身体障害者が働くには
前回のnoteの続きとなります。
※タイトルに身体障害者、とありますがここでは主に自分が経験した
生体臓器移植を受けた人について書いております。精神・知的障害については触れません。
臓器移植を受けると身体障害者1級となります。
身体障害者が働く場合は
①障害者枠で働く
②一般の枠で働く
③その他(自営など)
様々です。
いずれも、身体に障害を抱えながら働くことは、健康な方と比べて大変なことは違いありません。
①②③の場合で、どんなハードル、不具合があるかについて見ていきます。
①障害者枠の場合
私自身、2社(上場企業で障害者の雇用義務あり)で人事として勤務していたときに感じたのは、これまで一般枠で働いていた人が障害者枠で勤務しようとするとかなり厳しいのではないかということです。
当時の私の勤務先で障害者が任されていた業務として
・オフィス掃除
・郵便物の整理、HPの更新などの事務作業
・畑仕事(障害者が働く用に畑があった)
などがありました。
障害者本人にスキルがあっても、既にそのポジションは別の健康な人が行っており、穴をあけないような体制が整っています。
会社は障害者であることを理由に簡単な仕事を任せたり、周囲が過剰に気を遣うので、早期に退職してしまい障害者雇用がうまく行っていませんでした。
②一般枠の場合
内部疾患の場合、外からは障害があるかもわかりにくく、②の場合は無理をして体調を壊し、休職になることもあります。
健康な人の「普通」でも身体障害者には過剰な負担になることがあります。
移植の場合、一生薬を飲み続ける必要もありますし、急な発熱が起きたり、緊急入院することもあります。
移植を受けた事実を伏せて、働き続けている方もいるため、周囲の「あの人よく休むよね」という評判になったり、人事考課が下がったり、気まずさから退職してしまうこともあります。
③その他(自営など)の場合
なかなか自営に踏み出す人はいないのではないでしょうか。
個人事業主をするにしても手続きなどが多く、障害がある身で準備をこなすのは大変です。
障害認定前に経営をしていたとしても、予定を決めてそこで役務を果たす(研修講師や講演、出張で相手方の経営者と商談など)を行うには相当の準備や体調管理が必要です。
このように、普通に働くことが少し難しくなります。
障害者の基準に達していない場合も、内部疾患で十分に働けない人は多いでしょう。障害者未満で②の一般枠で勤務している人は世の中に多いと推測します。
公表しない人も多いため数字は分かりませんが、100万人は下らないでしょう。
やむを得ず長期間休み、復帰後は同僚に頭を下げて回る。
日本の職場は他部門との連携も密であったり、補い合いながら働くため穴をあける可能性がある人は働きにくい環境であると思います。
育児・介護休業を取らざるを得ない人の気持ちに近いかもしれません。
また、育児は子供、介護は親など家族のために休業しているということが自分も周囲も分かっていますが、病気となると完全に自分ごとです。
その分、より引け目を感じてしまうこともあるでしょう。
出勤をしなくて良い業務であれば在宅でも成果でしっかり評価をするというしくみを早く整える、健康であっても成果を出さない人は障害があり成果が出せる人に変わなど見直しが必要があると感じます。
これは障害を含むマイノリティに対するハラスメントの芽を摘むためにも必要なことであると思っています。
障害者の権利を殊更主張するのは違うと思いますが、おかしなことや歪みは整え、よりよく働ける環境づくりのため、当事者として活動をしていきたいと思っています。
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