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企画縫製雑務一人で行っています 其の二



(今回の記事は前回の記事の続きになります 続けて読んでくれた方ありがとうございます!) 

前回はどの様に手の届きやすい価格の製品が生み出されているのか仕組みについてお話しさせていただきました


その仕組みによって沢山のモノを所有できる豊かな時代になったと思います

そしてその仕組みにより本質的な豊かさとは何なのかを考えさせられる状況でもあります

必要以上に生み出されたモノがゴミになってしまう環境問題

アパレルでは売れ残っている在庫を持ち続けるには様々なリスクがあります

在庫の管理にもお金がかかります 販売出来ない在庫を抱えてしまえば会社のキャッシュフローも悪化していきます
他にもブランドイメージを守る為 セールで叩き売りにしたく無い等の理由から42億分の新品の在庫を焼却処分していたというメーカーがあったというニュースも過去に取り上げられていました

見込みより人気が出なかった事や 生産枚数によっては必要数より多く作ったほうが1着あたりの原価が抑えられてしまう事も複雑に絡み合っているように思います


 
モノに対する価値の低迷

モノが溢れていることにより捨てるハードルは随分と低くなりました

さらに様々なモノの使い捨てという概念も当たり前になり洋服も丈夫さに欠けている安い商品等その対象になり得ることもあります 


より利益を出すための労働者への搾取

どんな職種でも下請けと呼ばれる立場には限界があります より安く商品を作りたいという思いにばかり重点が置かれてしまうと いずれ共倒れになってしまうような無理のある価格競争がおこってしまいます

過去バングラディッシュの縫製工場で本当に痛ましい事故が起こりました
2013年に発生したラナプラザ崩壊事故
死者 行方不明者 負傷者の全てを合わせて4000人以上の犠牲者を出した恐ろしい事故です

10年前の当時 ファッションの楽しさで頭がいっぱいだった私にとってアパレル産業に対し初めて深く考えさせられた一件です
今でも思い出すと本当に心が痛いです 事故という表現も個人的には相応しく無いとさえ思います


日本の技術者の減少 

価格競争が進み より人件費の低い国の縫製工場で生産するメーカーが増え国内の工場は減り続けています

日本に流通する服のうち国産品の割合はどれくらいだと思いますか。5割? 3割? 1割? いえいえ、正解は2.0%です。

https://www.wwdjapan.com/articles/1087930

工場の数でも分かるでしょう。1990年には日本国内に500軒あった縫製工場が、今や50を切っています。10分の1になったわけです。

https://business.nikkei.com/atcl/opinion/16/082000075/122500010/?P=3#:~:text=1990年には日本,1になったわけです%E3%80%82


そして今お伝えした内容が業界の全てのお話では無い事も事実です


私達は知らない間に買い物でネガティブな生産背景の会社の存続に投票しています

買い物でモノを買うという行為は身近に行われます

そして沢山の選択から何かを選ぶというのはとても楽しい行為です
選ぶという行為は自らが自由であることを認識させます

自由で楽しく選択するはずの買い物で知らぬ間に
自他や環境の自由を制限してしまうのは豊かだとは思えません

正直私自身全て完璧に配慮しての生活は全くできていません…

一つ一つの商品の背景を追うのはかなり過酷です

ただし信頼できる生産者さんを見つけることはできます(例えば我が家はお米と卵は農家さんから直接購入しています できることから自分なりにちょっとづつ…という現状です)

そして私にとってはその行動の1つが 波羅蜜 です

自分自身が大好きな洋服と人を幸せに出来るモノづくり 決してこの世に不要なモノでは無い筈です

その二つを続けていきたい続けるからには納得のいく形でありたい そしてうまくいけば自分のやり方で社会と共存していくノウハウを後世に伝えれる様な年の重ね方をしたい

そんな想いから波羅蜜は生まれています

そしてネガティブな要素の少ない服を波羅蜜の遊び心のあるデザインに乗せて 明るく安心していただける製品をお客様にお届けしたいと思っております



次回は今回の内容を踏まえて波羅蜜がお客様にできること ブランド名の由来 についてお話しいたします

今回も長くなってしまいましたがここまでお付き合い頂きありがとうございました!


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