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ゲームの状態のフローチャート:試合の流れのメンタルモデル

はじめに

本記事はzyf氏によるthe game state flowchart: a mental model of match flowの日本語訳になります。翻訳にあたり掲載許可はいただいております。
日本のユーザーの反応も楽しみにしているとのことなのでコメント・Twitterなどで感想を頂けますと幸いです。
原文最終更新:2023年12月22日

前回の記事

シリーズ目次
 0 :より賢くプレイする:戦術的思考を改善するためのガイド
 
1a:盤面管理入門
 1b:物々交換、1対0、そしてリソース管理の技術
 1c:キーポジション、ボックス、その他:ポジションの取り方
→2a:ゲームの状態のフローチャート:試合の流れのメンタルモデル
 2b:フローチャートを使ってゲーム内で考える
 3 :フィードバックのループ:実験、Vodレビュー、習慣作り


導入:フローチャート

これまで、試合が実際にどのように流れるのか、そして個々のプレイヤーがその流れをどう決定づけるかという役割をよりよく理解するために必要で基本的な、しかし一見わかりにくい概念について話してきた。

しかし、これまでの話でようやく本題に入る準備ができたと思う。
つまり、実際の試合の中で、意思決定を行い、試合の流れに影響を与え、自分たちに有利な展開に持っていく為にはどうするのかという点だ。

そのために、スプラトゥーンの試合の流れを可視化し解釈しやすくするための、より形式的な解釈を導入したいと思う。
それがゲーム状態のフローチャートだ。

このドキュメントの目標は、このフローチャートがどのようなものかを確立し、それが意思決定の整理にどのように役立つかを説明することである。


ゲームの状態のフローチャートの定義

まずは基本から説明する。フローチャートには2つの基本要素がある。1つはボックスやバブル、シェイプで、もう1つはボックス間の関係を定義する矢印である。

ゲーム状態フローチャートの場合、ボックスは「状況」や状態、より具体的にはゲームの状態 (赤いボックスで示される) である。
一方、矢印はアクション、すなわちプレイヤーがその状態で行うことができる行動を示しており、青い矢印で表される。
矢印がアクションである理由は、未来/次のゲーム状態を現在のゲーム状態で行ったアクションの結果や成果と考えることができるからだ。
特定の時点では、その時点での1つのゲーム状態だけが存在し、それは1つのボックスで表される。

そこから先の詳細は、個々のプレイヤーにより個別で柔軟に決定され、さまざまな要素に基づいて作り上げられる。

  • 理論上、フローチャートにどのゲーム状態を含めるかはあなた次第だが、このドキュメントの最後までには、良い基本的な枠組みを提案する予定だ。

  • フローチャートに含めるアクションもあなた次第である(例えば、何をアクションとみなすかなど)。たとえば、ブキやそのサブ・スペシャル、さらにはステージ自体に特有の要素があり、状況に応じて特定の選択肢を与えてくれる場合があるが、その選択肢を見つけ、それをどう活用するかは自分自身で学ぶ必要がある。ただし、上位プレイヤーの戦術を真似するのは悪いことではない。また、あなたが制御できるのは自分のアクションだけだが、全体の流れは他のプレイヤーが何をしているかによっても大きく影響されることを忘れてはならない(境界ボックスの議論を思い出してほしい。自分のポジションが理にかなっていて強力であっても、チーム全体として境界ボックスに隙間があるのならば、何かを変える必要がある。特にソロマッチでは、より良いポジションを捨てて境界ボックスを固める必要がある場合もある)。

  • 同様に、ボックスをつなぐ矢印の解釈もまたあなた次第である。あなたの経験では、ある状況で何かをすると特定のゲーム状態に移行することが多いと感じる場合もあれば、他のプレイヤーはまったく異なるゲーム状態に移行することが多いと感じるかもしれない。なぜそうなるのかは後ほど説明するが、上位プレイヤーができることが自分にはできない理由が確かに存在する。

選択肢が多すぎると圧倒されることがあるので、まずは基本原則から、生産的で実行可能なゲーム状態フローチャートの原型を構築することから始めたい。私が考える最も基本的で実用的なフローチャートから始めよう。


オブジェクトの段階によるフローチャート

私たちの目標は試合に勝つことであり、その勝敗を決定するのはオブジェクトであるため、ゲーム状態フローチャートの中核をオブジェクトの状態に基づいて構築するのは理にかなっている。

このドキュメントでは、もっともシンプルで説明しやすいガチエリアを例に焦点を当てる。ここでは、仮想の2つのチーム、チームα(あなたのチーム)とチームβ(相手チーム)を使用し、今後の図やマップにおいては、あなたがチームαに所属し、チームαが勝つために行動することを前提として進める。

ガチエリアの場合、目標の状態は次の3つしかない:

  • 誰もエリアを確保していない状態

  • チームαがエリアを確保している状態(抑え)

  • チームβがエリアを確保している状態(打開)

このように、ガチエリアにおけるすべての可能なゲーム状態を、非常にシンプルな図で表現することができる。

図1:ガチエリアのオブジェクトの段階によるゲームの状態

では、これらの状態の間にどのようなつながりがあるのだろうか?
基本的には、まずエリアが中立の状態から始まり、チームαがチームβを上回ると、チームαがエリアを確保し、チームβは追い出される。
その後、チームβは打開する方法を探し、チームαはそれを抑えようとする。
チームαがチームβの打開を阻止できれば、エリアは引き続きチームαのものとなる。
逆に、チームβの打開がチームαの抑えを上回ることができれば、エリアの状態を中立に戻し、さらにチームβが優位に立てば「βがエリアを確保する」状態に移行する。

したがって、非常に一般的なレベルで、この流れを状態間の遷移として図に表すことができる。 

図2. ガチエリアのオブジェクトの段階によるフローチャート(状態推移も合わせて)

状況の見方によっては、チームβがチームαを上回った場合には、「αがエリアを確保」から「βがエリアを確保」の状態に直接ジャンプすることが(逆も同様に)多いとも言えるが、視覚的なわかりやすさのために、ここではその点を無視して進める。


フローチャートの解釈

このシンプルなフローチャートは、すでに明らかなことであり、特に名日課を新しく言っているわけではない。
しかし、優れたゲーム状態フローチャートは、どのような意思決定が適切なのかを理解する手助けになるだろう。
最終的に私たちが目指すのは、チームαが勝つために「αがエリアを確保している」状態をできるだけ長く維持することである。
この場合、フローチャートから得られる結論は非常にシンプルだ。
現在のゲーム状態がどうであれ、チームαがチームβを上回るように行動すれば、より有利な状態に移行できるため、常にチームβを上回ることを目指すべきだ(当たり前の話だが)。

より一般的に言えば、意思決定の枠組みはもう少し複雑になる。
まず、自分たちがフローチャートのどこにいるか、つまり現在のゲーム状態を把握する必要がある。
たとえば、エリアが中立状態であると評価したとする。その場合、次に何をすべきかを決めるためには、自分たちが取れる行動の選択肢を見て、良い方向に進むと考えるアクションを選ぶ必要がある。
このフローチャートでは、選択肢は「相手を上回る」か「相手が上回る」しかない。
相手を上回ることで自分たちがエリアを確保でき、逆に相手が上回ると相手がエリアを確保する。
勝つためにはエリアを確保したいので、当然相手を上回ることを選ぶべきである。

ここで「なぜこんな当たり前のことを、こんなに複雑に説明しているのか?」と思うかもしれないが、実際のゲーム状態フローチャートはもっと複雑で入り組んだものになる。

というわけで、これからはその複雑さに踏み込んでいこう!


フローチャート v2: コンセプトの基礎を活用する

オブジェクトの段階によるフローチャートの概要はつかめたが、それでもまだ曖昧さが残り、すでに知っていること以外の情報は得られていない。
しかし、概念的基礎(柱1)のセクションで説明した内容を踏まえれば、より正確で役立つゲーム状態のセットを構築できる。

v2a: マップコントロールとキーポジションの考慮

たとえば、私たちが勝つために本当に求められているのは、単にエリアを確保するだけではなく、エリア周辺に完全な境界ボックスを築き、敵がエリアをコントロールできない状態を作り出すことである。
さらに具体的には、エリアのコントロール(すなわち、必須ポジションの確保)は、大体の場合、マップの全く別の部分にあるキーポジションによって大きく左右されることがわかっている。

ここから、ガチエリアの試合において本当に重要なのは(延長でエリアを1回ひっくり返すだけでゲームが即座に終了する場合を除いて)、どのチームがエリア周辺に境界ボックスを作れるかであり、現在エリアを確保しているかどうかではないという主張が簡単にできる。
なぜなら、仮にチームαがエリアを魔法のように確保できたとしても、チームβがエリア周辺に境界ボックスを持っている限り、チームβはすぐにエリアを再び塗り返してコントロールを維持できるからだ。
チームαがやったのは一時的にペナルティをつけて時間を稼いだだけで、本当の意味でエリアをコントロールしたわけではない。

これで、境界ボックスを削除または維持する上で、両チームに実際に何が必要かを定義できる。
要は、境界ボックスを支えていることが多いキーポジションに重点を置く必要がある、ということだ。
このためには、より複雑なゲーム状態を把握する必要があり、各チームの誰がどのポジション(特にキーポジション)に立っているか、あるいはアクセスできるのかを考慮する必要がある。

海女美術大学のガチエリアを考えてみよう。
中央のタワー [x] はエリア全体を間接的にコントロールするキーポジションであるが、左側 [z] や右側 [y] のブロック近くのエリアは、明確にコントロールされていなければエリアに触れることが多い。

 図3:海女美術大学ガチエリアのポジションラベル

これを踏まえると、海女美術大学でエリアを取るための、チームαに有利なフローチャートは、次のようになる:

図4:海女美術大学における中立状態からエリアを確保するための盤面管理段階のフローチャートの一例  
  • (より上級者や経験豊富なプレイヤーは、チームαがさらに安定ポジションを確保し、境界ボックスの範囲を拡大することで、チームβがエリアに到達する前に複数の境界ボックスの層を突破しなければならない状況を作り出すことにも気付くだろう。しかし、これは高度な戦略なので、ここでは一旦無視することにする)


v2b:物々交換と1対0の計算

しかし、さらに詳細に踏み込むことができる。
エリアを確保し、コントロール下に置くための最も信頼できる方法を私たちはすでに確立しているからだ。
具体的には、1対0を利用して確実に盤面を取ることが目標であり、これには、スペシャルや人数の有利を活用することが含まれる。
特に、ガチエリアを確保するために重要なキーポジションに焦点を当てる必要がある。
また、エリア確保の為のすべての労力をできるだけ安く、かつ信頼性を保ちながら物々交換をしたい。
こうすることで、同時に複数のことを行い、将来の物々交換の取引に備えてできるだけ多くのリソースを確保できるからだ。

ただし、この精度を実現するには、ゲーム状況の把握能力をさらに拡張する必要がある。
各チームがどのスペシャルを持っているかを把握し、誰がどこにいるかをより正確に把握することで、確実に1対0の状況を作り出すことができる。
たとえば、βチームのプレイヤーがエリア[z]に1人しかいないと思い、2方向からのクロスファイアで2v1の状況を作ろうとする場合、実際にはβチームのもう1人が隠れていて、その結果、1人が倒されて2v1が1v2に急変するかもしれない。

これは、現在のゲーム状況が大きく複雑化することを意味する。
完全にゲーム状況を把握するためには、以下の要素を把握する必要がある:

  • どのチームがどのポジションをコントロールしているか

    • 特にキーポジションに誰がいるか

  • 各チームに何人が生存していて、その人たちがどこにいるか

  • 各チームの誰がスペシャルを持っていて、それが何で、どう使えるか

これにより、以前は「均衡状態」→「αチームが[x]をコントロール」→「αチームが[y]と[z]をコントロール」とシンプルだったものが、複雑な選択肢に膨れ上がる。

次の非常に具体的なオープニング状況を考えてみよう(β1-4はβチームのプレイヤー、α1-4はαチームのプレイヤーで、図5の状況では誰もスペシャルを持っていないと仮定する):

図5:海女美術大学ガチエリアの初期ポジションの一例 

この特定の状況だけでも、αチームが中央タワーをコントロールするために取るべきアクションは非常に複雑になる可能性がある。つまり、物々交換やリソースの選択肢を考慮すると、最終的に中央タワーを制圧するためには、いくつかの異なる選択肢が考えられる。

  • まず、最も単純な選択肢は、α4が直接β4と1対1で対峙して倒し、そのまま単独で中央タワーを奪取することだ。これは本質的には、α4が自身のスキルレベルや武器、ポジションがβ4の中央タワーの制圧力に対して十分に強いと主張する、物々交換の一種である。

  • 別の選択肢としては、右下のすでにある2対1の状況を利用して、α1とα2がβ3を倒し、α4がβ4を牽制する戦略がある。その後、α1とα2が再び自由になったら、どちらかを別の角度から送り込みβ4と戦うか気を逸らすことで、α4と2対1の状況を作り出す。これにより、β4を倒し、α4が中央タワーを確実に奪取できる。この戦略では、2人分の注意力というリソースをβ4の中央タワー制圧に対して物々交換することになる。

  • α3が「ウルトラショット」などのスペシャル武器を持っている場合は、α3が「ウルトラショット」でβ4を倒すという選択肢もある。これは、β4の中央タワーのコントロールに対してα3のウルトラショットで物々交換することを意味する。

これらの異なる道筋は図6で視覚的に説明されている。
効率のため、状態が意味的に変化する部分のみを書き出しており、その状態変化を引き起こすアクションのみを説明している。
また、下の2つの「ゲーム状態」はサイズや色が異なっているが、これは技術的に複数の異なるゲーム状態をカバーしているためであり、最終的にαチームが中央タワーをコントロールするというのが要点である。

図6:初動の「海女美術大学ガチエリア」の状況における、より複雑なフローチャート

簡略化のため、β4が倒される前に単純に後退する可能性や、各戦闘が計画通りにいかない可能性、またはαチームの誰かがボムを使ってβ4をタワーからどかしたり倒したりする可能性は考慮していないが、実際の試合ではそれらが十分に起こりうる。

ここまでで、全体のフローチャートやゲーム状態を常に頭の中で把握し続けるのは事実上不可能であることが既に明らかである。
しかし幸運にもその問題は、常にフローチャート全体と、その中で現在位置がどこなのかを把握しないという方法で解決できる。


時間的プレッシャーの中で実践的な判断を下す

ここで重要なポイントは、新しいフローチャート全体を見ると大きくて恐ろしいが、図6に示されている詳細なレベルは、まだ追跡可能な範囲であるということだ。
現在の状況を十分に把握し、短期的な目標を決め、そこに向かういくつかの道筋に沿ってゲーム状態がどう変わるかを理解していれば、フローチャートを使用できる。
つまり、フローチャート全体を常に把握するのではなく、新たな決断を下すときにその一部分を評価し、変化する要素に基づいて判断するということだ。

例えば、少し前にした決断をまだ実行していない状況で、次に何をすべきかを考える状況だとする。
まず、現在のゲーム状態を評価することに焦点を当てる。
それから、自分がどの行動を取るかに応じて、その状態から次に最も起こりそうなゲーム状態やその付近のゲーム状態を考える。

実際の行動は次のようになる:

  • まず、現在のゲームの状況を評価する

    • 何人が生存しているか?

    • 誰がスペシャルを持っているか?

    • どのキーポジションを誰がコントロールしているか

      • つまり境界ボックスはどこにあり、どのキーポジションが関わっているか。

  • 次に、何をするかを決める

    • スペシャルをためる、スペシャルを使う、人数有利を取るために戦いに行く、など。

    • 理想的には、チームが何をやろうとしていることに合わせる行動を選び、それが有利な結果をもたらすようにする。

これは複雑で限界があるように感じるかもしれないが、フローチャートを複雑にしたのには理由がある。
複雑さと引き換えに、フローチャートを実際に役立つものにしたのだ。これにより、単に当たり前のことを教えてくれるだけの客観的なレベルのフローチャートよりも、実際の判断に役立つものになっている。


新しいフローチャートの解釈

このポイントを証明するために、もう一度オブジェクトの段階によるフローチャートを使った練習をしてみる。

図5および図6

あなたがα4だとして、ゲームの初期状態に対応するゲーム状態にいることを認識できるだけの経験があると仮定する。
図5に示されたフローチャートを使って、エリアを取るための短期的な目標として「中央タワー」の制圧を目指すべきだとすでに判断しているとする。

このフローチャートだけを見ても、次にどのゲーム状態へと移行するか、いくつかの選択肢がある。それぞれに利点と欠点がある:

  • β4に対して早い段階で1対1を仕掛けるか、殺さずに追い払おうとすることができる。これは最も速い選択肢だが、武器の相性やβ4とのスキル差次第では最もリスクの高い選択肢でもある。というのも、彼らは高所にいるため、あなたはある程度の不利な状況にあるからだ。

  • α3がウルトラショット(または他のスペシャル)をためて、β4を倒すか、牽制するのを待つこともできる。これは時間がかかる上に、α3がスペシャルをためた後、次に何をするかや、β1やβ2がなにかしてくることに対応するためのスペシャルがなくなる可能性もある。しかし、β4を排除する最も確実な方法であることは間違いない。中央タワーに居座りながらスペシャル攻撃をかわすのはほぼ不可能だからだ。

  • α1とα2がβ3を倒すまで時間稼ぎをし、彼らの助けを借りてβ4を倒すという手もある。ただし、これはおそらく最も時間がかかる上に(その間にβ4に奇襲されるリスクもある)、α1とα2がβ3との2対1に失敗するかもしれないし、仮に成功しても自分との2対1がうまくいく保証はない。

3つの選択肢のどれかがうまくいけば、その後は中央タワーに飛び込んでコントロールすることができるが、どれを選んでも失敗したり、マイナスになったりする可能性は十分にある。


結論

では、α4として何をすべきか?
最終的には、ゲーム状況と行動に対する個々の評価に基づいて選択を行うことになる。これはつまり、経験や他のプレイヤーのゲームプレイを観察して学習すれば(このガイドの後半では、その学習プロセスについて詳しく説明する)、最終的に次のようなことを判断するための内部的なメーターを持てるようになるということだ。

  • ゲーム状況がどれほど良いか悪いか

    • たとえば、上記の状況では、他の目的のためにウルトラショットを準備しておくことがどれほど重要か、あるいはβ4との1対1に負けた場合にどれほど悪い影響が出るかについて、ある程度の評価を持つ

  • 特定の行動をどれだけ確実に実行できるか

    • 実行できる自信の度合いに応じて。β4との1対1に勝つ自信があるか、またはβ4を十分に足止めすれば味方がクロスファイアしてくれるという信頼を持っているか

これら二つの評価がリスクとリターンの判断に結びつく。なぜなら、あなたが取るどんな行動はどれも成功するか失敗するか(場合によっては複数の失敗パターンがある)可能性があり、そのリスクがどれほど取るに値するかを決めるのは自分自身だからだ。
このドキュメントでは、あなたの「プレイスタイル」が何であるかを単純化せずに解釈する方法について説明すると言ったのは、まさにこれを指している。
つまり、これらすべての状況であなたが選択しやすい傾向にあるもの、あなたが好むリスクの度合い、これらすべてが、実際の試合で発揮されるあなたのプレイスタイルの本質を示しているということだ。

この時点でも、試合中に「何をすべきか」という決断に直面しているが、考えなしに動くのではなく、具体的な行動のメリットとデメリットを天秤にかけ、しっかりと選択肢を考えることができるようになるはずだ。
最適な選択肢が何であるかはわからないかもしれないが、優れたフローチャートを持っていれば少なくとも「なぜその行動を取ったのか」という具体的な理由を説明できるようになる
(例:「味方のウルトラショットを無駄に使わずに中央タワーを制圧したかったので、この1対1を挑んだ」と言うのと、「倒せると思ったから1対1を挑んだ」と言うのでは大きな違いがある)。

これらのアイデアが揃ったことで、フローチャートが何であるか、なぜそれが役立つのか、そしてどのようにしてゲーム中の意思決定を導くために使えるかが明らかになっただろう。
ただし、エイムと同じように、フローチャートを使いこなすこともスキルであり、習得には時間がかかる。
次の議論では、現時点でこのフローチャートを使うことが圧倒的に感じられるであろうという事実に向き合い、どのようにしてゲームの状況フローチャートを実際に使って良い判断を下せるようになるかについて掘り下げていく。


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