アフリカ現地の最前線レポートin Tokyoイベント報告
4月23日に弊社が主催となり開催した「アフリカ現地の最前線レポートin Tokyo 」のまとめをお届けします。本イベントは計73名の方に参加いただき、多くの方のご協力のもと大盛況となりました。
登壇者は、
- 有限会社徳吉薬局の徳吉雄三さん
- 株式会社本田技術研究所の伊賀将之さん
- Wanofaiv Investment Technologiesの伴 優香子さん
- 弊社からは原健太、Patrick Miruka 、Esther Mugo の6名が参加しました。
第一部では、ケニア共和国と南アフリカ共和国のヘルスケア事情や、現地の社会課題から生まれるビジネスチャンス、現地でのプロダクトマーケットフィットの検証結果と成功事例について登壇者の方々からお話しいただきました。
第二部では、アフリカに行く前と行った後の印象の違い、アフリカ進出で共通している失敗例、企業または個人でアフリカに関わる障壁などについてパネルディスカッションを行いました。
内容についてプログラムの順を追って、もう少し詳しくご紹介します!
第一部 登壇者によるプレゼンテーション
-登壇者1人目 有限会社徳吉薬局 専務取締役 徳吉雄三さん
最初の登壇者は有限会社徳吉薬局 専務取締役である徳吉雄三さん。徳吉さんからは徳吉薬局のこれまでの歩みと地方の中小企業としてどのようにアフリカにアプローチをしたのか、またケニアで顧客候補となる方々にヒアリングした際の日本との違い、さらには事業構想をしていく中で日本でできない事がケニアでできる面白さ、楽しさを中心にお話しいただきました。
-登壇者2人目 株式会社 本田技術研究所 材料研究センター 伊賀将之さん
2人目の登壇者は株式会社本田技術研究所 材料研究センターの伊賀将之さん。伊賀さんからは大きな企業がどのようにアフリカにアプローチを行っているのか、内部構造も含め大きな企業だからこそ持つ強みやプロジェクトを行う上での難しさを中心にお話しいただきました。また、なぜアフリカを選んだのか、その中でもなぜケニアで事業を行うのか、新規事業を行ううえでの選定基準や実際に訪問することで得られた視点等についてもお話しいただきました。
-登壇者3人目 Wanofaiv Investment Technologies 伴 優香子さん
南アフリカの現地企業でディレクターとして南アフリカへの進出支援や不動産投資を行う伴さんからはデータや自身の経験を基に、南アフリカに対する日本人が持つイメージと現実の乖離や、南アフリカの社会構造について具体的にお話しいただきました。また、南アフリカのスラム地域でのビジネス展開においても様々な所得の人たちが生活しており、一括りにはせず、「具体的なペルソナの想定」が必要であるとお話しいただきました。
-登壇者4人目 AA Health Dynamics株式会社 (CEO & Founder)原健太
原からはアフリカ、特にケニアにおけるのヘルスケアの社会問題を経験やデータをベースに紹介したうえで、弊社がどのように事業を行っているのか、どのような視点を持ってビジネスをしているのか、ケニアで事業を行う起業家の視点でお話しました。
-登壇者5人目 AA Health Dynamics株式会社 事業開発マネージャー Patrick Miruka
5人目の登壇者は、AA Health Dynamics株式会社 ケニア事業開発マネージャーのPatrick Mirukaです。Patrick からは主に、現地の視点を持つ、現地の社員として、ケニアではどのようなビジネスが行われているのか、実際の例を基に紹介するとともに、これまで彼が関わってきたケニアに参入してきた日本企業の成功例と失敗例の違い、またケニアの事業開発における現地市民のニーズを基盤とする事の重要性をお話ししました。
登壇者6人目 AA Health Dynamics株式会社 カスタマーサクセスマネージャー Esther Mugo
6人目の登壇者はAA Health Dynamics株式会社 カスタマーサクセスマネージャーのEsther Mugoです。彼女にはケニアにて弊社が行う、医者の教育事業のマネジメントを行っている経験から得られた実際に現場の医者や患者の持っているニーズはどのようなもので、現在の解決策としてどのようなものが求められているのか、ケニアにおける社会課題を説明し、現地の視点からお話ししました。
第二部 トークセッション
本トークセッションでは、アフリカへのビジネスチャンスの可能性と難しさ、アフリカ進出で失敗してしまっている企業の共通項など様々なトピック
についてそれぞれの立場から意見を交わしました。
-アフリカのビジネスチャンスについて
原:ビジネスチャンスは沢山存在する。一方で現地の情報をいち早く仕入れてすぐに動けるが少ない。高速道路の事例でも中華系の資本がすぐに入ってきてしまい、日本の技術は全く入る事が出来なかった。
伴:日常生活においても中華系、韓国系の会社がショッピングモールなどで積極的にプロモーションを行っているが、日本系でそのような枠組みをあまりみた事がない。
徳吉:中小企業のいいところは意思決定が早いところがいいところであるからこの課題にはアプローチはできるのではないか。しかし、中小企業は資源が少ないという課題もあるため、大きな企業とタッグを組んだり、現地で事業を行っている会社とタッグを組んで今後も行っていきたいと考えている。
伊賀:資金は多く持っているがプロセスに時間がかかってしまう事が課題である。スタートアップにとってTime is money だからこそ、そこが大きな課題となる。対策として、イグニッションプログラムのような企業のトップの人達を評価者としておいたボトムアップの仕組みを逆手に取ったスタートアッププログラムを行う事が対策として現在は行われている。
-アフリカ進出で日本企業がよく失敗してしまう事は何か。
Patrick:日本の会社のケニアへのアプローチとして、一般的には、まずは日本の政府に働きかけて補助金などから資金を得て、日本とケニアの政府間のコンタクトを経てケニア政府との関係性を重要視しながら限られた期間の中で成果を出そうとするが、十分に出せていない企業が多い。その理由は顧客開発が不十分であることだと考えている。政府は最終的にケニアに参入してきた企業の商品を買ってくれるお客さんではないため、ケニア政府から支援を受けながらもこの期間を活用して実際の市場にいる、本当のお客さんは誰なのかそしてどのようなペインを抱えているのかをしっかりと把握していく事が重要であると考えている。また、商品へのアクセスビリティを高めてほしい。日本とはセグメンテーションが大きく異なる。そこをまずは理解していただき、ケニアでは機能を減らして簡易的にしてコストを下げて生産量を拡大していく事が重要であると考えている。
Esther:Patrick の意見に賛成であり、セグメンテーションが日本と大きく異なり、商品のアクセスビリティは特に重要であると考えている。機能を落として価格を下げる事も解決策の一つだと思う。
以上、アフリカ現地の最前線レポートin Tokyoイベント報告になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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