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香りの中に見つけた本当の私

嗅覚を使って無意識の世界を解き放とう

前から香りに対する、興味や憧れ感があって、いつか私だけのオリジナルの香りをつくれたらいいなって思っていまして。やっと念願が叶いました。

杉並区の街中に、一軒際立った外観のア・テールさんで、パーソナルブレンドセッションを受けさせていただきました。オーナーのアロマテラピーライフスタイリスト川野菜穂さんと先月知人の紹介でお会いしたばかりなのですが、初めてお会いしたとき、直感的にこの方のブレンドセッションを受けたいって思いすぐお願いしてアポをとりました。

そうして、先日行ってまいりました。お店に入ると、ちょっとしたカフェのような雰囲気。カウンター席があり、棚にはアロマセラピーのエッセンシャルオイルや道具が並びます。

わくわくするなか、菜穂さんの丁寧なカウンセリングが始まります。最近の自分、今感じていることを一つ一つ話していきました。言葉を優しく受け止めてくれる菜穂さんに、緊張が絆されます。自分の葛藤や迷いを理解してくれて、とにかく心がすごく解れて、改めて今の自分を俯瞰することができました

私って、思っていたより、弱いし、繊細なんだって。無理して頑張っていたんだなって。素直になって、気づくことができました

その後、沢山あるエッセンシャルオイルを、次々と嗅いで選ぶ作業に入りました。元々香りが好きなので、小さな便を一つづつあけて、香りの個性を味わうのがとっても楽しいです。ちょっと臭めの香りも好きだったりします。一つ一つ時間をかけて嗅いでいきました。

沢山ある瓶を、好き、嫌い、普通、と分けていきます。面白いのが、好きな香りとは、感覚的に、鼻の奥にぐんぐん入っていきます。そうでもないのは、たとえ嫌いじゃなくても、鼻の入口で止まります。

また、香りを嗅ぐ時には、あえてエッセンシャルオイルのラベルを見ずに、目を閉じて嗅いで行きます。例えばローズマリーと知ったうえで嗅ぐのと、知らないで嗅ぐのでは、体験が全然違ってきます。知っていると思考が働くし、知らないと、本当にピュアな、自分の奥底にある無意識の領域に、香りが届く感じがしました。これが実に面白いのです。


そんな感じで、一つ一つ嗅ぐ作業そのものが楽しくて、なかなか絞れず。クンクン迷った結果、やっと15種類まで絞りました。欲張りなのか、何でも好きで拘りがないのでしょうか?


選らばれた15種類から、菜穂さんがバランスを整えてくれて、調合された香りを嗅いだ瞬間...

あ!ここに私がいる。と、瞬間的に思いました。驚きました。
私ってこんな人なんだ...
元々綺麗なもの、上質でラグジュアリーな世界が大好きだけど
実は、野生的!?


その香りから、色んな風景が走馬灯のように私の頭の中で巡りました。

私が育ったニュージーランドの森や芝生の緑
汗と木の香りが混ざったような、松脂の香りは
いつも過ごしたバレエのお稽古場
パリのディオールオフィスの木の床や、絨毯の香り..
書道の墨の香り...

自分が見てきた光景が一つの香りになって、私を包みこみました。

もっと自由に、もっと自分らしくしたらいいかも。自分に許可しました。
感性に蓋をして、何気に自分を縛っていたんだね。

香りを通して自分を理解する体験はまさに「最高の美的体験」でした。
言葉や思考を使わず、自分の奥底にある欲求が何の飾りもなく、そのまま引き出されます。

この嗅覚を通した美的体験を、解剖学的に解説すると、こういうことだそうです。

嗅覚とは、人類の進化の歴史のなかで、最も古い感覚の一つ。鼻には、400種類以上の嗅覚受容体があり、一兆種類の匂いを嗅ぎ分けることができるんだそうです。

モノや物体から匂いの微粒子が放出されると、嗅覚受容体が刺激されます。微粒子は鼻に入り、鼻腔を通って、嗅上皮という粘膜の粘液に溶け込みます。ここから、脳と神経系の神経細胞ニューロンが、軸索という神経線が、匂いの特徴を感知する細胞と結びつきます。この嗅皮脂は、脳の側頭葉という、感情は記憶を広く司る領域に位置していて、匂いを嗅いだ瞬間に身体的、精神的な反応が強く引き起こされます。ある香りが、忘れていた風景や、感情、を思い出させる。匂いによっては扁桃体と海馬を刺激し、コルチゾールの分泌を下げ、ストレスを緩和したりします。
                                                                                            『アート脳』からの引用

私が体験したのはまさにこれ。自分が選んだエッセンシャルオイルの微粒子が、感情や記憶を司る側頭葉に触れ、自分の過去の好きだった、幸せだった記憶が一気に呼び起こされたんですね。それは言葉や思考ではなく、心身と深い潜在意識の反応だったのです。それが、頭で理解していた自分ではなく、本当の私を現してくれていました。

世の中には、色んなパフュームがありますが、自分を他の何かに当てはめるのではなくて、ありのままの自分を香りで表現するって、本当に贅沢な美的体験。

それを現すかのように、パーソナルブレンドのセッションが終わったあとの私の解放された表情!

川野菜穂さん、最高にリュクスな時間をありがとう。

近々私の受講生さんにもこの体験をお届けするスペシャル企画、考えます!


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