フリーランスから会社員になったワケ
こんにちは、デザイナーはらです。今年の6月からクラウドワークスに入社し、2ヶ月ほど経ちました。それまでの約3年間、私はフリーランスのデザイナーとして仕事をしていました。「あと10年くらいはフリーランスかな〜」となんとなく思っていた私が、なぜクラウドワークスに入社したのかをお話しようと思います。
気がついたらフリーランスになっていた
3年前、制作会社の会社員として働いていたとき、以前一緒に働いていたエンジニアさんから「事業を始めるから、一緒に仕事しませんか」と声をかけてもらいました。当時の私は、深夜残業や休日出勤などで精神的に疲弊しており、「とにかくここから抜け出したい!」という安直な理由で、プロジェクトへのジョインを決めました。とりあえず開業届を出しに行き、そこで「あ、フリーランスになったんだ」と実感しました。デザイナーとして独立したい野望があるわけでも、独立するだけのツテがあるわけでもありませんでした。
快適フリーランス生活
フリーランス時代は、スタートアップと制作会社の数社から仕事をもらっており、会社員時代と比べるとむしろ仕事量が多いのでは?と思っていましたが、以前のようなストレスをほとんど感じていませんでした。ストレスの原因は仕事量ではなく、自分の裁量で仕事のスタイルを決められないことだったのではないかと思います。
私の場合ですが、フリーランスになって、以下のことを自分の裁量で決められるようになりました。
働く時間
時間を自由に使えるようになりました。出社時間もなければ退社時間もなく、自分で仕事をする日や時間を決めることができました。
働く場所
場所に縛られずに仕事ができ、自宅以外にもコワーキングスペース、地方にある実家などで仕事をしていました。
仕事の内容と仕事相手
フリーランス当初は、よくわからず何でも引き受けていたのですが、ある程度依頼を受けていると、相手の相談の仕方で「これはちょっとやばそうだな」と感覚的にわかるようになりました。不利な条件を提示されたり、目的や意義がはっきりしていない仕事に関しては引き受けなくなりました。
そうすると不思議なことに、仕事で関わる人たちが良識のある人ばかりになり、仕事がしやすい環境になっていきました。
もちろん仕事が手一杯になって休みがなくなったり、急に仕事がなくなったり、税金が高かったり、大変なことは多々ありましたが、自分の裁量で決められることで根本的なストレスがなくなりました。
このままフリーランスを続けていていいのか
快適なフリーランス生活を2年半ほど過ごした頃、漠然とある疑問を持ちました。
「このまま、デザインだけをしていていいんだっけ」
私は会社員からフリーランスの間、主に制作会社のデザインに関わってきたました。LP制作やリニューアル案件が多く、短いスパンでクライアントが変わり、毎回違うデザインを求められていました。素早くきれいに作ることや、デザインのパターンの引き出しの多さが必要な仕事でした。
自分が作ったデザインが世の中に出て、クライアントやユーザーに喜んでもらえたときは本当に嬉しく、デザイナーでよかったなと思える瞬間です。
しかし、最近なぜだかそれだけではすっきりせず、私が作ったデザインはクライアントの課題を具体的にどう解決したのだろうか、それによって人々の生活や社会はどう良くなったのだろうか、社会におけるデザイナーの役割とは何だろうか、と考えるようになっていました。
クラウドワークスを選んだ理由
そんなとき、仕事をもらっていた取引先の会社、クラウドワークスから「社員どうですか」と声をかけてもらいました。実は入社する2年ほど前から、業務委託としてクラウドワークス内の別プロダクトの仕事をもらっていました。
フリーランス時代と仕事のスタイルがほとんど変わらない
クラウドワークスでは、先述した「働く時間」や「働く場所」を社員の裁量に任せていると感じます。プライベートを重視していて、それぞれのライフスタイルに合わせて仕事ができる仕組みになっています。最近ではこのような働き方を取り入れる会社が多くなってきているのではないかと思います。
また、業務委託と社員の壁がほとんどなく、業務委託の私にもサービス全体やチームの課題・目標を共有し、チームの一員として働いている感じがありました。細かいことを言えば、権限や情報の差はあるのですが、仕事をする上で、社員と業務委託の境目を感じることは、ほとんどありませんでした。
これから一緒に考えていこうと思えた
正直いうと、2年ほど業務委託としてクラウドワークスに関わっていながら、会社の理念を深く知りませんでした。(コーポレートサイトを読んだレベル)
さらにいうと、私は今まで社員で働いてきた会社の理念なども深く理解していませんでした。なぜなら、デザインをする上で会社の理念は関係ないと思っていたからです。制作会社にいた頃、会社はある程度のスキルが積めて、有名なクライアントと仕事ができる環境であればどこでもよいと考えていました。
入社前に何度かクラウドワークスのデザイナーや執行役員の方と面談をしましたが、「どんなデザインができるのか」「どんなデザインが求められるのか」よりも、「会社が何を目標としているのか」「どんな社会を目指しているのか」を深く掘り下げて聞きました。
「社会におけるデザイナーの役割って何だっけ」のような疑問の答えは、今までやってきた「見た目のデザイン」ではないところにあるのではないかと思ったからです。
面談を通して、特に答えは出なかったのですが、この会社でプロダクトを通じて「一緒に考えていきたい」と思えました。それが入社の一番の理由です。
クラウドワークスで私がやっていること
入社してから業務委託時代と比べて、仕事内容はそこまで変わらないのですが、やはり業務の範囲が増えたのと、考える仕事が多くなったと思います。半日スプレッドシートをさわっていることもあります。制作会社にいた頃は、毎日きれいなビジュアルを作ることが仕事だったので、同じデザイナー職でも全く違うデザインをしている気がします。会社によって、いろいろなデザインとデザイナーの役割があり、各々の人生のタイミングで、やりたいことや向き合いたいことは異なってきます。
私が今クラウドワークスでやっていることは、例えるならば、未来に大きな家を築くために、今は基礎の穴を掘っていたり、石からレンガを削っている作業だったりします。
みんなで考えながら作っているし、社会は変わっていくので、どんな家になるかはわかりません。ただ、どんな家になるかはわからないけれど、建てる目的は知っています。私は、会社の理念を共有しておくことは、そういうことなのではないかと解釈しています。
自分が今積み上げているものが何になるのかを、長期的かつ全体的にみる視点が、ここでは必要だと感じます。
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