『言うことを聞いてくれない』
『言うことを聞いてくれない』
年末、クリスマス前に体調を崩すのが恒例になったようで、これも高齢化が原因なのだろうか
年が開けるかどうかの頃、少しずつ回復して、皆が正月で楽しんでいる頃にやっとあれこれと動けるようになる
一つは寒さが原因
一つは歳を越すのが怖いのが原因
正月は一つ歳をとる
昔の人はみんな同じく年齢を重ねるわけである
そもそも誕生日を覚えている人はほとんどいなかった
戸籍が確立してから記録が存在したので、何月何日に出世したということがわかる
それでも本当の誕生日かどうかは疑わしい
二月二十九日に生まれたら、28日したり、1日にする
四月一日生まれだと可哀想なので、2日にすることもあったようだ
そうして戸籍ができたとはいえ、誕生日は正確かどうかわからない
ならば、みんな一斉に歳をとる正月一日がなんとも合理的だと思える
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歳をとると体が言うことを聞いてくれない
そもそも体は言うことを聞かない物質のようで、頭も心も同じように自分いうこと、他人が言うことをほとんど聞いてくれない
それは小さい頃からずっと続いている
あれしなさい、こうしちゃいけませんと言われても、直すように体は動かない
自分を変えたいから言葉を使って変えるんだと言い聞かせてもすぐには変わらない
時間をかけて初めて人は変わる
すぐには言葉と体と心と脳は一つにはなってくれない
だから歳をとるのは怖い
言うことを聞きにくい体になっていくからだ
最近は、と言うか昔から
「体の言うことを聞いていたほうが、心や頭も変わるような気がする」
こう思う
心はうつろいでいくから、アテにはできない
脳も思い込みが邪魔をする
そんな時こそ、体の言うことを聞いてみる
体が辛いと言っていれば、それは辛いんだ
体が休みたいと言っている時は、無理ができないんだ
体が寒いと言っているから、あったまる
体が寂しいから温もりを求める
体の言うことに耳を傾けながら、体と対話すると聞き入れてくれるのではと思う
無理もたまには必要なんだけど
無理も重なれば必ず悲鳴をあげてくる
体ならまだなんとか聞き入れることができるが、心の悲鳴を聞く頃には
ちょっと回復させるのは難しいかもしれない
やれるだけやったら、あとは体や心にお任せして、時を待とう
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#再開
#ショートショート
#散文
活動のために使いたいと思います。みなさんの人生時間を幸せな時間で満たせたらと思います。読んでいただいてありがとうございます。