短編/唯様
【ふぁあ】
唯様が起床し、眠そうにあくびをした。
時刻は10時を回っている。
ベッドサイドで土下座していた奴隷が、その体勢のままスマホを操作する。
メッセージアプリを起動し、奴隷のグループに唯様の起床を共有した。
ガチャ。
「唯様おはようございます!お目覚めでしょうか?」
【ん、おはよー】
寝室のドアがあき、ジャケットスーツを着こなした小綺麗な女性が入室した。
唯様のマネージャー役を務めている奴隷の菱川だ。
菱川はベッドサイドに跪き、タブレットを見ながら1日の予定を唯様にお伝えする。
「失礼致します。現在10:15でございます。本日は午前3コマ、午後1コマ。午前中はすべて奴隷が代返予定です。申し訳ございませんが、午後は代返不可の講義ですので、13:30からご出席をお願い致します。」
【コーヒー】
「承知致しました!」
菱川がタブレットでコーヒーを指示する。
数秒後、リビングにいた別の奴隷がトレイに乗せてスタバのコーヒーを持ってきた。
このコーヒーは唯様の朝のルーティンなので、毎日朝イチで奴隷が購入してくる。
唯様は起き上がり、キングサイズのベッドの端に座る。コーヒーを一口飲み、再びトレイに戻した。
跪く菱川の顔に唯様は両足を乗せる。
菱川が室内用のモコモコした靴下を履かせると、唯様は足をおろした。
【めんどいけどしょうがないかー】
「唯様ありがとうございます!」
菱川は土下座して唯様にお礼を申し上げると、今度はタブレットを頭上に掲げ持ち、画面を唯様に提示した。
画面にはお店のメニューのように唯様の私服が並べられており、唯様はそこから今日着るお洋服を選んだ。
コーディネートを選び終えると、唯様は浴室に移動する。
奴隷たちはクローゼットから選ばれた洋服を準備して、脱衣所に用意した。
唯様は毎朝ゆっくりお風呂につかる。
広い浴室の中では女性の奴隷が全裸で2名控えており、唯様の命令に従って足や肩のマッサージを行う。
菱川も浴室内の入り口付近に正座で控える。
基本的には唯様から何か指示があった際にリビングの奴隷たちへ伝える役割だが、命令があれば勿論マッサージをしたり、体を流したりすることもある。
今日も唯様はスマホで動画を見ながら、時折冷たいお水を飲み、両足を奴隷たちにマッサージさせている。
浴室には空調が完備されているとはいえ、ずっと湯船から足を出していると少し冷えてしまうので、唯様は足を湯船に出し入れした。
奴隷たちは唯様が湯船から足を出し、浴槽の端に乗せた時のみマッサージする。
奴隷たちは冷たい浴室の床に全裸で正座し、唯様のおみ足をマッサージしている。
30分ほど経ったところで奴隷たちの足の痛みと、寒さが限界に達した。
空調がきいているとはいえ、やはり冷たい床に全裸で正座するのは冷える。さらに、時折唯様の動きに合わせて浴槽のお湯がはねることがあり、それが体に当たると余計に冷えてしまう。
「唯様申し訳ございません。奴隷どもが限界のようで、控えさせてもよろしいでしょうか?」
【え?ああ、どうでもいいよ笑】
「ありがとうございます。」
菱川が奴隷たちを気遣い、退出を打診した。
奴隷たちの管理も菱川の仕事の1つである。
唯様にとってはゆっくり湯船に浸かるのが好きなのであって、正直奴隷たちのマッサージはそこまで気にしていない。
なのでいなくなってもどうでも良いというのが唯様の正直な感想である。
しかし菱川に言われて、スマホの動画から正座している奴隷たちに視線を移すと、痛みと寒さに震えている奴隷たちが目に入った。
唯様にとっては、当然の如くただ入浴中のマッサージを受けていただけだったので、初めてそこに人間がいることを認識した。
【いたんだね笑】
「はい、唯様!おみ足をマッサージさせていただき、誠にありがとうございます!」
右足をマッサージしていた奴隷に対して、唯様は右足でその頬を軽くペチペチとビンタしながら話しかけた。
奴隷は緊張しながら答える。
【寒いの?】
「はい、唯様。寒さと痛みを感じております。申し訳ございません。」
【ふーん。じゃあおいで】
唯様はグラスの1/3ほど余っていた冷水を飲みきり立ち上がる。
すかさず菱川がバスタオルを持って浴槽に近づき、唯様にお渡しする。
唯様は全身をよく拭いて浴槽から出る。
そして広い浴室の洗い場のあたりまで移動した。
仁王立ちとなり、その前に奴隷たちを正座で並ばせる。
【おっきく口あけて】
「「はい!唯様!」」
【体の中からあったかくしてあげる】
「「唯様ありがとうございます!」」
シャーー...ジョボボボボ...チャポン...。
唯様は2人の顔めがけて勢いよく放尿した。
2人は懸命に口で受け止めようとしたが、全てを受け止めるのは到底不可能だった。
口で受け止められた分は有り難く飲み干し、頭、顔、首、体で受け止めた分はそのまま下方に流れていき、全身で唯様の温かい尿を感じた。
2人にとってはこれ以上ない幸せだった。
ペッ!ペッ!
最後に唯様は2人の顔に唾を吐いてやった。
【あったまった笑?】
「「はい!唯様!誠にありがとうございます!!」」
【はーい。もったいないから床のも飲んじゃいな】
「「はい!唯様!」」
奴隷2人は土下座でお礼を申し上げた後、自分たちの体の周りに溜まった尿を必死に吸い上げ、可能な限り無駄にしないよう飲み干した。
頭上では唯様がシャワーで軽く体を流し、その水しぶきが奴隷たちの全身にかかり、奴隷たちの体はさらに冷えた。
しかし唯様のホカホカな尿と、それを与えてもらったことによる高揚感で、奴隷たちの体は芯から温まっていた。
唯様は新しいバスタオルを菱川から受け取って全身を拭き、浴室を出ていく。
奴隷2人は土下座でお礼を申し上げ、唯様と菱川を見送った。