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短編/澪様

4時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。
日直の号令で授業が終了する。
日直はそのまま着席せずに澪様の席に向かい、跪いた。

「澪様、本日もよろしいでしょうか?」
【12番】
「ありがとうございます!今日は12番です!」
「はい!12番の加藤拓真です!よろしくお願いします!」

澪様が気まぐれに番号を指定し、日直がそれを発表する。今日は10月12日なので12番が選ばれたんだろう。羨ましい。
足して22番だったら僕だったので、期待していただけに悔しかった。

選ばれた加藤君は嬉々として澪様に挨拶した後、急いで教室から出ていった。
そう。まず指定された人は澪様たちのお昼ご飯を買いに行く。
5分ちょっとで加藤君が息をあげて戻り、澪様の席に向かう。
澪様の席では、両隣に由希様と菜月様が机をくっつけ3人で談笑していた。

「澪様、お待たせしました!お昼ご飯を買ってきましたので、よろしければご賞味ください!」
【見てあげる】
「ありがとうございます!」

加藤君は大量に買ってきた物を袋から出して澪様の机に並べた。
みんな大抵、澪様に気に入ってもらえるよう大量に買ってくる。

澪様はサラダとサンドイッチ、それからブルーベリーのヨーグルトとジャスミンティーを取った。
次に由希様と菜月様もそれぞれご飯、デザート、飲み物を手に取った。

【もういいよ】
「ありがとうございます!」

加藤君は余ったお弁当、おにぎり、菓子パン、飲み物などを袋にしまい自分の席に置いた。
その後また澪様の席に戻る。

【足置き】
「はい!ありがとうございます!」

加藤君が澪様の足元で四つん這いになり、澪様はその背中に足を伸ばした。
しばらく澪様は由希様、菜月様と談笑しながら食事を楽しんだ。
デザートのヨーグルトを食べ終わり、話が途切れたところで澪様が加藤君に話しかける。

【ご褒美ほしい?】
「はい!澪様!いただきたいです!」
【良いよ】
「失礼致します!」

日直は澪様に返事をすると、澪様、由希様、菜月様の上履きを順に脱がせ、代わりにスリッパを履かせた。
脱ぎたての上履きが6つ床に並ぶ。

日直が四つん這いの加藤君に目隠しをつけ、澪様が6つの中から1つを指差した。
日直は選ばれた上履きを手に取って、その履き口を加藤君の鼻先にあてがう。
加藤君はクンクンと鼻を鳴らし、深呼吸を繰り返す。10秒ほど匂いを堪能した後、回答する。

「澪様の右足でお願いします!」

加藤君が回答すると澪様は再び上履きを指差し、これを計6回繰り返す。
このクイズの正解数によってご褒美が変わってくる。

正解数が0なら由希様と菜月様から股蹴り。
1なら澪様から股蹴り。
2なら由希様と菜月様の上履き堪能。
3なら澪様の上履き堪能。
4なら澪様のおみ足マッサージ。
5なら澪様の靴下堪能。
6なら澪様の靴下ゲット。

今日の加藤君は3つ正解した。
日直が加藤君の目隠しを外して、正解数を伝える。
澪様が加藤君の背中から足をおろすと、加藤君はそのまま3人に向かって土下座してお礼を申し上げた。

「澪様、由希様、菜月様、ありがとうございました!」
【はーい、ご褒美なんだった?】
「3つ正解しましたので、澪様の上履きをお願い致します!」
【おめでとー笑】
「ありがとうございます!」

加藤君はまず由希様と菜月様に上履きを履かせ、片足履かせる度に額を床につけてお礼を申し上げ、その履かせたばかりの上履きで頭を踏んでもらった。
その後、澪様にも同様に上履きを履かせた。

澪様は両足を伸ばし、少しつま先を上に向けた。加藤君は澪様の足元に土下座して、わずかに浮いたその足先へ舌を伸ばし、上履きの靴底を舐める。
その後も気まぐれに動く澪様のおみ足の動きに合わせて、昼休みの時間の限り加藤君は靴底を舐め続けた。

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