中国やられた話2

本日は中国でやられた体験談第2弾です。

10数年前、中国国内で転職した私、就労ビザ取得の為香港へ行きました。(当時は香港でしか就労ビザが取れなかった)
申請手続きは一瞬で完了。翌日にならないと申請許可が下りないらしく、一泊を余儀なくされました。
暇を持て余したので、宿泊先からブラブラと散歩。観光地みたいにキレイな海沿いの道に着きました。
海を見ながら、ブラブラと歩いていると、前方100mぐらいのところで、通りがかった人へ声をかけては無視されている男がいました。
道行く人々に無視されまくるこの人が何だか可哀想に思いました。
彼のいる方向に歩いていると、今度は私にお声がかかりました。
黒い革ジャン、頭にはターバン、アラブ系の顔立ち、髭、見るからにこの国では普通ではない出立ちでした。
私が見る限り数十人に無視されていた彼を、無視するのは可哀想だなと思い、話を聞いて見る事にしました。
英語で話かけて来ました。(香港では英語が主流)怖い人かと思いきや、100万ドルの笑顔で私の警戒心を解いて来ました。

しかしながら、ほとんど聞き取れず、?状態な私に、彼はこう言いました。
ターバン男「好きな花は何ですか?」
3つほど選択肢をくれた彼。私が辛うじて聞き取れたのはローズでしたので、ローズと答えます。
ターバン男「好きな数字は?」
私は4と答えました。すると彼は鋭い目付きになり、
「3にしなさい」と言うので、めんどくさいので3と答えました。
ここで彼は、革ジャンポケットから何かを取り出します。
紙切れでした。
紙切れには、「ローズ」に「3」と書かれており、何故か感動してしまいました。
それに追い打ちをかけるように、彼はポケットから何かを取り出します。
変わったデザインの石?みたいな物。
ターバン男「これをあげるよ。ラッキーストーンだよ」と、謎の石を私に手渡しました。
その時は何か良い人かもと思った私がいました。

すると、ほどなくして、手を差し伸べて来る彼。
あ、チップが要るのかな?と思い、財布を出し、手持ちの20香港ドルを取り出し渡そうとしたその時です。それまでは100万ドルの笑みだった彼の表情は一変し、まさに鬼の形相となりました。
それに動揺した私をよそに、私の腕を掴み、財布を奪います。そして財布からありったけの100香港ドルを奪い、「センキュー」と言って、ゆっくり去って行きました。
こう言う被害を受けた事のない私は、数秒間呆然と立ち尽くして革ジャン男が歩道橋を渡って行くのを見ていました。
我に返ると、革ジャン男は視界から消えていました。
思わぬ形で金を取られた私、近くで見ていた男性に、変な男からお金を取られたと伝えると、
男性「相手したあなたが悪い」
との事。
仰る通りでした。怪しい容姿の人には無視する事が1番なのです。

被害額は700香港ドル(当時約10,000円)

この出来事があって以降、怪しい容姿の人とは関わらない、相手をしない、優しさを見せない事を学びました。
香港は比較的治安が良いと聞いていましたが、こう言う被害があった事を記憶の片隅に置いておき、観光の際は、海沿いに注意すると良いと思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


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