大仏開眼への道11~旧タイプの注射で効果はあるか
7月は眼の状態がまた悪化していました。
右眼の網膜出血は少量でその後落ち着いているので経過観察。左眼は黄斑浮腫で視力が落ちてきたので高額なルセンティス治療の注射を打つことになりました。
注射は健康保険の限度額認定保険証を使っても一本2万8340円です。
この黄斑浮腫の治療について、眼球防衛隊のN医師から意外なことを聞きました。
「5月に硝子体切除の手術をしましたけど、硝子体を切除してあると、眼球内部の出血とかの汚れが抜けやすくなるんです」
なるほど、それは手術してよかった
「でもね、黄斑浮腫の高額な注射の治療薬も一緒に、早く抜けてしまうんですよ」
硝子体切除の手術をすると、
これまで効果が出ていたルセンティス治療の注射が効かなくなったり効果が持続しなくなる傾向があるそうです。
「じゃあ…もう注射してもダメってこと」
「あの値段が高い薬が出る前によく使われていた旧タイプのステロイド薬があるんです。
値段はこっちのほうが格段に安いし旧タイプではありますけどね、
硝子体切除のあとは、旧タイプの方が効果が出る可能性があります」
保険適用の負担金額は4380円。
この値段で効果が出るならば、断然旧タイプの方がよい。
「もう一度だけルセンティス治療の注射をしてみて、効果があまり出ないようなら旧タイプに切り替えましょうか」
この日は2万8340円の薬を注射。
次回の診察までにあまり効果が出なければ、4380円の旧タイプのステロイドに切り替えることにしました。
11月4日。N医師の診察の日。
「眼底検査の結果ですが、左眼の黄斑浮腫、むくみは 少し引いてる?うーん、少し引いてるかな?でも視力が少し低下してるか」
微妙にいいような、よくないような。
私も答えに詰まって
「うーん、少し良くないかな?メガネかければ見えるけど、良くはない、か」
「注射打つ、打つ?打つ。旧タイプの注射打って様子みましょうか」
「お願いします 打ってください」
N医師は迷っていましたが、旧タイプの注射に切り替える判断を下しました。
「このままむくんだ状態が長いと神経やられることもあるからよくない。
で、ステロイド打ちましょう。ゆっくりだけど効果はこっちの方が確実に出ると思う」
旧タイプの薬を注射した一か月後。
矯正視力は 右目1.0 左目1.0でした。
元々が近視なのですが、レンズで矯正すると実によく見えます。
N医師の診察では。
「どうですか注射を変えて効果は出ている感じしますか」
「先生よく見える、きれいに見えてます」
「そうですよね、眼底検査、むくみも引いてきていますね」
眼底検査の結果も浮腫が引いて、N医師がしきりと旧タイプなんだけど、と強調していたステロイドは効果が出ていました。
「今回の注射は効果が出てくるのもゆっくりですが、持続する期間も長いので変更してよかったかな。この調子でまた様子を見ていきましょう」
この日は注射は打たず診察は終了しました。
2021年は残り一か月を切りました。
黄斑浮腫に糖尿病網膜症、劇的に良くはならないけれど、この闘病記もほどよい結末が迎えられるといいなと思っています。
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