お米からゴミは出ません。その3
前回からの続きです。
このシリーズでは、お米がいかに「ゴミゼロエミッション」を実現しているのか…について紹介しています。
今回もそうですが、3回程度では話は終わりませんので、しばらくお付合い下さい。
前回からの続きです。
最近見られる糠の活用方法では「酵素風呂」があります。
弊社のお客様のHPです。弊社から出る糠の行き先の一つになります。
こちらをご覧頂ければお分かりのように、糠を利用した「砂風呂」でご活用いただいています。
最近はこういったエステ業界で糠は使われているのです。
こちらのお店は年内にもあと2~3店舗、新規出店される予定です。また弊社からは別のお米屋さんにも糠を販売しておりまして、そのお米屋さんからさらに別のこういったエステのお店に糠が販売されているのです。
そのため弊社から出る糠の約半分は、エステ業界で使用されているのです。
ちなみに…この酵素風呂で使われた糠は、最終的にはこちらから更に千葉の農家に運ばれて肥料として活用されているそうです。
そう、糠は肥料にも使われます。
さらに…
糠をそのまま食べるという方法もあります。
例えば軽く炒ってふりかけにする、ヨーグルトにかけてみる、クッキーの原材料にしてみる…などです。
糠にはビタミン、ミネラル、食物繊維など栄養成分が豊富に含まれています。もちろん糠層の存在は、お米の食べやすさと相反するものです。ただ、だからと言って捨ててしまうのは非常にもったいないくらいの栄養成分が含まれています。
ただ一つ気を付けて頂きたいのは、糠は米屋にとって食用として販売するつもりのないものです(メインは白米だからです)。そのため米屋で食用として糠をお買い求めになる場合は異物等が混入している可能性があります。もし糠を食べるつもりで購入されるのであれば、食用で販売されている商品が望ましいでしょう。
次に…籾殻を見てみましょう。
その前に、「玄米」と「籾」と「籾殻」の言葉の整理をします。
「籾」とは「稲穂」から脱穀された米粒のことです。
「籾」から「籾殻」を除去することにより玄米が出てきます。
時々、「玄米」を「籾」と言ったり、「籾」を「玄米」と言ってしまう方がいらっしゃいますが、お気をつけください。
この「籾」と「玄米」の体積差は2倍あります。「籾」は玄米を覆っている丈夫な殻です。専門用語で糠層は「果皮」ですが、籾殻は「外皮」です。植物的観点からも、その硬さ加減がうかがいしれます。
籾殻がついているお米は、虫や病気の害がほとんどありません。この籾殻はお米にとってカプセルのようなものなのです。そのため、本来であれば籾のままで保管した方がお米は長持ちます。しかし上述したように体積が大きいため保管の面で非効率なのです。そのため秋に収穫した際に、生産者さんのもとで一気に玄米まで仕立てるのです。
ちなみに「籾」から「籾殻」を除去することを「脱っぷ」と言います。
さてこの「籾殻」。
成分は炭水化物が約8割でケイ酸が残りの約2割を占めます。 このケイ酸はガラスや陶磁器の原料ともなる物質で、これが含まれていることで、もみ殻はとても丈夫で硬く、土壌生物による分解もされにくいのが特徴になります。
もちろん肥料にも使いますが、あまり田んぼに投入すると土の成分が偏ります。
皆さんがご存知な使い方としては、りんごなどの農産物を運搬する際の緩衝材があると思います。
しかし…
その頑丈な性質を利用して意外なところで使われています。その一つが「建築資材」です。
例えば籾殻をすりつぶし、圧縮成型して建材ボードに使われている場合があるのです。
そして…もっと意外なところで使われていますが…。
それについてはまた次回。
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「楽しくなければお米ではない!」
有限会社 小池精米店
三代目 小池理雄(ただお)
五ツ星お米マイスター
東京米スター
6次産業化プランナー(中央サポートセンター登録)
社会保険労務士
東京都米穀小売商業組合所属
東京都ごはん区メンバー
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