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慢性うつ女子の旅先での過ごし方

 日常から離れて、5日が経った。
 関東から600キロメートル以上離れた、四国にいる。
 残すところ1日となったので、旅の振り返りをぼちぼちしていこう。


荷造りがほんとうに苦手、憂うつ。

 

みなさんは、旅の前の荷造りは好きですか?

 好き嫌いとかではなく、そもそも苦手なので腰が重い。
 やらなきゃやらなきゃ、と思い出しては忘れをくりかえし、結局前日の午後から準備をはじめる。
 我が家の荷造りスタイルは何パターンかあり、
  ①各自じぶんの荷物はじぶんのカバンへ詰めて持っていく。
  ②彼氏の大きめのリュックへふたりぶんの荷物を入れて持っていく。
  ③大きめのスーツケースにふたりぶんの荷物を入れて持っていく。
 今回は長旅で荷物も多いだろうということで③で行くことにした。

 ウォーキングクローゼットのいちばん奥へ追いやっていたスーツケースを引っ張り出し、床に広げる。着替え、パジャマ、洗面用品、ヘアアイロン、ノート、と思いつく物を片っ端から詰め込んでいたらあっという間に半分のスペースが埋まった。「こんなもんかなー」と切り上げ、当日着る洋服と手持ちの持ち物をまとめて終わらせた。
 終わらせてから「なにか忘れている気がする…」と出発するまで永遠にそわそわするまでが荷造りなのである。


650キロメートルを爆走する恋人、40キロメートルも走れなかった私。


 今回なんと神奈川から香川まで、自家用車で移動。
 というのも、わたしたちは自家用車で旅に出ることが多い。
 島根へも、仙台へも、名古屋へも、車で行った。距離感がバグってついに四国までも車で来てしまったのである。
 しかも恐ろしいことに、運転手は彼氏オンリー。さすがに小休憩・本休憩を挟み、休み休み行くよ。わたしも運転はできるんだけどね。長距離&ほぼ高速道路となるとね。ちょっとね。いまは抗うつ剤のお薬も飲んでいるからね。ちょっとね。
 わたしにできることと行ったら、車内のBGMをかけること、各種調べ物、サービスエリアで食べるサンドイッチをつくって持っていくこと、そのくらいしかできないんだよね。ほんと運転ありがとね。

 カーナビだと最短8時間の道を、10時間くらいかけて徳島へIN。徳島ではさすがに運転交代した。けれど、チェックしてたカフェに着いたら満席で、仕方なくヒマワリ畑を見に行こうとしたら徳島の狭道の難易度レベル激高すぎてすぐ代わってもらった(泣)トータル40キロメートルくらいしか運転してないポンコツムーブで申し訳なし。


AM3:00に出発。車内で見る朝焼け。


拠点をつくって家化計画


 いろいろな旅の過ごし方があるが、今回はひとつのホテルに連泊してそこから連日出掛けに行くスタイルをとった。これがけっこう落ち着いて、わたしたちには合っているかもしれない。
 まずホテルにチェックインしたら、持ってきたスーツケースの中身を全て出す作業に取り掛かる。着替えも、化粧品も棚やテーブルの上に並べて、すぐに使えるようにしておく。洗面用具もお風呂場の棚にふたりぶんずらりと並べた。お風呂セットをいちいち出して、使って、水気を取って、ケースにしまって、また出して…という工程がまったくないとストレスが少なくて良い!着替えに関しても同じで、「毎回スーツケースから取り出す」という行動がいかに旅でのストレスだったかを今回体感した。

 加えて今回は旅行用のセットではなく、家で使い慣れているシャンプーやパジャマ、タオルケットまで持ち込んで寝泊まりしているので、ふだんの生活にすこし近づけることができる。それも落ち着いて過ごせている理由のひとつだろう。

 旅行先の“非日常感”をホテルの寝泊まりでも味わいたい、という人以外は、ホテル滞在での”家化計画”はおすすめである。現に寝所が変わるとあまり眠れない体質の恋人も、この旅では比較的寝れているようだ。(運転やアクティビティで疲れているのもあると思うけど…)


トラベルセットではなくて、ふだん使い慣れた愛用品を持ち込むのもおすすめ


旅先でも別行動でじぶん時間を過ごす


 ひとり時間が大切で重要で必要なタイプのわたしにとって、どんな間柄の相手であろうとひとりで過ごす時間があると、穏やかに過ごせることが多い。それが旅先だとさらに有意義な時間を過ごせたと実感できる。
 逆に旅先でこそ、予定を組んでいると一緒に行動することが増えるため、ひとり時間が大切な人にとっては、意識をしてひとりになる時間をつくることが大事だとわたしは思う。

 ワーケーションやノマドワークなど、自宅や会社以外での場所でも仕事ができる環境に憧れる恋人は、現にテレワーク化に重点を置き、パソコンとインターネットがあればだいたいどこでもお仕事ができる環境にいれるようになった。なので今回の旅中でも数日間はワークdayがあり、その日は別行動をすることに。

 旅先でのひとり時間がうまれると、ふだんなかなか来られない土地にいるのだから、ここでしか見れないものやここでしかできない体験をしたい!とめちゃくちゃ意気込んでしまって、かなりアクティブになる傾向がある。
 旅に出る何日も前から、行きたい場所をピックアップしてプランを練っていた。結局プランした場所は初日の狭道を通らないと行けない疑惑が浮上して、ひとりで行くには難所すぎると判断し、別の場所に行くことにした。

 出雲大社の分院・分祀が四国には複数あることを知って、行ってみることに。泊まっているホテルから近い場所に2か所あったので、どちらも参拝してきた。(事前リサーチが足りずとんでもない坂道を自転車で登るはめになったのはここだけの話…)

 こうしてひとりで好きな場所へ行き、目的を達成したり、空気を感じることがとても心と体のリフレッシュになっている気がする。
 こういう時間の過ごし方ができるからこそ、人といる時間も穏やかいられるし、豊かな心で大切な人たちとの将来を考えることができるのだろうと思う。
 他者を大切にしたいならば、まずはじぶんの心と体を尊重することをいちばんに考えるべきだとわたしは思う。



微アルコールの旅。


 これまでの旅では、『旅=現地のお酒を飲む』がテッパンの楽しみ方だった。

 車移動がないときは昼間からビールを飲み、夜はおいしいご飯屋さんで地酒と肴をいただく。そんな旅の楽しみも大好きだったけれど、今回はすこし違う。
 1か月ほど前からメンタルクリニックへ通い、抗うつ剤を飲んでるという理由で、日常でお酒を飲みことがなくなった。
 四国の旅行を計画していたのは、メンタルクリニックへ通い始める前だったため、当初は四国の有名なお酒をたくさん飲もうとウキウキしていたが、旅行前の1か月で飲酒の習慣が完全になくなったのでこの旅でも飲酒メインで行動することはなくなった。

 2日目の夜に焼肉屋でコップ1杯の瓶ビールを飲み、4日目の夜に骨付き鳥のお店でグラスビールを飲んだだけでもう十分。(本来抗うつ剤とアルコールの併用は推奨されていませんので、ご注意ください。)

『骨付鳥にあう(合う)お酒(さけ)』を『骨付鳥にあうおしゅ』と読むポンコツムーブ


長旅はゆるく計画的に過ごそう、そうしよう。


 世の中の人間を代表するわけでも、ASDやうつ病患者を代表するわけでもないが、長旅こそゆるくでも計画的に過ごすのが理想的な旅だと思う。

 “ゆるく”、というのは、無意味にだらだらしたり、行き当たりばったりすぎる行動をしたりするのではなくて、時間にゆとりを持って、スケジュールを詰めすぎないこと
 “計画的に”というのは、ギチギチに予定を詰め込んだり、一切の予定変更を許さなかったりするのではなくて、使いやすいアイテムを持ち込んだり、行きたい場所の距離感や道路情報をチェックすること
 そしてなるべくその日の疲れを翌日に持ち越さないこと。持ち越した場合は、その日はゆっくり過ごすこと。これに限るなーと思った。せっかく旅行に来ているのに疲労が溜まる一方じゃ意味ないもんね。


別行動して行った海


 そんな感じでまだもうすこし旅は続くけれど、わたし的の理想の旅の過ごし方をまとめてみました。
 最後まで読んでくださって、ありがとうございます☺️


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