独立経営コンサルタントが中小企業診断士資格を取得して得られたことと得られなかったこと
みなさまこんにちは。がぱけんです。
こちらの記事は#診断士アドカレの21日目です。
いろいろな記事があって面白いですねー。個人的にはKindle出版の裏話とか好きでした。
締め切りが決まっている事をメリットとして断言するのはなかなかのドM発言でしたね。
さて、僕の内容ですが、この企画の参加者や読者は、受験生だったり独立に興味がある方が多そうなので、うっかり独立して経営コンサル業をしている私が、診断士資格を取得した半年のリアルな経験や感想を話してみようと思います。
※歴半年の若造があくまで感想ベースで語るお話なので、お話半分で聞いてみてください。
そもそもがぱけんって誰ですか。
遅ればせながら自己紹介をば。
どうも、がぱけんです。
経営コンサルと食品事業を営んでいる株式会社Taste and Logicという会社の代表をしています。
会社の代表と言うとなんだかカッコイイ雰囲気ですが、従業員のいないこじんまりとした会社です。
キャリア的には面白い商品を作る会社(3M,バルミューダ)のマーケティングと、グローバルデカスギコンサルファームことアクセンチュアでのコンサルの経験が柱になっていて、それらのDNAが良い感じに混ざって右脳と左脳を行ったり来たりできるのが強みかなーと考えています。だから会社の名前もTaste and Logic。いい名前でしょう?
中小企業診断士は今年の7月登録なので丁度資格取得から半年がたちました。そもそも独立を考えていたので、お仕事を受注するきっかけとして使えればいいなあという割と現実味のある取得動機でした。
中小企業診断士になって得られたもの、得られなかったもの
「結局資格をとってどうだったの?」「独立するにあたり役に立ったの?」このあたりのお話がみなさまやっぱり気になる事なんじゃないかなと思います。
という事で資格を取得して得られたもの、(得られそうで)得られなかったものという軸で整理してみましょう。
後味が美味しい方が印象が良い気もするので、得られなかったもの編から書いていこうかな。
得られなかったもの
①コンサルティングスキル
中小企業診断士の資格を取っても中小企業の経営コンサルができるようになるわけではありません。ちょっと元も子もない雰囲気が出ますがこれは実際に中小企業と向き合うようになってからとっても実感しました。
一次試験で学ぶ経営知識、二次試験で学ぶ診断知識。
これらが無駄なのである!なんて言うつもりは毛頭ありません。
でも、これらはあくまでもベース知識。経営者と会話をするための土台に過ぎないのです。
診断士のクライアントは頭をひねり、身体でぶつかり、人生を懸けて会社を経営をしてきた社長がほとんど。彼らの悩みを解決するためには、試験で学んだ知識だけでは正直不十分です。
実際に僕が中小企業支援をはじめて、評価をいただけている部分はブランディング・マーケティングなどの専門知識、情報を伝えるためのストーリーメイク、経営者の想いを言葉にする言語化スキルなどで、試験や研修というよりは今までのお仕事や個人の活動を通して築き上げたものがほとんどでした。
資格はあくまでスタート地点。中小企業診断士という土台の上で、世の経営者にどんな価値を提供していくのか?という事に対して、しっかりと想いと考えを巡らせる必要があるのです。
②先輩診断士からの案件
「新米診断士は、まずは中小企業診断士協会に入って、先輩に顔を覚えてもらってお仕事を回してもらうのである!」というのはよく聞くお話です。僕も例にもれず協会に入会して、研究会やら部会やらに参加をしてみました。おかげ様で東京協会中央支部の方々をはじめとして多くのつながりが増えました。
大小さまざまな飲み会にも参加して、いろんな諸先輩方とお話をして、とっても楽しく学びになる時間をたくさん過ごせました。
(協会をはじめ、診断士の集まりは信じられないくらい飲み会があります)
その結果、特に何も起こりませんでした。
想像していた先輩診断士からの「がぱけん君、最近独立したみたいだね。頑張っているようだし君に頼みたい案件があるんだ。ちょっと手が足りなくてね」「はい、よろこんでー!」みたいなやつは今のところありません。
まあ、このあたりは各個人のキャラクターなんかにも依存するので僕の話が全てではないのもあるのでしょう。
ただ、この手の活動をしばらくしてみて気づきました。
普通に営業した方が早いのでは?
もちろん諸先輩方と話すのは学びも多いので、今後もちゃっかりと顔を出していこうかとは思っています。
でも、「仕事が欲しいから仕事をくれるかも知れない先輩にくっついていきま~す」という行動に関しては仕事を獲得するという課題に対してあまりに不確定要素が大きく他人任せな解決策です。
幸い僕は、得意領域であれば単身でもコンサルを行えるだけのスキルは(なんとか)あったので、そういう意味でも実行するべきは営業一択でした。
徐々にではありますが、最近はポツポツ案件もとれるようになってきまして、やっぱり自分で動かないと何も始まらないのだなと実感しているところです。
だって”独立”したんですもの、独りで立ってなんぼでしょう。人にぶら下がってる場合じゃないですよ!
みんな!バシバシ営業しようぜ!
※偉そうな事言ってますが、案件は随時募集しているので僕にできることがあったらお声かけください🙇
得られたもの
①多くの有能人材とのつながり
これが資格を取る圧倒的なメリットです。
中小企業診断士は、その性質上多様なタレントを持った人材が集まります。
例えば税理士を100人呼んだら、同じような専門性や特性を持った人が集まるでしょう。専門性も「相続税専門です」みたいな"税金"というカテゴリの中のお話になるのが容易に想像できます。
一方で、中小企業診断士は何でもありです。
「WEBマーケなら任せろ」
「補助金100件やってます」
「物流一筋20年」
「モデルやってます」
多種多様な人材が、名称独占の難関国家資格という連帯感で集まり、”経営”という共通言語で会話ができる。
これこそが中小企業診断士の一番の醍醐味です。
大企業と中小企業それぞれに向けたコンサルの一番の違いは対応範囲です。
中小企業は少ない人員で会社の各機能を回さなければいけないので、経営者が抱える課題は多岐にわたります。その時に自身の専門外でも「WEBマーケわかる知り合い連れてきますよ!」とか「補助金について詳しい知人に聞いておきますね」みたいなことができると確実にバリューが上がるわけです。
前項では自ら下請けになろうとネットワーキングをしていました。
でも、それはゴールをはき違えていました。
お仕事をもらう・もらわないの上下関係じゃなく、お互いのスキルや経験を補完しあえるパートナーを探すべきなんです。
中小企業診断士資格は、有能人材プールへの入場チケット。
若干お高いチケットではありますが、僕は十分元が取れたと思っています。
②ちょっぴり箔が付く
実感している事といえば、肩書についてです。
弁護士や税理士のようなわかりやすさはないですが、やはり無資格のコンサルタントに比べると信頼感が得られている感触があります。
特に金融機関に対しての効力は抜群で、自社の融資の面(食品事業の運転資金でした)でも評価されました。
経営者の知名度は正直そこまで高くない印象ですが、周囲に有能な診断士がいる方だと、肩書だけでもある程度の信頼が生まれたりもします。
コネクションゼロからのアウトバウンド営業をするときも、肩書が無かったら話を聞いてもらえてないんじゃないかと思うようなシーンもあったので、やっぱり国家資格パワーというものは少なからず存在しているようです。
そもそも独立コンサルタントって(とっても優秀な方もたくさんいるのは知っていますが)それだけで若干の胡散臭さが出てしまうんですよね。言ったもん勝ちなので。
「どうも、マーケティングコンサルのがぱけんです」
と
「どうも、中小企業診断士のがぱけんです」
だとやっぱり後者の方がちゃんとしている感じが出る。
なんだかんだ印象も大事な要素です。
このあたりも含めてブランディングですね。
結びとして
結論、僕は資格を取ってよかったなと思っています。
大企業向けのコンサルティングPJもいろいろやってきましたが、手触り感がある中小企業支援の方が個人的には性に合っているんですよね。
まだ取得して半年ですが、中小企業診断士の資格は、そんな行きたい世界に続く門を開ける鍵として正しくワークしている実感があります。
門をくぐって、はじまりの街の近くでスライムをえいやっと倒しているような現状ではありますが、自分の二本の足で行きたい方向に進めるのは非常に幸福な環境だと思っています。
これから1年後、3年後、5年後といろいろな経験を積んでいって、最終的にどんなところにたどり着くのか、今から楽しみです。
食品事業との二刀流を安定させて資金を貯めてバーも開きたいな。
夢は広がるばかりです。
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がぱけん