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取材1時間は常識? 最適な取材時間を見直してみた

取材時間の長さって、意外と大事なんじゃないか?

私がライター・編集者として取材をする時も、広報として取材に立ち会ったり調整するときも、取材は大抵1時間のことが多い。

でも、この1時間が必ずしも最適解とは限らない。そう思ったのは、ふとしたきっかけで、今まで立ち会ったり編集した中で、この取材はもっとよくできたはず……の原因を振り返っていたときです。

その要因で結構あったのが、取材時間。短すぎると情報が足りないというのは、なんとなくわかると思うんですが、長すぎもよくない。よくないというか、ライターの技術に左右されやすい気がしています。どういうことかと言うと、情報の取捨選択がしにくくなるからです。

取材時間の罠

取材って、挨拶してアイスブレークがあって、本題である質問をする。大抵はその質問を起点として、話をもっと深く掘るんですよね。時には、話の脱線もありますが、それ自体は問題ないと思っています。脱線がきっかけで、人柄を知れたり、思わぬ情報が潜んでいることもあるので。適度なタイミングで、ライターが本題に戻すことと、これだけは最低限聞きたいってことだけは聞き逃さない。そこさえ外さなければ、取材する側とされる側が向き合ってしっかり対話できた方がいい原稿になる。

そう考えると、取材時間が曖昧な場合、本題以外の話に時間を取られてしまいがちです。特に取材させてもらう方が、サービス精神旺盛でたくさん喋ってくれる、いわゆる撮れ高がある! って状態のとき。そういう時は、もう「取材としての話は十分に聞けています」と相手に伝えた上で余談としてお話するようにしています。

取材時間の目安は?

という経験を踏まえ、自分の中で時間の目安を決めています。その基準は、最終的に納品する文字数です。

完全に私の場合は…という但し書きがつきますが、最終的な原稿が5000文字〜8000文字になる、いわゆるWebメディアで多い文字数の場合は、1時間くらい。どんなに盛り上がっても1.5時間超えない。それ以上聞くと取捨選択が難しくなる。もちろんライターの技術が伴っていれば、そこから確実にいい情報を選べる。でも、まだ技術が未熟な段階な時は、取材時間も気にした方がいい。あと、取材する人と原稿書く人が別の場合。うちのオウンドメディアは、このパターンが多い。これもある程度情報を絞った方が取材した側が原稿にして欲しいことと、上がってくる原稿での期待値がずれにくい。

それより短い場合、昨年はクライアントワークとして、企業の採用サイトのインタビューをたくさんしました。こういう場合は、最終的な文字数が800〜1000文字くれらいかな。この場合は、大体20分、長くても30分を超えないようにします。理由は、結局捨てないといけない原稿が多すぎて選びにくくなるから。

取材時間の目安ありますか?

人っていうのは、いや、私の傾向としてなのかもですが、たくさん聞いた方が安心するんです。これだけ聞いておけば、いい原稿になるだろうみたいな。でも結局無駄にいろいろ聞きすぎてもまとまらないなら、取材の適正時間を見直すのも一つの手かなと思っています。

というのが私の進め方なんですが、これ別に誰かに習ったわけではないし、あんまり聞かないので、みなさんの場合どうしているかを聞きたいです! ライターさん、編集者さん、取材時間の目安って決めてますか!?

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