おやすみMO
去るジャパンオープンを踏まえ、自身のmtgと向き合う姿勢を振り返るべきだと考えた。以下はその内省である。一個人の内省であるためほぼ駄文である。引き返すなら今です。
1.私とMO
MOことMagic Onlineを始めたのは今からちょうど2年前。コロナが長引きアリーナでオンラインのPTQラッシュが春先に行われていたのも一段落し、かつてMTGの国内オンライン大会として代表的なものであった「セカコロ」も気づけばMTGでは開催されなくなる等、アリーナを中心としたMTGの競技大会は激減していた。
それらのほぼ全てに参加し、モチベーションが上がり続ける私とは完全に逆行する形となっていた。そして、私はそのモチベーションの受け皿となる存在としてMOを始めた。
MOでは独自の最高峰の大会であるMOCSという仕組みがある他、MOを楽しむためのサブスクリプションサービスであるマナトレーダーによる大会がある等、自分にとって有難い存在であった。
始めは125$相当のカードまでしか使えなかったマナトレーダーも利用料を増額し、500$相当のカードまで借りられるプランに変更。毎月開催されるマナトレーダーの大会に参加しつつ、合間QP(アリーナのプレイインポイントのようなもの)を貯め、まずはMOCSショーケース予選を目指すという具体的な目標を定め、日々励み、のめり込んでいった。
この間の取り組みについては、今までの私のnoteでもまとめてきている。
2.今年度からの生活の変化
私自身の1日のMTGに取り組める時間は仕事、家事育児、睡眠と必要な分に注いでいった残りとなる(可処分所得ならぬ可処分時間と言っても良い)…が、実際には睡眠や家事育児を不足してもMTGに取り組むこともあり、決して褒められたものではない。仕事も残業をなるべくせず、必要以上に仕事を取ってこず、問題が無いような最低限度の裁きを続けてきたが、仕事に対して思うところもあり、今年度から時短勤務を始める。生きるために必要な労働ではあるが、奇しくも嫁の仕事に対するモチベーションは私のMTGのそれに近く、そうであるのならと私が時短勤務を始め、逆に嫁は時短を辞めフルタイムとなった。
時短を始めてからの思い描く新たな我が家の姿と言えば、私が早めに帰り子供を迎え、夕飯を支度し、食事時には嫁が帰ってきて、家族で食事を共にし、子らは10時には寝、11時からMOのプレリミナリに参加しQPを稼ぐというもの。
しかし、始めてみると嫁のフルタイムは9時5時ではなく、9時11時というかなりのファイター気質な仕事ぶりで、当の私はと言えばフルタイム-1時間+家事育児全マシという思い描く生活とはかけ離れた姿に(何だか時短した方がキツイぞ!)。何とか10時に子らを寝かしつけられても疲労で一緒に寝落ちする日々が日常と化してた。気力があればプレリミナリに参加出来たであろうが、生憎、生来から恐ろしく寝付きがよいこともあり、実際は子らより先に寝落ちしていると思われる。
このような生活が続き、MOに上手く取り組めない日々が多くなると、そのことに対する薄っらとしたストレスが真綿のように私にまとわりつき締め付けていくようになる。
3.地獄のオープン(プレイイン)
MOにあまり取り組めない中、毎年恒例となった「ジャバンオープン」の開催告知を目の当たりにする。第1回の2年前は所有する資格の研修で、第2回となる去年は家族旅行で参加出来なかったが、3回目にしてようやく初参加のチャンスが到来。初日抜けは64名という門戸が広い大会の仕組みも好印象で、ぜひとも力を入れて取り組みたいと考えた。
気合を入れてジャパンオープンよりも1週間早く開催された蒼紅杯にも参加。結果は1-3と奮わなかったものの、後のジャパンオープンへの反省材料が見つかる良い大会となった。
ジャパンオープンに全力を注ぎたいところではあったが1つ誤算、というか懸念事項があった。プレイインだ。結果はどうあれ、私は予選ウィークエンドに2年近く毎回(毎月)参加し続け、いつしか当然のように出られるものと思っていた。しかし、今回の予選ウィークエンド(プレイイン)は実装間もないブルームバロウシールドであり、環境のカードも理解しないまま抜けられるような気はしてなかった。
結果、予選ウィークエンドにも気持ちが傾いてしまい、スタンに取り組めず、蒼紅杯以後はリミテをやってしまう。熱を入れたかったジャパンオープンも蒼紅杯の反省点だけ反映したデッキをサブミット。何だか半端な気持ちに。
何はともあれ気持ちを切り替えて、プレイインを開始。ジャパンオープンの当日だがたまたま早起き出来たので5時頃から開始。
1回目は抜け直前まで行くも抜けられず、その後泥沼の0-1を5連発してしまう。
6回目のプレイインを終え時刻は9:11。ティルトと言うより完全にヘラっている状態であり、このまま続けても仕方ないと思い、一風呂浴びることにした。風呂から上がり「そういえばジャパンオープンのチェックインでもしとくか」と考え、手始めにディスコを覗く。すると
「9:30となりましたので1回戦組み合わせを発表します」
( Д ) ⊙ ⊙ ォオン!?
は…?1回戦?組み合わせ?
自らの目を疑った。
そう、私は開催時刻を勘違いしてしまいチェックインしそびれていたのだ。
プレイインも負け散らかし、力を注いでいたはずのジャパンオープンもプレイインに気を取られ開催時刻の確認すら怠る自らのなおざりな様に呆れてしまう他無かった。
完全なる思い込み、言い訳にしかならいのだが、個人的な経験として30分(半)から開始になるイベント、少なくともMTGの大会ではあまり経験した覚えが無く、勝手に9:30チェックイン(受付)、10:00開始と考えてしまっていたのだ。
しかし、「チェックインできなかった場合、1回戦は敗退とします」とのアナウンス。1回戦「は」?2回戦からならであれば参加可能なのか。などと考えてると同じように2回戦から参加可能か質問する方が。希望すれば2回戦から参加できるとの事で、2回戦から私も参加させてもらうことに。
結果は5-4(対戦成績自体は5-3)。
正直、8戦ともあまり集中できておらず変なミスも出てしまったが、調整しただけあってか、成績はまずまずだったようには思える。とは言え結果は初日落ち。しっかり初戦からスタート出来ていればもっといい成績が…という気持ちもあるし、0-1からスタートしたからの結果とも言えるような気がして、この成績に、ひいてはこの大会に参加する意味は果たしてあったのだろうか?とマイナスな感情しか湧かなかった。まさしく虚無。
そうしてジャパンオープンに最終戦まで参加し終える頃にはプレイインも参加期限を過ぎてしまい、プレイイン制度になってからの予選ウィークエンド皆勤賞も途絶えてしまった。奇しくも1回目でプレイインを抜けていればこうはなっていなかったであろう。
4.これからのMTGの話をしよう
そして惨劇の翌日、私はMOを休止する決断をした。
プレイインもジャパンオープンも全てアリーナに関するイベント。MOは当然やる余裕も無く、MOの有無に関わらずこのような結果となったはずだ。なぜMOを辞めようと思ったのか。
MOを始めた当初は様々なフォーマットをプレイすることで学びがあり、経験として蓄積されたものは間違いなくあると考えてる(過去にアリーナオープンで賞金を獲得できたのはこの経験が活きたと考えてる)が、手広くプレイすることで特定の大会やフォーマットに対する力の入れようが弱まり、ぼんやりと取り組んでしまっているように思えたからだ。
今回はたまたまアリーナ内でイベントが被っただけだが、このような状況は珍しく、逆にMOも同じようにやってる自分としてはよくある話でもあった。つまりMOと両方でやり続ける限りは今回のようなどっちつかずで身にならない半端な状況は起こりうる。いや、自分でハッキリと気づかないだけで今までにも起きているはずである。
もう一つボディブローのように効いてることがある。それは金銭的なものだ。このジャパンオープン、プレイインという無惨な結果を続けながら、MOでブルームバロウシールドをフォーマットとしたリミテッド予選(いわゆるPPTQのようなもの)に参加したが、これまた奮わず0-3ドロップ。結果だけを書けばそれだけだが、参加費は40$。前に同じく惨敗したモダホラシールドでも50$をものの数時間で飛ばしてしまっている。冒頭に述べたMOのサブスクも毎月30$かかる。
ヘラっていたプレイインも20000ジェム課金した分を吹き飛ばしている。MTGで金欠に、という破滅的な所まではさすがにいかないにしても、「趣味でこの額の金を飛ばしてしまった…」というのは精神衛生上よろしくはない(なお、逆もしかりで趣味で得られたお金と言うのは額面以上に特別な喜びがある)。また、アリーナに注力することで、250位以内に入ることが出来ればプレイインで沼ることも無い。
この精神衛生上のよろしくなさは、SWDさんが言語化している。
プレイインは休日に行われるというのも一つの理由ではある。権利を持ってなければ休日プレイインに参加することになるが、せっかくの休みくらい子どもと楽しく過ごした方が親としても100良い。
「選択と集中」。様々なところで無限に擦られている言葉ではあるが、つまるところこれだ。楽しいはずの趣味。好きでいられるようにも精神衛生だけでも綺麗に保っておきたいではないか。
MOは貴重な打席を何度も提供してくれた。当の私の打率と言えば、2軍落ちレベルだ。2軍だからこそバットは振り続けるべきであろうが、闇雲に振ってイタズラに打率を下げるようであればそのうち戦力外だ。しっかりと当てられるように1打席1打席を集中して、いつかまたMOの舞台へと帰ってこれるようにしたい。※アリーナが2軍と言ってるのではない。あくまで自分という存在そのものが2軍なのだ。念のため(ケア魔人)
ただ、MOを完全にお休みするわけではない。サブスク自体はおやすみしてしまったので構築フォーマットはなかなか難しいものがあるが、タイミングさえ合えばリミテッドのイベントは今後も出てみようと考えている。
このような向き合い方で自分自身が満足するのか、今はまだヘラっているだけで、あの時のようにぎらついた感情が復活するのかはわからないところはあるが、「楽しく取り組む」という原初的な体験を大切にし、今後のMTGライフを送っていきたい。