡スチロール混入花筏 ハードエッジ
戦時下の虚子の作りし仔猫の句 ハードエッジ
夏
んぼと言ふ田んぼ、赤んぼ、さくらんぼ ハードエッジ
まいまいをくるり一物仕立かな ハードエッジ
蟬の穴雨水を貯め乾かざる ハードエッジ
濁点の多きがの字よががんぼよ ハードエッジ
チャーハンを宙に舞はせて夏楽し ハードエッジ
推敲の果ての巨大な雲の峰 ハードエッジ
曝書する縁側にその老人も ハードエッジ
海に浮く浮輪の中の空気圧 ハードエッジ
雨の日の海は寂しや海の家 ハードエッジ
秋
プップップッポーン秋晴限りなし ハードエッジ
朝顔のシュッと色なき部分かな ハードエッジ
流星を迎へ撃つべく富士の山 ハードエッジ
蜻蛉の交みて飛べる秋津島 ハードエッジ
虫偏に非ざる虫もすいつちよん ハードエッジ
次の世は赤を極めし毒菌 ハードエッジ
デパートの駅弁祭り菊日和 ハードエッジ
朝顔の種採ることも五十年 ハードエッジ
たくさんの夕食のある秋の暮 ハードエッジ
冬
我もまた誰かの空似近松忌 ハードエッジ
降る雪に雪町書店灯を点す ハードエッジ
いざとなれば焚くべき書あり冬籠 ハードエッジ
新年
書初のふじのふの字のむつかしき ハードエッジ
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