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コロナ禍での、海外旅行帰国時の手続き諸々2021・秋

ちょうど帰国した11月26日、海外ではあらたな「オミクロン株」と命名された南アフリカ変異株がニュースでとりあげられた。と思ったら、翌日には海外数カ国で陽性者発見のニュース、そして翌々日には日本も何らかの措置を講じるとのニュースがあれよあれよと話題になった。
では、日本の水際対策とは? 
ここでは私が実際に海外から帰国時に成田空港で体験した対応について紹介する。

出国前:PCR検査・陰性証明書発行

私はハワイに10日間旅行に行ってきた。5年勤めてきた会社を辞めることにし、有給がひと月以上余っており今使わないでいつ使うのか? というタイミングだったからだ。
幸い国内では陽性者や死者数もだいぶ減り状況は落ち着いており、折しも、渡航先ハワイでも制限がいくぶん緩和された。治療薬もまだ大々的に発表されず先の見えない人類とコロナとの戦いのなかで、個人的にはだが今しかないというタイミングだった。

そんななかで、海外渡航者が日本に帰国するには見出しのとおり上記2つの対応が必要だった。出発72時間以内のPCR検査が必要だということで、私はワイキキの日本人向けPCRセンターに行き検査費用を支払い、検査と日本国提出用の証明書の発行を依頼した。
(ちなみに手続きには約25,000円ほどかかった。ハワイ入国時にも同様の手続きが必要だったので、これだけで約50,000円の出費。。。つらい。。。)

入国時までにすべきこと

PCR検査センターに行くと、ご丁寧に、入国時の手続きについて説明が記載されたドキュメントをファイルに入れて渡してくれた。
そこには
・事前に個人情報・質問事項を決められたWEBサイトに入力・送信
・事前に専用アプリのダウンロード
・COCOA(アプリ)のダウンロード
・誓約書の記入と提出

という内容が記載されていた。やること多い。。。と正直感じたが、個人を把握するには必要だよね。


それにしても、スマホがあって当たり前の世の中なので、こうしてアプリをダウンロードして個人の現在位置や連絡などができるようになってはいるが、スマホがない人は大変だよな。。。と思っていたら、ドキュメントを読みすすめると、「アプリをダウンロードできるスマホを持っていない場合は、スマホを自費で購入しろ」と記載があった。
おおお。。。これは高齢の方など、スマホを所持していない人にはなかなかキツい一文だ。。。せめてレンタルでもいいのでは。。。?

航空機搭乗時

搭乗時は、チェックインカウンターで陰性証明書を提出。
余談だが、私はZIPAIRを利用した。ZIPAIRはJALのLCCで、週3日、それぞれ1便しか飛んでいないがとにかく格安なのでおすすめである。機体も新しめで、狭くないし何よりUSBアダプタが全席標準装備なので充電もバッチリ。しかも機内WiFiも利用できて、インターネットが利用できるのもすばらしい(若干遅い&時々不安定になるが、それはご愛嬌だと思う)。
なお、チェックイン時に私は証明書を回収されてしまったが、帰国時の成田空港の検疫で再度提出する必要があるので、コピーをもっていたほうが安心だ。

帰国時・成田空港検疫その1:書類チェック

さて、約9時間のフライトも終わり、成田空港第2ターミナルに到着。
第2ターミナルに到着すると、途中のちょっとした広場に椅子が並べられている。。。
ここで、さらに必要な書類を渡され、それに記入が必要だという旨の説明があり、係の人が書類を配ってくれる。2枚+誓約書。私は誓約書はすでに市出国前にもらっていたので、記入が必要な2枚だけをもらい、内容のとおりに記載。


内容は、過去14日以内に体調に変化はなかったか、また体調の優れない人と接触したか等の質問と、どの地域に滞在していたか、乗っていた飛行機の便名や、所属(私の場合は一般だが、他に外交官や船員、等々の選択肢があった)など。そして、内容に虚偽がないかの署名。
ここに、陰性証明書を加え、係の人が準備ができたことを確認し通路に設置された各ブースに呼ばれる(ブースは6個くらいあるように思えたが、記憶があいまいで実際はもう少しだけ多かったかも)。


このブースが、いつもは空港内の移動に使われる場所にポンと置いてあるので非常に違和感。ここだけでなく、通路に簡易デスクが設置されていたり通路の仕切板が置いてあったりして、なんだか非常に非日常、有事なんだなあということを実感させられる。
ここで書類のチェック・提出と、内容の確認を行い、次はアプリのチェックである。

帰国時・成田空港検疫その2:アプリチェック

また次のブースまで歩いて進むと、同じようにターミナルの空きスペースにデスクが設置されていて、係の人がそれぞれのデスクにいるので呼ばれたデスクまで向かう。
ここでは、「入国時までにすべきこと」で紹介したアプリのチェック、個人情報を登録したWEBサイトのチェック(QRコードが発行されるのでそれを検疫の人側が読み取る)、連絡先メールアドレス、電話番号の疎通確認、スマホの位置情報設定確認等を行う。


担当の、ちょっとワイルド系男子は穏やかに丁寧に説明をしてくれ、こちらもアプリを事前に入れていたのでスムーズに手続きは進む。アプリの説明は、アプリ側から通知がそれぞれ1日に3回来るので
・位置情報の送信
・体調の報告
・ビデオ通話(30秒)

をそれぞれ毎日行うようにとのこと。こちらからの報告はできず、常にプッシュ通知が来た際に通知からそれらを行わないといけないとのこと。となると気になるのは、昼寝していたり、入浴していたりなどですぐに対応ができないときはどうしたらいいのかということだが、その疑問を投げかけると、その場合は次の通知を待ってくれて構わないとのことである。
・・・ありがたいけど、ちょっと緩いような気もしないでもないなあというのが率直な感想だ。

帰国時・成田空港検疫その3:抗原検査

※公開時はPCR検査と記載していたが、確認したところ空港検疫では抗原検査を行っているとのこと
参考:https://www.forth.go.jp/keneki/narita/soumu/pdf/202008_kensa-nagare.pdf

次は抗原検査である。引き続き第2ターミナルの通路上に、簡易検査場が用意されており、そこで試験管を渡され自分で検査をする。なお、椅子はない。立って、壁を向いてご自身でどうぞ、とのこと。
これも余談だが、ホノルルのPCR検査は、ほっぺの内側を左右10回ずつこすればOKというとっても簡単なもので少しだけ驚いた。日本は目盛りの箇所まで唾液を試験管に入れねばならず、いつもよだればかり垂らしている私だけれどもいつも気持ち的におえっとなる。


検査の結果が出るまで約30分。その間は、引き続き空港のターミナルのベンチで座って待つ。座席もきちんと番号が割り当てられているとともに、係の人が3人も側に待機している。。。
なお、係の人は(見た目で判断して申し訳ないが)日本の方もいれば、日本以外の民族の方なのかな、という風貌の方もいらっしゃる。いろんな国から入国される人向けに、いろんな言語でコミュニケーションがとれるように、そういう方をアサインしているのかもしれないな、と個人的に思った(これは完全に個人の推測です。)

帰国時・成田空港検疫その4:通常の検疫、そして検疫完了

検査の結果については番号で呼ばれるので、呼ばれたらまた別のブースに行き、そこで結果を聞かされる。今回私は陰性だったのでほっとした。まあ、ホノルルで検査したけどね、と思いつつ、48時間前だったのでたしかにもう一度検査するに越したことはない。


陰性だと、陰性だったという検査結果の紙を渡される。そして次に進むはいつもの空港検疫。預け荷物をピックアップし、いつもの(持ち込みNGなものがないかの)チェックを行い、晴れて自由の身。。。といいたいところだが今回私に自由はない。

帰国者は、公共交通機関を利用しての帰宅は禁止されているため、家族や知り合いに迎えに来てもらうか、ハイヤー等を使うかしか選択肢はない。そのため、到着ターミナルから他のフロアへの移動は原則禁止なのである。
これは計算外。。。私はZIPAIRで機内食を申し込まなかったのでお腹が空いていたのである。成田に到着したら、マックでも食べようと思っていたのだが他のフロアに行けないので、このまま空港を去るしかないのだ。そのうえ帰宅したら14日間の隔離。。。
(次の日からは、ネットスーパーなどで何でも買えるので特に問題はないのだけれど。それに、忘れていたがUber Eats等の選択肢も今思えばあった。)

私は平日の帰宅だったので、身内は皆仕事中。帰国者専用ハイヤーを予約し、それで自宅まで帰宅。ハイヤーも約3万円弱。新型コロナ関連の出費が本当に痛いが、背に腹は変えられない。こんなに長い休みが取れるのは、次はきっと仕事をリタイヤしたときしかないだろう。

自主隔離期間

さて、私は現在自主隔離期間中である。10日間になったなんていう情報もあるが、あれは、10日目以降に自分でPCR検査を受け、陰性であることを証明しないといけないそうだ。さらに検査するにも、公共交通機関は使わないでねとのこと。まあそのとおりなんだが、なんだかなあ。。。


海外では無料でPCR検査も受けられるんだから、日本でも、頼んだらキットくらい郵送してくれてもいいのにな、GoToにもPCR陰性かどうか簡単に検査できたらもっと経済回るだろうにななどと思いつつ、私はネットスーパーで頼んだ食材で料理をしながらのんびり14日間を過ごすつもりだ。

日本の水際対策、対策になってないだろうという声を聞いたりもするので、ひとまず私が体験した帰国者向け対策をここに記す。
確かに当事者になってみると、自宅に帰れるのはとてもありがたい反面、同居人にも同じアプリやせめてCOCOAを入れてもらうようもうちょっと促すなどは必要なのではないか。


とはいえ、帰国時に実施した2度のPCR検査で陰性だったのだから、14日はちょっとやりすぎなのではないか、など、色々思うところはあるが、いち早く治療薬と、せめてもう少しの緩和・日常が戻ることを祈りつつ、このnoteを終わりにする。

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