![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/36837686/rectangle_large_type_2_fcebe389b49ba9e0c7bf9125352bbdfc.jpg?width=1200)
【手作りイカダ】8艇作ってようやく大海原に出航できた件
こんにちは、原っぱ大学千葉のジョニーです。最近はサーフィンにはまっております。
『イカダ作って大海原(印旛沼)に出たい!!』
こんな野望が、2018年にむくむくと湧き上がってきました。なぜなら、原っぱ大学千葉では、その年に「佐倉の森」がフィールドになり、竹林と、そして印旛沼との距離が近くなったから。
小さい頃から憧れるトム・ソーヤ。冒険と言ったら、ハックルベリーフィンと一緒にイカダを漕いで洞窟を探検するシーン。これが記憶の中にずっとあり、佐倉の森にきた時に、
竹+沼=イカダ
「これはできる!」と確信したわけです。はい、安直な方程式でした。
それから2年。
参加者さんの知恵を借り、作ること5回。計8艇。
こうして改めて数字を見ると、結構な数作ってる我ら。
多くの失敗や成功を積み重ね、今年、ついに安定して「イカダ」と呼べる艇が完成し、印旛沼の大海原(正確には沼ですがこの単語使いたかった)に出航することができました。
今日はその軌跡をご説明させていただきますね。
▼序章:昨年2019
イカダ作りって、どうするんだろう。
竹って浮くの?何本くらい必要?結ぶのはロープがいい?防水テープがいい?旗は必要?などなど、疑問符だらけのところからのスタート。
まず形を決めるところからひと苦労。だって、誰も正解を知らない。
ロープが太すぎ問題を超え(切れて途中でバラバラにならぬよう、極太ロープを準備。しかし結びにくい…)、
竹の本数が圧倒的に足りない問題を超え、
話していると、次第に出てくるアイデア。
「鉄腕ダッ○ュでこんなこと言ってた」(あの番組ほんとすごい)
「空気が必要だからこの形の方がいいのかも」(理系の父のアドバイス)
「バランスを考えるとこの方が」(生きる知恵をやたら持っている参加さんもいる)etc.
3人よれば文殊の知恵。人が集まれば知恵は集まる。そして「何とかしないと!」というオトナたちの必死の頑張りでなんとか形に。
どうにか完成した第一号。お、なかなか良いのでは!
子どもは3人まで乗れる艇が完成
しかし、オトナが乗ると
沈む...。
オトナも乗りたいなあ。大人数でも乗りたいなあ。
オトナでも大人数でも、安定して乗れる艇を作るべく、翌年へのリベンジを誓う。
2019の学びとしては
・竹を事前に乾燥させておく
・ロープは太すぎなくていい
・旗は邪魔である
これらを来年に生かそうと、この年を締め括ったのでした。
そして迎えた2020年9月。
今年は事前準備も周到に。8月から竹を切り出し乾燥させ、ロープも細めの棕梠縄(しゅろなわ)を購入。9月のイカダに備え、準備万端。
さてさて、今年、どうなったか。ここからお伝えさせていただきますね。
▼第1日目:「イカダ」を作ろう
さて、さて、始まった2020年第1回目。
始まると共に顔を見合わせる参加者さんたち。さて、どうしようか。
ちなみに、私たちスタッフ、去年の形や作り方はほぼ伝えずに実施してもらっています。去年が正解だとも思いませんし、過去のやり方を伝えてしまうと、それを正解としてしまい、それぞれが実は持っている「想像力」という素晴らしいスキルが発揮できなくなってしまうのです。「考える過程」「想像力」、そして「安心して失敗してもいい場」を大事にしている原っぱ大学では、今年もゼロベースからスタートしてもらいました。
覚えてなかっただけじゃないの?そんな声も聞こえてきそうですが、、、そ、そんなこと、ない、よ、、、ドキリ。
第1回目は、どうにか子どもが3人乗っても大丈夫な艇が完成。幸先いいのでは!
と思いきや、実は完全に動力はバタ足。
1日目参加者さんから、翌日の参加者さんへの伝達は、
「『濡れてもいい服』ではなく『水着』を着ていくことをオススメします」という内容で、翌2日目を迎えるのでした。
▼第2日目:「オトナが乗れる号」を作るために
2日目。オトナが乗れるイカダを作ろう!
ということで、今日もオトナのみなさん、頑張ってくれました。
試乗。
若干全体が浮いてないように見えるけど、ほら、楽しそう!「オトナも乗れる艇」がひとまず完成。
竹イカダは最初に乗ると沈むけど、しばらく経つと浮かんでくることも分かり、バランスで乗ることが大事だとこのあたりから分かってきました。最初ちょっと沈んでも、気持ちを折らないことが、ポイントだね。
まあ、気のせいか沈んでいる。。。子ども達は本能的に危険を感じるようで、オトナの誘いになかなかのってくれず。
トーちゃん、一緒に乗りたいのにさ。
そして、バランスとはいえ、やはり浮力は足りなかった決定的なこの写真、みんなの視線の先にイカダが...。
この日のメンバーからの、次回への伝達は「イカダを2層3層に組んでみるといいかも」でした。
そして、浮力を増強するため、3日目に向けて、竹の量をさらに倍増させることに。
▼第3日目:知恵の積み重ね〜浮力とパドルと〜
さてさて、竹を倍にして臨んだ3日目。さらに心躍ることに、浮力になるペットボトルを持ってきてくれるファミリーが登場。これは期待できるのでは。
だいぶいい感じ!
さらに、ありがたいことに、パドルの材料となる「板」を持ってきてくれるファミリーも登場。
そう、1日目、2日目の参加者さんから、「パドルになる何かがあったほうがいい」という伝達が行われており、パドルの形にカットしてきてくれるファミリーが現れたのです。
思えば、初日は完全人間動力で進み、
2日目は竹を割り、パドルを作成。
そんな流れを経て、ついに「パドル」と名乗れるものが登場。
これは進む進む!
子ども達でも進むイカダが出来上がりました。
が、この日の敵は、パドルでも、浮力でもなく、寒さでした。せっかく浮いたイカダを持ってしても、風が強くまず寒い。子ども達は笑顔ですが、「オトナが何人乗れるか」に挑戦する気も起きず...。沈むリスクは犯したくない。チャレンジするのには少し寒すぎた。
そう、もうすっかり秋の気配。
▼第4日目:印旛沼へ
そんなこんなで、最終日4日目。昨日とは打って変わり暖かい穏やかな天気。
最終日、この竹全部で1艇を作ろう!とスタート。
うまく仕切ってくださる千葉の名物、参加者Kさん(感謝)。一切の迷いなく太い竹・細い竹を分け、太い枝を中心に組んでいくイカダ。さすがです。他の参加者さんもKさんの号令に従い、イカダが崩れないように丁寧に結んでいく。
これは、いい気配しか感じない。厚みと幅が今までと違う。
さてさて、結果は
大成功!子どもも最大6人が乗れる安定性を獲得。4人なら見よ、この余裕の浮力。
オトナがが2人乗っても、見よ、この安定性。これだけ見ると簡単そうに見えますが、ここまで来るのがどれだけかかったか(涙)。
そして、漕いで漕いで、ついに到達「印旛沼」!!!ばんざーい!
印旛沼のシンボル、「風車」ともパチリ。
▼手作りイカダ8艇全部見せちゃいます
ここで我々が作ったイカダ、計8艇の構造を全公開。
ということで、原っぱ大学千葉の「イカダの夏2020」完結。失敗しながらも作ってみるってのが、おもしろいんですよね。
そして、気づいた方も多いと思われますが、今年も去年の反省を生かさず、旗を作り、そして邪魔であることが分かりました。が、きっと来年も作るでしょう。性能だけ考えると邪魔だけれど、あるとテンション上がるんだもの。
来年は、印旛沼の反対側、そして再来年は北印旛沼まで手作りイカダでいってみたいと思います。そして、逗子まで行っちゃう!?逗子から来ちゃう!?なんて無謀な冒険計画もただいまガクチョーと画策中。ふふふっ。
こんな原っぱ大学の悪巧みに乗ってくださるファミリーも絶賛募集中です。
原っぱ大学千葉(10月スタートコース)の詳細はこちらから