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BIOS更新が成功した話(Foxconn H61MXT1/F2/-S/-V)


<注意事項>

BIOSの更新作業は、作業に失敗した場合、「起動不可能」に陥る可能性があります。
全て「自己責任」で作業を実施して下さい。
当方は一切の責任を負いかねます。

<経緯 その1:問題>

Windows10のサポート終了が残り1年を切りました。
2011年に購入した古いPCはWindows11の要件を満たさないことからUbuntu系OSの学習に活用したいと思い、いくつかのOSを消しては入れてと試してしていたのですが、どうにも以下の問題が共通して発生しました。
※Ubuntu系OSはWindows10(購入時はWindows7)と別ストレージにインストールしております。(使用しないストレージは物理的に切り離して運用してます)
・GPUの適用が失敗する
・シャットダウン時、ロゴが出たまま電源が切れない
・画面がすぐに固まり、操作が不可能になる
 別PCからSSHでシャットダウン(sudo shutdown -h now)は受け付けるものの画面もそのままで電源も切れない。

<経緯 その2:原因調査>

様々なLinux系フォーラムを見たところ、マザーボードのBIOSが古すぎる関係でPCのファンを停止する命令が正常に実行されていないため、電源が切れない可能性があると考えました。
先述の<注意事項>にも書いた通り「起動不可能状態に陥る可能性」があるのでマザーボード・CPUを廃棄する覚悟でBIOSアップデートをすることとしました。

<経緯 その3:BIOSバージョン確認>

一番時間がかかったのは実施手順とアップデートファイルを探すことです。
探す際の苦労話等は蛇足になるので、ここでは必要な情報だけ記載します。
古いバージョンから最新バージョンにアップデートする際は段階的にバージョンを上げる手順があるものの、現時点(2024年11月)で途中バージョン(BC1F1P01)をネットで見つけられませんでした。
しょうがないので試しに最新バージョンで適用できないか試すことにしました。
以下は私のマザーボード「Foxconn H61MXT1/F2/-S/-V」のBIOSバージョンです。
更新前バージョン:A92F1025
最新 バージョン:BC1F1P08

<準備>

バージョンアップに伴い設定値が変更されるので、BIOSの設定はバックアップツールやメモを取って別端末に保存しました。(BTOなどの場合、量販店やメーカーがホームページに記載していることもあります)
USBメモリ(8MB以上必須です)を用意します。
※後述の手順でUSBはフォーマットされるのでファイルがある場合バックアップしてください。

<作業(Windows10PCで実施)>

手順1:
下記URLの画面上段右側にあるダウンロードマーク(画像1)

画像1:ダウンロードマーク

をクリックして「songkhangluu foxconn h61mx BC1F1P08.rar」をダウンロードします。(ファイルは念のためウィルスチェックを実行)

https://drive.google.com/file/d/1ADSfMy83vs5POgCmxKkPCaW3nLLdcNu7/view

手順2:
ダウンロードされた「.rar」ファイルは「7-Zip」等の解凍ソフトで解凍し再度ウィルスチェックを実行しました。(解凍パスワードはファイルの先頭12文字のアルファベット)
「songkhangluu foxconn h61mx BC1F1P08」フォルダの下に「DOS Image」「MEBIOS」「SYSBIOS」が存在します。
本件では「DOS Image」「MEBIOS」フォルダを使用します。
手順3:
USBメモリをPCに挿し、「DOS Image」フォルダの下にある「HPUSBFW.exe」を右クリックし、「管理者として実行」します。
手順4:
「Quick Format」「Create a DOS startup disk」にチェックを入れ、「using DOS system files located at:」の「...」を押して「DOS Image」フォルダ内の「HPUSBFW」フォルダを選択したら、「Start」ボタンを押します。
その後、出てくるメッセージに「はい」「OK」の順に選択し、最後に「Close」ボタンを押します。
手順5:
USBメモリを取り外して再度挿した後、「MEBIOS」フォルダを丸ごとUSBメモリにコピーします。
手順6:
PCをシャットダウンし、電源を切ります。(念のため電源コンセントを外します)
手順7:
マザーボードの「PCH_ME_ENABLE」と書かれた右側2ピンをショートしているジャンパー(画像2)を左側2ピンをショートするように差し替えます。(画像3)

画像2:右側2ピンをショートしているジャンパー
画像3:差し替えて左側2ピンをショート

手順8:
USBメモリを挿したままPCを起動した際、キーボードの「F7」ボタンを連打すると、起動選択画面が表示されるのでUSBメモリを選択します。

手順9:
DOS画面が表示されるので「cd」コマンドで「C:\MEBIOS\BIOS\」まで移動し、「flash」と入力して「Enter」押下します。

手順10:
緑色の字で「FPT Operation Passed」と出たら更新成功となります。(画像3)


手順11:
PCの電源ボタンを押して電源を切ります。

<作業後>

手順7のジャンパーピンを右側2ピンのショートに戻します。
PCを起動して「Delete」ボタンを連打します。
BIOS設定画面が表示されるので、先述の<準備>で別端末に保存したBIOS設定を見直して同じになるよう設定します。
結果としてUbuntu系OSで電源が切れるようになりました。
その他の問題については、またの機会に。

<参考URL>


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