よき隣人としてのコンシェルジュで孤立ゼロを目指す。
わたしが関わっている「まごころサポート」は、
高齢者の生活サポートのお仕事をしています。
いわゆる介護保険外のサポートを届けます。
そのサポートを届けてくれるメンバーを「コンシェルジュ」と呼びます。
現在、京都市内に30名。
コンシェルジュは、シニアの「よき隣人」として、なんでも相談、お願いできる人。
「高いところのものとって~」とか、「スマホの使い方教えて」など、気軽に。
先日、友人カップルが、まごころサポートへ遊びに来てくれる前に
近くに住む、知り合いのシニア宅に会っておしゃべりをしに行ってきた、と。
3才のお子さんを連れて、他愛もないお話をしてきた、と言っていた。
それはまさに「よき隣人」なのです。
そこで、もし何か困っていることがあればお手伝いするだろうし、
自分たちでできないことは、だれかをつなげるのでしょう。
まごころサポートのコンシェルジュではないけれど、すでに「よき隣人」を実践しているのです。
友人とそのシニアの場合は、もともと「いい関係」ができている。
だからこそ会いにいくし、気軽に悩みもお話しでき、お困りごとは解決してあげたくなる。
まごころサポートのコンシェルジュはこの逆なのです。
もともと関係性がないところからスタートします。
「お困りごと」や「やりたいこと」をきっかけに関係がスタートし、
会いに行きたくなる、気軽に悩みが話せ、解決したり、紹介したりしたくなる「いい関係」を創り出していくのです。
また、サポートは、まったくのボランティアでは持続可能ではない。
だからこそ、安価であっても有料で継続的にサポートをするのです。
日本じゅうのすべてのシニア(のみならずすべての人)に「よき隣人」がいるといい。
すると、社会的孤立ゼロが目指せるのではないか?
という壮大な社会実験をさせていただいているのです。
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「孤立」とは、「社会的処方」の定義でいうと「孤独」とは違う。
「孤独」は、単独、ひとり、という意味で、孤独を愛する人がいてもいいのだけど、
「孤立」とは支援を必要としている人に支援が届いていないことを指す。