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夢工場ドキドキパニック

夢の中でパニックになったことがあるだろうか。夢の中でパニックに陥り、起きた後もパニック、家族は全員飛び起きて、一体何事かと心配をする母親の顔を覚えているだろうか。厭な夢は大人になっても良く覚えており、何気なく思い出す事もあるだろうと思う。

小学生の頃、登校拒否で引きこもりになる直前だったと思う。その頃によく見ていた夢は、青空広がる砂漠の中を放浪している自分が、オアシスかと思って近づいた場所に不気味な工場が建っており、恐る恐るそれに近づくと血と思われる液体がそこら中に散っており、機械が侵入者である僕を拘束し、回転刃やノコギリで真っ二つにしようとしてくるのだ。それで本当に嫌な思いをした後に、目が覚め冷や汗を全身に感じながら布団の中で震えるのだった。これをほぼ毎日。夢のせいで精神が参って寝るのが怖く、母親の背中に身を寄せながら寝ることも多かった。

なんでこんな懐かしい話を書くかというと、先日なんとなく風呂に入っていたら、ふと思い出し、どうやらあの砂漠に立つ工場の正体は、小学校だったんじゃないかと考えた。砂漠は校庭で、学校は工場で。学校は嫌だったと思う。保育園にいて、なぜか自分は大人だと思い込んでいたので、もう亡くなった叔母にはよく小学校へは行かなくていいかと尋ねたことがあったのだが、その時は行かなくてもいいと叔母から不登校の許可をもらっていたのだけど、その後は小学校へ入学することになると、無理やりにでも学校、学校、学校へと行かせる家族、親や叔母には本当に嫌な気持ちを感じ、抵抗した。今では家族関係は本当に良好だが、子供の頃は無意識に抗うことはできなかった。あまりにも強すぎて。

それで何となく夢工場の正体が掴めた今日この頃なのだけど、久しく驚いたのが先日、朝起きたら耳栓が口の中に入っていた。耳に詰めているのは射撃用で使われている緑色の耳栓。これは詰めると音がしなくて集中できるし、ノイズもなく心地よく眠れるのだ。それをなんとパクパクと口の中に咥えて味わっていた記憶が起床後にも残っており、気持ちが悪くて死ぬほど後悔した。耳栓を口に放り込むならまだしも、寝室の前にはベランダがあり、起きて夢遊病者の如くフラフラと飛び降りてしまったらと思うと、これが結構怖いのだ。その恐怖を家族に伝えると、やはり昔の体験のせいか早速とベランダの窓に取り付けのカギを追加して、夢遊から飛び降りないようにしてくれた。ここ最近は全くそんな事はなかったけれど、起きてウロウロするならベッドに拘束できるような怪しいSMグッズを買って試してみるのもいいかもしれない。そこまで悪化したらもう精神病院行きなのだけど。というわけで、夜はしっかりと眠れるように、皆様もお気を付けてお過ごしください。しばらく暖かくなってきたから、東京は過ごしやすい日々が続いている。電気代はますます高いのだが。

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