一人で生きていく!と言った日
「Nのために」を観た後の余韻のままで書いています。
すっごい面白かった〜〜〜〜。
傑作だと言われるドラマや映画には大抵傑作だ!とリアクションしてきた人生だけど、にしてもさすが湊先生原作、他のドラマとは一線を画すものだった。
2014年、ちょうど10年前に作られたドラマ。
中学生の私にこの作品は早すぎたと思うので、今のタイミングで見れて良かったかな。
ここまで余す所なく、内容からキャスティングからサントラから全てを詰めに詰めた作品は無かったんじゃないかなぁ
個人的な推しポイントは
①綺麗事がほぼ一切無し(多分)で、ずっと真面目に物語が続くとこ。超超超現実的に描かれているところ。全力ギャグありの作品も面白いけど、こういうのもめっちゃ良いなと思う。
②ナレーション無し、セリフだけで登場人物の心の内が表現されていたところ。
③その表現にこちら側が気持ちをうまく乗せられてしまえるところ。湊かなえマジック
…すごい私っぽいな
とはいえ、湊先生の映像化作品で過去に見たことがあったのは、「告白」しかない(松たか子さん主演、こちらも超〜面白い)。「Nのために」が二作品目。
先生の著作はかなり読ませていただいたけど、文字通り、どの作品も気が狂うほどヘビーだ。
そのヘビーさをより視覚的に、そして聴覚をも使って体感することになる映像化作品は、稀に見ることしかできない。
コンスタントに見ていったら多分、すぐに限界が来る。ファンだけども。
それくらい消化するのに時間がかかる、読みごたえのある作品ばかりってことです。
「Nのために」の全体像としては、前〜中編は純愛ミステリーらしく、クライマックスに向けての基盤作りの回が続き、最後の2回で全てのスイッチがはまる感じだと思う。
名場面はいくつもあったけれど、のぞみちゃんが最終的に母親と会った場面で涙が出た。
私と母は彼女らのような特異な関係性ではないけど、純粋に娘に会いたいという気持ちとか、やっぱり母にはこれを打ち明けようってなる気持ちは私にもよく分かった。
過去、漠然とした不安が母に会ったら綺麗に取り除かれて、安心できるってことばかりだったから、どうしようもなく母に会いたくなって
そう思ったらとんでもなく泣けた。マザコン上等。
セリフで一番印象に残ったのは意外と、主要キャラじゃない看護師さんのセリフだった。
「人は誰も悲しませずに生きていくことなんてできない。人間一人じゃ生きていけないんだから。」みたいなセリフだったはず。
中学生の時、私は完全に厨二病だったので、道徳の授業で「一人で生きていきます」的なことをクラスみんなの前で言い放ち、担任にぶっ飛ばされたことがあります。これ前にノートに書いたっけ?めちゃくちゃ忘れたいが、ぜって〜忘れてやんねぇとも思ってる。誰も覚えてないだろうし、先生も覚えてないだろう。
「Nのために」を放送当時に中学生として見ていたら、そんなこと言わなかったかも。
でも当時の私は何故ぶっ飛ばされたのか、その理由を全く理解できていなかったので、結局厨二病を発揮しただろうな。
正直いえば、何故怒られたのか、高校卒業くらいまでしっかり理解してなかったです。
考えがぐるぐるしてますね
でも、あらゆる人と関わってきた今となっては、怒られた理由が身をもってわかる。
私のようなクソガキにも、ことを理解できるとは到底思えないような人間にも、面と向かって叱ってくれた先生には感謝しています。伝えられていないけれど。
私は小さい時に、子供ながら「絶対に表に出るということをしない」と決心したタイミングがありました。要は目立たず、誰とも群れず〜みたいな生き方をしようって決めた時があった。このせいでまんま厨二病になった。道徳事件もそのせいで起きた。
その事件のおかげで、一人で生きていくのはどうやっても不可能なんだな、ということを理解はできないまでも、悟った私は、完全に守りの体制に入った。
とにかく、自分を傷つけないように、いつか自分が傷つくであろう機会を避けるように振る舞うようになった と言えばいいか。
今までの人生で、誰にどのタイミングで何故怒られたかを鮮明に記憶しているのも、そのせいですね。もう二度と、同じ過ちを繰り返さないようにという強迫観念がある。
そうして周りの人のことばかりを気にするようになり、自分の本音が言えなくなった。自我がなくなったような性格になってしまった。今も本音は言えない。言おうとすると、涙が出てしまう。
今、大学卒業の四文字が視界に入るようになっても、自分の今後の人生についてどこか他人事のように思ってしまってるのもそのせいだと思う。自分の意思を誰かに伝えるって練習を、今まで全然してこなかったから。本心を抑圧するばかりで、自分の気持ちに自信を持つことができなくなってしまっている。そもそも自分に意思なんて無いのかも って思う時もある。
「Nのために」の終盤で出てくる、印象的なセリフがある。
「自分の人生、自分で生きろ」というようなセリフ。
ポイントは、そんな感じのセリフがあらゆる人から人へと伝えられていたこと。
主人公が、主人公の愛する人に。主人公を愛する別の人が、主人公に。主人公を支えてきた人が、また別の、支え、支えられてきた人に。
みんながみんなこのことを共有して、必死に顔上げて生きていこうとしていた。
「自分の人生、自分らしく生きなきゃ」って誰かに伝えることは簡単だけど、自分自身のことになると中々踏ん切りがつかなくて、「そうはいってもねぇ…」と考えがちじゃなかろうか?
私は少なくともそう。
気づいたら誰かに振り回されていて、その人のことばかりに気を取られて、集中しなきゃならない自分のことに全く手をつけられていない。
今までそんなことしか、ありませんでした。
人に振り回されるのでも、独りよがりになるのでもなく、人と支え合って生きていかなきゃ。支え合いって土台があるからこそ、余裕が生まれて、私らしさが生まれて、私らしい人生を作るんじゃなかろうかと思います。
このドラマを見て、自分の人生自分らしく生きよう!C'est la vie!って何度も何度も思い出さなきゃいけないなぁと思いました。忘れっぽい人間だし。
それに、いつか自分の本当の気持ちを、誰かに伝えるための自信をつけるためにも。
私にとってのNは誰になるんだろうとか思ったけど
Nといえるほどの人に巡り合えるような人間になるために、自分の人間的な部分をもう少し頑張っていこうと思います。
何度も言うようだけど、留学する中で、会っとかなきゃならない人に全然会えていないな〜ということに痛いほど気づいてきた。先生、留学が終わったら会ってくれるかなぁ。
今回語彙が貧弱すぎてびっくりです。最近どんどん自己啓発本みたいな書き方になってきているし。疲れてるんだと思ってください。
卒論も佳境です。それではまた。
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