一つだけの花、彼女は孤独かしら
大阪に住んでいた時の団地は、たまに面白いことがあって、チューリップが一本だけ咲いているなんてこともある。
おそらく住人が棟の空き地に植えたものなのだろう。
しかも、一本だけだからよく目立つ。
空いている地にポツンとあると、どんなことでも際立ってしまう。
街の中の一軒家はあたりまえだが、山の中のポツンとある一軒家は、麓からは見えないが、ヘリやドローンを飛ばすとよく目立つ。
生きていて、目立とうとしてしまわなくても、目立つ時がある。
何もできないのも目立つ要因だが、何か一つだけ飛びぬけてできる人もちゃんと目立つことになる。
目立ってしまった時、ふと周りを見ると自分以外誰もいない時がしばしばある。
そんな時は孤独を感じるかもしれない。
一人だけ何もできない
一人だけ際立ってできる
今、孤独の中にいると考えてもいいかもしれない。
だが、一本のチューリップのように生きてもいい。
一瞬でも見てくれる人がいるだけで、チューリップは幸せかもしれない。
仲間はいないけど、美しく咲き誇っている。
ぼくは好きだな。
孤独なのは見た目だけで、大地は繋がっているし、空も太陽もすぐ近くにある。
孤独だと思っているだけで、ほんとうは近くにたくさん自然や出来事が溢れている。
それを感じながら生きていれば、それでいいと思う。
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