いろんな問題の改善のためにハラスメント対策を活用しよう
「ハラスメント」という言葉にドキッとする管理職や、「またかよ」と思う相談窓口担当者は少なくないと思います。
管理職としては監視されている気持ちになるでしょうし、相談を担当する人はパワーが吸い取られていくような気分になるでしょう。
ハラスメント対策は嫌なもの・ことに対峙しなければならない、ネガティブな仕事です。これをそのままの意味で実施するのは、大変骨が折れます。
協会への相談は大きく分けて2種類あります。
1.社員にハラスメントについての理解を促したい
2.せっかくなのでこの機会を利用して業務改善をしたい
この2つです。
1は相変わらず多いものの、2のニーズが増えてきています。
2の企業は比較的大手企業が多く、1が一通り社内で浸透しています。
次のステップに取り組もうという段階ですが、せっかくなのでこの機会を利用しようという目的です。
パワハラ対策を進めていくと、意図しない方向に行ってしまうことがあります。
上司側に言ってはいけないこと、行ってはいけないことを伝えるので
「じゃあ部下と話すのやめよう」となってしまう方が一定数います。
そのような上司が受け持つチームは
・上司部下の関係性が希薄になる
・部下が指導を受けられないので成長しない
・注意もされないので部下が上司を甘く見る
・メンタル不調などの変化に気づかない
などの不具合がでてしまいます。
対策としては、そのような上司をマネジメント業務から外すことが考えられますが、他に管理職の適任者などそうそういません。
上司ばかりを教育しても限界があります。部下への働きかけが必要です。
部下は
・仕事が完了したら報告する
・仕事が遅れていたら相談する
・自分の仕事の途中段階のものを上司に見てもらいアドバイスをもらう
・業務に差し障る体調不良やメンタル不調は早めに相談する
・自分のレベルやキャパを超えたものは上司をつかう
これができるようになること。
つまり新人研修で徹底的に実行した「報連相」です。
これを今一度、20代・30代の中堅社員に実行する意味はあるのではないでしょうか。
できれば新人で教わった「報連相」に中堅社員ならではの付加価値を付けた報連相です。
上司だけではなく、組織・チームにメリットのある報告・連絡(情報発信)をする。上司がその様子を見て気づいたらアドバイスする、助け船を出すなど。
1:1の会話の時間がなければ形を変えたり工夫はいくらでもできると思います。
結局ハラスメントが起きるのはコミュニケーションの問題です。
片方だけに働きかけをしても解消は難しいと言えます。
会社が対策をするなら、双方への働きかけをすることが良いでしょう。
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