エロ電話の架空請求
「性に目覚めるとき」というのは、人それぞれ違うとは思うが、大体の人は小・中学生の頃なんかに、男もしくは女、を意識し出すのではないだろうか。
私はというと、とても成長が遅かった。
高校生の頃でさえ、「付き合うってなに?付き合って、どうするの?なにか意味ある?」とか本気で思っていた。
短大に入り、親元を離れて暮らし始めた頃。彼氏っぽい人ができた。寝てる間に、その人がいろいろ触ってくる。え、なになになに?とか本気で思っていた。そんなんで、光の速さで疎遠になり、次に出会った男も、同じ流れで他人になった。
一体、なにをどうするの?
わからなかったので、わたしは携帯電話でインターネットを使い、調べた。誰も教えてくれないし。いや、授業で習ってたのかもしれないが、なんのこっちゃ分からん、素通りしていた。
色んな人が、色んな情報を垂れ流すインターネット。良心的なもの、悪意的なもの、なにも気にせずわたしはエロサイトをクリックした。電話で声が聞ける、ということだったので。
本当にバカとしか言いようがないが、本当に無知だったのでしょうがない。
電話は数秒聞いて、「なんか全然声聞こえないな…?」と思ってすぐに切った。
そして後日、知らん番号から電話がかかってきた。もちろん素直に出るわたし。内容は、通話料(?)が、何十万にもなっている、払ってください、とのこと。
この時全てを悟り、ひー!となった。電話先のおじさんに、家族の名前やら仕事やら、どこの大学か?などかなりの個人情報を抜かれる。ここでも、素直に全部話すわたし。自分の大学名を伝えたところで、おじさんが言った。
「 なんで、そんな真面目な女の子が… どうして…… 」
電話が終わり、わたしは 早く支払わなければならない…!とか本気で思っていた。預金をおろしに行くところで、母さんに電話をして事情を説明した。
「はい?!なにやってんの!消費者センターに行きなさい!!!」
なるほど。そこに行けば、支払わなくてよくなるのかも。
消費者センターのおばさんにも、あらあら、どうしてそんなに素直に全部話しちゃったの〜、と、かわいそうな目で見られる。そこまで情報提供しちゃったら、何が起きるかわからないけど、とりあえずその支払いは無視して良いです、と言われ、なんとかわたしの預金は守られた。
その後、特になにも変な請求は来なかった。あのおじさんが、きっとわたしを守ってくれた。そう信じている。
本当に無知すぎて危なっかしい人生だが、ギリギリのところでいつも守られる。あぁ、ありがとう。神様。
みんなも気をつけてネ。
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