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私の考える、気、気功、手当てについて
あらかじめお断りしておきますが、東洋医学が前提としている「気」に科学的な根拠はありません。
ですから「気功手当てを試してみませんか?」と言われても受け入れがたいのは当然だと思います。
一方で、日本語の日常には「気」があふれています。
・気が合う、気が合わない。
・気力がある、気力が出ない。
・やる気がでる、気が乗らない。などなど
理屈でなく「気が合う、合わない」はありますし、病も気からと言うように「気の持ちよう」で体調は良くも悪くもなったりします。
「よし、気合い入れて頑張るぞ」と思う時、「気合い」の"気"に、科学的な根拠があるかどうかを気にする人はいないと思います。
「気」は科学的な根拠の有無とは関係なく、誰もが感じ、日常的に親しんでいる概念です。
これから気、気功、手当てについて説明しますが、難しく考えず、どうか気楽に(気を楽にして)お読みいただければ幸いです。
気とは
東洋医学における考え方、科学的な観点のそれぞれから説明した後、私の解釈をお伝えします。
気とは 〜 東洋医学の観点
「気」は、東洋医学が前提としている概念で、生命を維持する為に必要な力、いわゆる「生命エネルギー」と呼ばれるものです。
東洋医学では、「気」は血液やリンパ液などと同じように私達の体の中を巡っていると考えられています。体内に十分な「気」がありとどこおりなく巡っていれば健康であり、逆に体内の「気」が不足したりその流れがとどこおったりすると、心や体の不調になって現れると考えられています。
そして「気」は人間だけでなく、動物や虫、植物など全ての生き物の中に満ちていると考えられていて、さらに天や地(宇宙や地球など)、あらゆるものあらゆる場所に存在すると考えられています。
すなわち東洋医学でいう「気」とは、世の中に満ち溢れている「未知のエネルギー」であり、「生命エネルギー」とも「宇宙エネルギー」とも例えられるものです。
気とは 〜 科学的な観点
東洋医学が前提としている「気」に科学的な根拠はありません。
これまで世界中の科学者によって「気」の実在性や効能が研究されてきましたが、科学技術が発展した今日においても、未だに「気」は科学的に検出も証明もできていないのが現実です。
言うなれば「気」は、宗教や占星術、予言などと同じで、最終的には信じるか信じないかというものになります。
「気」とは、
「実在せず、あくまでもイメージや概念に過ぎないもの」
もしくは「未知のエネルギー」
というのが科学的かつ客観的な答えです。
気とは 〜 私の理解
「気が合う」「気が向く」「気が抜ける」といったように、日本語の日常には「気」があふれています。「気」は、科学的な根拠とは関係なく、既に誰もが身近に感じている存在です。
そもそも世の中には、「気」に限らず、宗教や占い、宇宙の成り立ち、生命誕生にいたるまで、科学的に解明されていないことは山程あります。頭で理解できるものが全てではなく、また「気」に限って科学的な根拠を必要とする理由もありません。
「気」は既に誰もが身近に感じているものです。それが何なのか科学的に説明できないというだけで否定する必要はありません。
感じることができればそれで十分、あとはそれを自分や他人の為にどう生かすか考えればいいと思っています。
つまるところ、「気」とは
生命を維持するために必要な力、「生命エネルギー(注)」に例えられるもの
頭の中で考えるものではなく感じるもの、"Do not think, feel!
そしてそれは既に日常の中で感じているもの
私はシンプルにそう理解しています。
(注)物理学でエネルギーは仕事を行う能力と定義されており、運動、位置、電気、熱、光、化学、核エネルギーの7つの種類に分類されるものです。「生命エネルギー」という形態は物理学で認知されているエネルギーではなく、あくまでも気を具体的なイメージとして喚起するためのメタファー(隠喩)として使われている言葉です。
全くの余談ですが…
物理学をベースに宇宙の成り立ちについて解明しようとする「現代宇宙論」という学術研究があります。
あながち「気」と無関係に思えないので、少し紹介させていただきます。
引用元は東京大学宇宙線研究所のウェブサイトです。
宇宙で目に見える物質はたった5%
宇宙が何でできているかを調べてみると、陽子や中性子など”目に見える”物質(星や銀河のような物質)は全体の約5パーセントにすぎません。
全体の約27パーセントは未知の物質(ダークマター)が占めていると考えられます。
残りの約68パーセントはダークエネルギーと呼ばれている正体不明のものです。
これまで宇宙の観測に利用されてきたのは、主に光やX線、赤外線などの電磁波ですが、”暗黒”物質というのは、電磁波での観測では見ることができないため、”暗黒(ダーク)”という呼び名がついています。
ダークマターやダークエネルギーも、「気」と同じく、あるのかないのかすらわからない正体不明のものですが、世界中の多くの科学者がその存在を認めています。
それらが存在しないと、実際に観察されている現象の説明がつかないというのがその理由だそうです。端的に言えば「ダークマターがなければ銀河は形成されない」ということ。地球も我々人間も存在しないことになります。それは大変です。
現代宇宙論が誕生する前に、「気」は「生命エネルギー」に例えられると同時に、しばしば「宇宙エネルギー」にも例えられ語られてきました。これは単なる偶然でしょうか?。
もしかしたら「気」は、現代宇宙論でいう「ダークエネルギー」のことなのかなぁ、なんて思ったり思わなかったり…
気功とは
気功とは
私は「気功とは何か」と問われた時、「気」を念頭に置いて行う各種健康法の総称と答えています。
もう少し具体的に言うなら、気功は
気のイメージトレーニング(気を感じる力を強化する鍛錬)であり、また、そうして感じた気を外から取り入れて体内で気を巡らせる健康法でもあります。
その多くは中国で古代から伝えられ発展してきたものですが、日本発祥の合気道など、各地で独自に発展したものも含まれます。
その他、太極拳、坐禅、瞑想、呼吸法、鍼やお灸、漢方なども、広い意味で気功であり、私もそう解釈しています。
ただし、気功と一口に言っても中国では3,000以上の流派があると言われています。気功を、太極拳や座禅とは別の健康法として定義する人もいますし、もっと広い意味でヨガも気功の一種と考える人もいます。(逆に気功は、"中国版のヨガ"に例えられることもあります)
気功の定義は、国によっても教える先生によっても様々あるというのが実状です。
これら全てに共通しているのは、
生命エネルギーに例えられる「気」を外から取り入れ、体の中を巡らすことにより、心と体の養生(健康の増進)を図る健康法
という点であり、そのようなものが気功と私は理解しています。
気功の科学的な根拠
気功によって病気が治った、気功師が気の力で触れずして人を投げ飛ばしたなど、にわかには信じがたい不思議な現象が数多く報告されています。
しかし、残念ながら、それら全てに科学的な根拠(エビデンス)は認められていません。そもそも前提としている「気」自体に科学的な根拠がないため、因果関係など証明しようもありません。
気功の実践によって何らかの効果(健康増進)が得られたとすれば、
それは「未知のエネルギー」による成果か、なんらかの思い込みの効果(プラセボ効果)にすぎない、というのが科学的な見解です。
※ 科学的な根拠がないが故に、時として気功は、人知を超えた超常現象や心霊現象として拡大解釈され、宗教の勧誘や金儲けの手段として悪用されることがあります。くれぐれもご注意ください。
内気功と外気功
気功は、自分自身の養生(健康の増進)のために行う「内気功」と、内気功で養った気の力を外に出す「外気功」に大別されます。
前の例で言えば、内気功にあたるのがヨガや太極拳、瞑想で、外気功にあたるのが合気道です。ちなみに、私が行う「気功手当て」は、他人の健康のために行う医療気功といわれるもので、外気功にあたります。
私にとっての気功
気功でガンが治ると主張するのは、科学的な見地からすれば、いかさまということになります。
でも気功の鍛錬をしてきた人に手を当ててもらうことによって、薬ではどうにもならなかった痛みが和らぎ、体が楽になった、という人の話を実際に聞いたことがあります。信頼できる身内からです。
私自身も他の人に「手当て」をして、「良くなった」、「楽になった」と言われることがあります(もちろん、言われないこともあります)。
科学的な根拠は何もないはずなのに、このような体験談が多く出てくるのは、いったいどういうことでしょうか。
実は、こうした効果は気功のおかげではなく、その多くは心理的暗示の効果(プラセボ効果)ではないかと考えられています。
これまで世界中の多くの科学者によって、気功やその他エネルギー療法(セラピューティック・タッチ、霊気など)の研究が行われてきましたが、未だに科学的な根拠(エビデンス)は見つかっていない一方で、プラセボ効果の可能性が高いことを示す数々の証拠が見つかっています。
気功そのものに効果はなく単なるプラセボ効果であっても、実際に良い効果がもたらされるならそれでいいと思っていますし、それも含めて気功の効用と考えてもいいと思っています。
「気」や「気功」、東洋医学について、さんざんうんちくを書いておいて、最終的にこのような考えでいるのは、いい加減と思われるかもしれませんが、これが今の正直な思いです。
※ 「気功で病気が治る」などといった荒唐無稽な話を信じたがために、医療機関の受診を後回しにしたり、本来受けるべき必要な医療が受けられないようなことがあっては絶対にいけません。私は西洋医学が全てではないと思っていますが、だからと言って都合のいい、根拠のない話に騙されないようにくれぐれもご注意いただきたく思います。
ここからは観念的な話で、完全に個人の主観になりますが
世の中には、科学的には証明できない不思議な力、人智を超えた偉大なもの(Something Great)があると思っています。
科学的な根拠はありませんが、私個人としては、確かなイメージとして「気」の感覚を持っていますし、実体験を通じて気功は心と体の養生(健康の増進)に有益なものと確信しています。
シンプルに、気功によって誰かの為に役に立つことができるならどんなに幸せだろうか、そう思って「気功手当て」を行っています。
気功は詐欺か奇跡か?
気功は詐欺か奇跡か?とても明解は記事を見つけましたので一部、引用させていただきます。
気、気功に対する客観的懐疑
プラセボ効果の可能性
懐疑:気功の効果の多くは、信念や期待によるプラセボ効果で説明できる。
例:二重盲検試験での効果の消失
生理学的説明
懐疑:気功の効果は、リラックス反応や適切な運動による通常の生理学的反応で説明可能。
例:呼吸法による副交感神経の活性化
気功手当てとは
「気功手当て」は私が考えた造語です。直接手で触れる「手当て」と、手をかざして気の補充を行う「気功療法」とをミックスした用語で、私の行っている施術を端的に表現するために考案しました。
ただし、内容は既に世の中にある「手当て療法」、「ハンドヒーリング」、「レイキ」などと呼ばれるものとほぼ同じとお考えいただいて結構です。
気功手当ての施術内容
気功手当ては、不調をお感じになっている箇所にただ手を当てさせていただくだけのものです。
気功手当ては、身近な例で言うと
怪我をして泣いている子供に「痛いの痛いの飛んでけ」と言いながら手を当てる行為
落ち込んでいる人に「大丈夫だよ」と言いながら背中をさする行為
と同じようなものです。
こうした行為が、今日まで行われ続けているのは、単なる気のせいでなく、実際に何かしらの効果があるからだと思っています。
宗教やオカルトと誤解されてしまいそうですが、世の中、頭の中で理解できる(科学的に説明できる)ことが全てではないと思っています。手を添えること自体に何かしらの”癒しの効果”があるのかもしれませんし、「大丈夫だよ」などと念じることに何かしらの力が宿るのかもしれません。
たとえ暗示の効果(思い込み)であっても、実際に痛がっていた子供が泣き止んだり、背中に手を置かれて不安が和らぐことがあるということは、既に多くの人が実際に経験していることだと思います。
相手を思いやって手を添える。これらの「手当て」は端的に言えばそういうもので、私の「気功手当て」も同じです。ただ唯一異なるのは、手を当てる際に、東洋医学の考え方に基づく「気」を念頭においている点にあります。
気功手当ての目的
「気功手当て」は、手を当てる時に、東洋医学が前提としている「気」を意識して行うものです。
東洋医学には、「気」が体内を滞りなく巡っていれば健康が維持され、逆に「気」が不足したりその循環が滞っていたりすると心や体に不調をきたす(病気になる)という考え方があります。
「気功手当て」は、患部に「気」を補充することにより、体の中を流れる気の巡りを良くして、体を元の正常な状態に戻す手助けを行うものですが、その背景には、東洋医学が大事にしている自然治癒力という重要な概念があります。
自然治癒力とは、人にもともと備わってる病気や怪我から回復する力で、治すだけでなく細菌やウィルス(病原体)から体を守る防ぐ力でもあります。ただし、自然治癒力は加齢やストレスなどによって低下します。そうなると、病気にかかりやすくなったり、病気やケガが治りにくくなったり、疲労が取れなくなったり、常に不調を感じたりするようになってしまいます。
「気功手当て」は体の中の気の巡りを良くすることによって、心の体の緊張をほどき、自然治癒力の回復を目的に行うものです。言うなれば、「気功手当て」は、「自然治癒力を呼び起こす呼び水」とお考えいただければイメージしやすいかと思います。
ですから、「気功手当て」を行った結果、何らかの良い効果が出たとしたら、それは手を当てる行為の直接的な成果ではなく、手を当てたことにより回復した自然治癒力による成果と考えるものです。
まとめ
気とは、既に誰もが感じている身近なもの
生命を維持するために必要な力で「生命エネルギー」に例えられるもの
頭の中で考えるものではなく感じるもの、"Do not think, feel!"
そしてそれは既に日常の中で感じているもの。
私は「気」をシンプルにそう理解しています。
気功とは、「気のイメージトレーニング」であり、「外から取りいれた気を体内で巡らせる健康法」の総称
広い意味で、太極拳、合気道、坐禅、瞑想、呼吸法、鍼やお灸、漢方なども気功の1種
気功は、心と体の養生(健康の増進)にとても有益なもの。
気や気功に科学的な根拠はないけれど、誰もが日常の中で既に感じているもの。
感じることさえできれば、あとはそれを自分や他人の為にどう生かすか考えればいいと思っています。
気功手当ての目的は、誰もが持っている自然治癒力を呼び起こし活用すること
繰り返しになりますが、「気」や「気功」に科学的な根拠はありません。
したがって、「気功手当て」をした結果なんらかの改善効果があったとしても、それは「気」とは関係なく、暗示の効果(プラセボ効果)か、温熱効果(患部の血液やリンパの流れが良くなったことによる成果)と考える方が、合理的で説得力があると思っています。
たとえ、そのどちらかであっても、自然治癒力による成果ということに変わりありません。
気とは何か、気功とは何か、いろいろ語ってきましたが、「気功手当て」の最終的な目的は、誰もが持っている自然治癒力を呼び起こし活用することにあります。
手を当てられるだけで、症状が改善したり、不調になりにくくなったり、心が楽になったりするとしたら、すごいと思いませんか?
遺伝子医学や再生医療など現代医学が目覚ましい進化を遂げる一方で、西洋医学だけに頼らない代替医療への関心が高まっています。
自然治癒力は東洋医学が大切にしている概念です。
この自然治癒力の活用を図るのが「気功手当て」です。すなわち、「気功手当て」は自然治癒力を高める手伝いをしているだけで、治しているのはその人自身という考え方です。
心と体が楽になる、ちょっと不思議な「気功手当て」を試してみませんか?
最後までお読みいただきありがとうございました。