無料オンラインストレージを構築【2】

2022年11月23日 22:26

(1) 前回の記事

前回の記事では、iPhone の写真・動画による空き容量枯渇問題に対して、以下の前提条件を満たすオンラインストレージを構築するために NextCloud を利用することにした。

冒頭に記載した前提条件のうち、以下の 3 つは NextCloud を利用することで勝手に満たされるのだが、自宅外からのアクセスについては、自身で満たす必要がある。

自宅外からのアクセスはネットワーク周りの話となる。
NextCloud はあくまで前述の 3 つの条件を満たすためのアプリケーションであるため、ネットワークに関する問題とは一切関係ない。

次項で詳細に記載する。

外出先から自宅の NextCloud 用サーバーへアクセスを行うためには、自宅側の IP アドレス (住所みたいなもの) を指定して接続を行う必要がある。
しかし、一般的な契約では、この IP アドレスが定期的に変わってしまう。

つまるところ、友達に荷物を送りたいのだが、友達の住所がコロコロ変わってしまって、送ることができない…という状態に陥ってしまう。

上記を解決するためには、以下のいずれかの方法を利用することとなる。

一つ目の IP アドレスを固定化する契約は、基本的に有料であることから没とした。DDNS を利用することにする。

突如出てきた「DDNS」というワードに困惑するとは思うが、これは後程詳細に説明する。

DDNS とは「ドメスティックドメインネームシステム」の略。
ざっくり説明すると定期的に変化する IP アドレスを教えてくれるもの。

上記を理解するためには、まず DNS について理解する必要がある。
Google を例に挙げてみる。

通常 Google の検索サイトを参照する際には URL 欄に以下を入力する。
「https://www.google.com/」

上記を入力して Enter を押下すると、いきなり Google 検索サイトへ飛ぶのではなく、内部的には別のサーバーへ接続する。
ここで Googe 検索サイトの IP アドレスを受領し、これをもとにアクセスを行っている。この仕組みが DNS である。

DDNS とは動的 (ダイナミック) に変わる自宅 IP アドレスを自宅サーバー側から定期的に DDNS サーバーに通知するよう仕組むことで、外部からアクセスする際は DNS のように利用することができる仕組み。

ちなみに DDNS サービスは様々な会社から提供されている。
今の時点ではどの会社を利用するかはこれから検討していく。

今回は自宅外からのアクセスを行うために、DDNS を利用することになったが、利用にはいくつか条件がある。

次回は利用する条件や、現在の自宅の環境などを整理していく。