パイオニアとエクスプローラーの間
冷静と情熱の間みたいな感じのことを言いたかっただけで、自分にとって都合よくパイオニアとエクスプローラーに取り組むべき環境になったことから、両環境を分析し、それぞれの大会に向けて仮説と検証を行っていくものが本稿の趣旨。例のごとく自分用メモな書き方をするので、読みにくいのはご愛嬌で。
1.メタ分析
1-1 カルロフ邸環境
デッキ暴露おじことフランク・カーステンの記事より、3月時点のメタを確認することから分析を開始してみる。
カルロフ邸実装後のパイオニアは以下のメタ順と位置づけられている。
1.ラクドス吸血鬼
2.イゼットフェニックス
3.アマリアコンボ
4.黒単無駄省き
5.5色ニヴ(白日)
6.青白コン
7.ロータスコンボ (糸型)
8.イゼット魂込め
9.ボロスヒロイック
10.アゾリウススピリット
(以下、気になるもの抜粋)
11.ラクドスミッドレンジ
15.イゼット独創力
18.ラクドスサクリファイス
19.ボロス招集
20.クイントリウスコンボ
そもそもこれはどういった順に基づくのであろうか?足りない英文読解力で読む限りは3月の一定期間中にMOからパイオニアの、meleeからエクスプローラーのデッキを抽出し、総勝利数から総敗戦数を差し引いて数値が大きい順に並べたものとのこと。そう考えると勝率は51%でも総対戦数自体が大きければ上に来るし、それだけ使われているという指標にもなるということか。逆にあまり使われてなくても勝率が高ければポジションを良くしている可能性がある。
そう考えるとエクスプローラーという似て非なる異環境が混在している場合、5色ニヴや糸型のロータスコンボといったパイオニアでしか使われていない(使いにくい)デッキは母数が小さいため、上記定義より上方に修正してあげてみるべき可能性があり、逆にエクスプローラーでも再現可能でありながら立ち位置を悪くしているラクドスミッドレンジやイゼット独創力ら過去のTier1デッキらはさらに下方修正してみる必要があるかもしれない。
カーステンからデッキに対するコメントもあるので確認していこう。
1.ラクドス吸血鬼
デッキの核はラクドスミッドレンジに似通っているが、ソリンと切り裂き魔の吸血鬼ギミックが強く、切り裂き魔は除去耐性がありクロックが早い。空からの相手(というよりイゼフェニだろう)へはコプターでドロスの魔人を探し、空を制する。だけど無情な行動のカウンター取り除きには要注意。
2.イゼフェニ
軽いスペルからフェニックスが飛んでくる。巡航バカ強い。アショクは墓地を肥やすのに一役買ってくれる上、カードをサーチするロータスコンボやアマリアコンボ、墓地利用デッキに対してメタになるからメインで入ってるよ。PTでの勝率が良かったためか、ドロスの魔人や無駄省きが対抗してきてるよ。
3.アマリアコンボ
3ターンで勝つよ。ラクドス吸血鬼が出てきて、復活の声と中隊を増したリストが目立つよ。サンダージャンクションからは陽気な哀歌(放題で納墓と4マナまでのリアニをするソーサリー)の活躍が期待されているよ。
4.無駄省き
PTにおける使用者は少なかったが、メインから真っ白の採用が肯定されるデッキで使用者の多いイゼフェニに強い。無駄省きも相手の帳簿と斧から誘発しやすい。ラクドス吸血鬼に対してもリリアナとシェオルドレッド勅命からエディクトできるため、切り裂き魔に対抗できる。
5.5色ニヴ
5色のニヴ、白日からティボルト(ヴァルキー)捲ったりして勝つよ。カルロフ邸からは稲妻のらせんを獲得し強化。同じくカルロフ邸からは花粉のっ分析が加わり、メインのニヴ、サイドからの対策クリーチャーを白日のように呼び込むことが可能。
6.青白コン
PTの結果によればアマリアコンボに有利で、イゼフェニ・ラクドス吸血鬼には不利。メタゲームに合わせて相棒を検討することも可能。カルロフ邸からは喝破が加わり強化。サンダージャンクションからは三歩先も期待できる。
7.ボロス(マルドゥ)ヒロイック
単体クリーチャーを強化し続けるデッキ。注目すべきは黒を足して1マナ分割リアニスペル立身が唱えられる他、切り裂き魔対策のエディクトが使えるマルドゥヒロイックが出てきている。
サンダージャンクションからは精鋭射手団の目立ちたがりの活躍が期待される。
8.ロータスコンボ
睡蓮の原野を舞台でコピーしてアンタップしまくって膨大なマナを生むコンボ。カルロフ邸から大ドルイドの魔術師が加入し、キーカードの土地2種やフィニッシャーとなるクリーチャーが持ってこれる他、強敵である減衰球を対処できるようになった。しかし、ラクドス吸血鬼に弱く、アショクの採用がポピュラーとなった現在では立ち位置を悪くしている。
9.アゾスピ
スピリットのクロパ。従来の執着的探訪を利用するタイプではなく、メインからコプターや婚礼を採用したミッドレンジ風味のものが活躍し始めている。ラクドス吸血鬼に対してはカティルダ(プロテクション吸血鬼)をメタカードとして採用している。
10.イゼット魂込め
1ターン目にセイレーンや美食家でファクトを生成し、2ターン目に魂込めで5/5にして襲い掛かるデッキ。後半は5点火力をもってライフをつめてくる。
コプターとインティがデッキのリソース確保に役立っている。切り裂き魔対策にアクロン戦争を採用したりしている。
と、カーステンのデッキ紹介はここまで。
1-2 サンダージャンクション以後の大会結果
さて、ここまでがサンダージャンクション実装前のメタ環境であったが、現在はどうか。サンダージャンクションが実装された4/20以降のMOチャレンジ、ショーケースチャレンジ等を確認してみよう。なお、大会結果の記述が続くので、要点を確認されたい方は1-3まで読み飛ばしていただきたい。
4/20 チャレンジ(80人参加)
上位5メタ:イゼフェニ・吸血鬼(9人)、無駄省き(7人)、ニヴ、アマリア、ロータスコンボ(6人)
TOP8 グルールアグロ、白単人間、ロータスコンボ、青白コン、黒単ミッドレンジ、ボロスヒロイック、ラクドス吸血鬼、イゼフェニ
⇒精鋭射手団の目立ちたがりをフル採用しながら、赤・緑のバットリスペルを採用した新アーキがいきなり優勝。6位のボロスヒロイックも精鋭射手団の目立ちたがりをフル採用。目立ちたがりの鮮烈デビュー。
4/21 チャレンジ(70人参加)
上位5メタ:グルールアグロ(8人)・吸血鬼(7人)、ニヴ、ロータスコンボ(6人)、イゼフェニ(5人)
TOP8 グルールアグロ、ニヴ、アゾリウス訓練場、青単スピリット、無駄省き、アゾスピ、アゾスピ、ジェスカイ隆盛
⇒鮮烈デビューから一気にトップメタ使用率へ。そのまま連続優勝するも、優勝者以外の入賞者はなし。スピリット使用者が全員入賞。アゾリウス訓練場はよくわからない。
https://www.mtggoldfish.com/deck/6336934#paper
4/21 チャレンジ(64人参加)
上位5メタ:イゼフェニ(10人)、グルールアグロ(8人)・吸血鬼(8人)、ニヴ(5人)、アマリア、無駄省き(3人)
TOP8 吸血鬼、アマリア、ニヴ、イゼフェニ、吸血鬼、吸血鬼、イゼフェニ、無駄省き
⇒旧来トップメタの地力を感じさせる。
4/22 チャレンジ(90人参加)
上位5メタ:吸血鬼(17人)、グルールアグロ(10人)、ニヴ、イゼフェニ(8人)、無駄省き、アマリア(7人)
TOP8 アマリア、ニヴ、赤単、吸血鬼、イゼット魂込め、イゼフェニ、イゼフェニ、イゼフェニ
⇒前回の吸血鬼の活躍を踏まえ、吸血鬼使用者急増。グルールアグロの人気も続く(最高13位)。入賞した赤単は目立ちたがりをフル採用し、感覚的に表現すればグルールアグロをシュッとさせたもので、今後グルールアグロ同様にチャレンジで見かけるようになる。
4/25 チャレンジ(61人参加)
上位5メタ:イゼフェニ(9人)、アマリア・赤単(7人)、吸血鬼(6人)、ニヴ、人間、魂込め(4人)
TOP8 吸血鬼、魂込め、ロータスコンボ、イゼフェニ、赤単、赤単、ボロスヒロイック、エニグマ
⇒前回入賞した赤単が使用者も入賞者も増加。
4/26 チャレンジ(71人参加)
上位5メタ:イゼフェニ(10人)、吸血鬼(9人)、赤単(8人)、ニヴ(7人)、アマリア、青白コン(4人)
TOP8 青白コン、独創力(ワーム)、ボロスヒロイック、赤単、ニヴ、独創力(アトラクサ)、イゼフェニ、アマリア
⇒イゼフェニ人気が続く中、2種の独創力が入賞。カーステンおじの記事によれば独創力はメタ外にはじき出されたはずだが。
4/27 チャレンジ(86人参加)
上位5メタ:ロータスコンボ(10人)、ニヴ(8人)、イゼフェニ(7人)、吸血鬼、赤単(6人)
TOP8 吸血鬼、吸血鬼、赤単、ニヴ、天使、イゼフェニ、アゾスピ、青単スピ
⇒最近のイゼフェニ流行が続いたことからか、ロータスコンボの使用者が一番に。そのロータスコンボの最高は14位。イゼフェニには強いとは言え、吸血鬼の他、赤単のような一直線のアグロも増加していて立ち位置は良くないのかもしれない。
4/28 チャレンジ(68人参加)
上位5メタ:吸血鬼(10人)、イゼフェニ(6人)、赤単、無駄省き(5人)、グルールアグロ、アマリア、イゼット魂込め、青白コン(4人)
TOP8 無駄省き、ジェスカイ隆盛、パルへリオン、無駄省き、グルールアグロ、アブザンエルフ、ジェスカイコン、青白コン
⇒吸血鬼・イゼフェニがトップメタながら入賞無し。無駄省きの活躍が目立つ。
4/28 チャレンジ(68人参加)
上位5メタ:ニヴ(13人)、イゼフェニ(10人)、無駄省き(8人)、吸血鬼(7人)、グルールアグロ(6人)
TOP8 ニヴ、ニヴ、無駄省き、グルールアグロ、吸血鬼、アマリア、ラクドス異形化、無駄省き
⇒突如ニヴがトップメタになりながら、ワンツーフィニッシュ。
4/29 チャレンジ(97人参加)
上位5メタ:ニヴ(16人)、吸血鬼(12人)、無駄省き、グルールアグロ、イゼフェニ(7人)
TOP8 ボロスヒロイック、イゼフェニ、ロータスコンボ、赤単、イゼフェニ、ニヴ、グルールアグロ、アマリア
⇒前回の結果を踏まえてかニヴが急増。
5/2 チャレンジ(86人参加)
上位5メタ:イゼフェニ、吸血鬼(12人)、無駄省き(10人)、ニヴ(8人)、グルールアグロ、赤単(7人)
TOP8 ニヴ、無駄省き、アマリア、無駄省き、ニヴ、青黒コン、ラクドス無駄省き(寓話・クロクサタッチ)、アマリア
⇒無駄省きがまたも活躍。イゼフェニ、吸血鬼がトップメタながら入賞者無し。
5/3 チャレンジ(74人参加)
上位5メタ:無駄省き(12人)、イゼフェニ(10人)、グルールアグロ(9人)、吸血鬼(8人)、ニヴ(5人)
TOP8 ニヴ、グルールアグロ、ゴルガリ根、黒単ミッドレンジ、吸血鬼、グルールアグロ、グルールアグロ、ニヴ
⇒前回の結果を受けてか無駄省きトップメタながら入賞者無し。手札の吐きやすさからかグルールアグロが躍進。
5/3 チャレンジ(78人参加)
上位5メタ:グルールアグロ(11人)、無駄省き、イゼフェニ(8人)、ニヴ、アマリア(7人)
TOP8 イゼフェニ、グルールアグロ、アマリア、イゼフェニ、ニヴ、グルールアグロ、グルールアグロ、ラクドスミッドレンジ(マッドネス採用)
⇒前回結果を踏まえグルールアグロがトップメタ。入賞者も多く勝ち組。無駄省きには向かい風だったか使用者の割に入賞者無し。
5/5 チャレンジ(77人参加)
上位5メタ:グルールアグロ(12人)、吸血鬼(10人)、イゼフェニ、ニヴ(7人)、無駄省き、アマリア(5人)
TOP8 独創力(宝物庫)、イゼット魂込め、パルヘリオン、アマリア、ニヴ、無駄省き、吸血鬼
⇒グルールアグロ人気が続くものの、今回は入賞者無し。入賞者のアーキが重なることない群雄割拠な様相に。独創力は新たに宝物庫型が登場。
5/5 チャレンジ(80人参加)
上位5メタ:イゼフェニ、吸血鬼(13人)、ニヴ(8人)、青白コン、無駄省き(5人)
TOP8 アマリア、ボロスヒロイック、無駄省き、無駄省き、吸血鬼、イゼフェニ、ニヴ、イゼフェニ
⇒わかりやすい勝ち組いなくなったからか、トップメタが実績のある吸血鬼とイゼフェニに。
5/6 チャレンジ(100人参加)
上位5メタ:吸血鬼(17人)、ニヴ(10人)、無駄省き、イゼフェニ(9人)、グルールアグロ、クイントリウスコンボ(6人)
TOP8 アゾスピ、ニヴ、ニヴ、無駄省き、クイントリウス、グルールアグロ、無駄省き、イゼフェニ
⇒吸血鬼トップメタなるも入賞者無し。ニヴ、無駄省きが再躍進。吸血鬼が多かったからかクイントリウスも久しく入賞。
5/9 チャレンジ(46人参加)
上位5メタ:ニヴ(9人)、赤単、吸血鬼(6人)、イゼフェニ、イゼット魂込め(4人)
TOP8 ニヴ、青白コン、ニヴ、吸血鬼、ボロスアグロ(目立ちたがり)、吸血鬼、イゼフェニ
⇒ニヴ人気が続く。
5/9 チャレンジ(80人参加)
上位5メタ:ニヴ(9人)、イゼフェニ、吸血鬼(8人)、グルールアグロ(7人)、アマリア(6人)
TOP8 イゼフェニ、グルールアグロ、イゼット魂込め、アマリア、青白コン、人間、グルールアグロ、ニヴ
5/10 チャレンジ(63人参加)
上位5メタ:ニヴ(14人)、グルールアグロ、イゼフェニ(9人)、吸血鬼(6人)、無駄省き(4人)
TOP8 無駄省き、吸血鬼、青単スピ、ニヴ、ボロス召集、吸血鬼、イゼット魂込め、ニヴ
⇒ニヴ大人気。
5/10 チャレンジ(72人参加)
上位5メタ:イゼフェニ(12人)、吸血鬼、ニヴ(8人)、無駄省き、アマリア(7人)
TOP8 イゼット魂込め、無駄省き、アマリア、イゼフェニ、イゼフェニ、イゼフェニ、青白コン、無駄省き
5/11 チャレンジ(80人参加)
上位5メタ:イゼフェニ(10人)、吸血鬼、ニヴ(9人)、青白コン(7人)、無駄省き(6人)
TOP8 無駄省き、イゼフェニ、イゼフェニ、無駄省き、イゼフェニ、ボロス召集、ニヴ、アマリア
5/12 ショーケースチャレンジ(232人参加)
上位5メタ:吸血鬼、ニヴ(33人)、イゼフェニ(30人)、無駄省き(24人)、アマリア(19人)
TOP8 イゼフェニ、アマリア、吸血鬼、アマリア、無駄省き、ニヴ、イゼフェニ、無駄省き
⇒サンダージャンクション後のパイオニア環境において、200人超かつQP40所有者しか参加できない競技イベントとして参考にすべき大会。メタは従来通りの吸血鬼、イゼフェニ人気に加え、新興Tier1とも言えるニヴ、無駄省きに前環境からは人気を少し落とすも底堅いアマリアまで上位5メタ。驚くべきごとに上位入賞者も全てこれらのデッキであり、現パイオニア環境をこれでもかというくらいに体現した大会となったように思える。
5/12 チャレンジ(64人参加)
上位5メタ:イゼフェニ(10人)、吸血鬼(7人)、青白コン(6人)、ニヴ、無駄省き、アマリア(5人)
TOP8 吸血鬼、ロータスコンボ、青白コン、吸血鬼、アマリア、イゼフェニ、無駄省き、イゼット魂込め
5/13 チャレンジ(62人参加)
上位5メタ:イゼフェニ、吸血鬼(13人)、グルールアグロ(6人)、イゼット魂込め(5人)、青白コン(4人)
TOP8 ニヴ、イゼフェニ、無駄省き、アマリア、イゼフェニ、イゼフェニ、吸血鬼、アゾスピ
5/13 チャレンジ(95人参加)
上位5メタ:イゼフェニ、吸血鬼(12人)、無駄省き(11人)、ニヴ、アマリア(7人)
TOP8 アマリア、イゼフェニ、イゼット魂込め、グルールアグロ、イゼフェニ、ラクドスミッドレンジ(ハゾレト、ブロンコ、調査員がいる)、イゼフェニ、吸血鬼
5/16 チャレンジ(46人参加)
上位5メタ:ニヴ(6人)、イゼフェニ、吸血鬼(5人)、無駄省き(4人)、グルールアグロ、赤単(3人)
TOP8 アゾスピ、ニヴ、吸血鬼、無駄省き、イゼフェニ、人間、イゼフェニ、イゼフェニ
5/16 チャレンジ(66人参加)
上位5メタ:イゼフェニ(9人)、アマリア(8人)、吸血鬼(7人)、ニヴ(6人)、無駄省き(5人)
TOP8 独創力(宝物庫)、アマリア、グルールアグロ、アゾリウスロータスコンボ、アマリア、吸血鬼、イゼット魂込め、無駄省き
5/17 チャレンジ(60人参加)
上位5メタ:吸血鬼(13人)、ニヴ、グルールアグロ(7人)、無駄省き、イゼフェニ(6人)
TOP8 グルールアグロ、イゼフェニ、吸血鬼、青白コン、無駄省き、グルールアグロ、人間、赤単
5/17 チャレンジ(42人参加)
上位5メタ:イゼフェニ(8人)、グルールアグロ(6人)、吸血鬼(5人)、ニヴ(4人)、無駄省き、赤単(3人)
TOP8 青白コン、吸血鬼、吸血鬼、無駄省き、吸血鬼、イゼット魂込め、ニヴ、吸血鬼
5/17 スーパー予選(254人参加)
上位5メタ:イゼフェニ(43人)、吸血鬼(32人)、無駄省き(22人)、グルールアグロ(21人)、アマリア(21人)
TOP8 無駄省き、無駄省き、グルールアグロ、吸血鬼、ニヴ、ゴルガリ根、アマリア、吸血鬼
⇒また1つの指標となる200人超の大会。上位5メタはこれまでどおりの様相で、6番手にはニヴ(20人)が続き、以降、使用者10名以下のデッキが続くことからも、上位5メタに加えニヴまでのデッキ使用者が中心と言っても過言では無さそう。結果としては最も使用率の高いイゼフェニに入賞者が無く、そこに強い無駄省きが勝った形か。過去に少し結果を出したゴルガリ根も入賞している。
1-3 サンダージャンクション後のパイオニア環境
大会結果を追っておくと、まずは新興勢力であるグルールアグロまたはその亜種である赤単が新たにメタゲームに名乗り上げ、準Tier1格であったニヴ、無駄省きがTier1と言って差し支えないボジションを獲得したように思える。
以降は、メタゲームの中心となっている吸血鬼、イゼフェニ、ニヴ、無駄省き、グルールアグロ(赤単)、アマリアの最新リストを確認してみる。
1.吸血鬼
https://www.mtggoldfish.com/deck/6389927#paper
直近のパイオニアSCQにて4位となったもの。メインからはドロスの魔人を2枚、カリタスを1枚採用している。除去についても喉首と無情な行動で1枚ずつ散らしている。サイドからは一般的な檻、アショクに加え、黒力戦4枚に白力戦まで2枚採用されている。イゼフェニ、アマリア、無駄省きへの対策がしっかりとられている印象。サンダージャンクションからの強化パーツは無いが、地力一本でTier1格を維持している。
2.イゼフェニ
https://www.mtggoldfish.com/deck/6389845#paper
直近のパイオニアSCQにて9位となったもの。メインから借り手が採用されており吸血鬼の採用するドロスへの回答を用意しているように思える。借り手はPicklockから拾うこともできる。宿敵ロータスコンボが減ったこともあってか、メインアショクはやめ、サイドアショクとなっている。イゼフェニもサンダージャンクションからの強化パーツは無いが、Tier1格を維持。
3.ニヴ
https://www.mtggoldfish.com/deck/6389919#paper
https://www.mtggoldfish.com/deck/6389931#paper
パイオニアSCQより5位のジェガンサ型と10位のヨーリオン型を。これまでの実績だとヨーリオン型が主流であり、ETBとシナジーのあるヨーリオンを使いながら、1枚差しのカードをなるべく引かずに必要に応じて白日から展開するデッキだが、5位のジェガンサ型を見るとデッキを圧縮し、4枚採用のカードのヒット率を上げる考え方もあるようだ。また前者の方がサイドボードの効果も高まるだろう。どちらを相棒にすべきかは議論の余地がありそうだが、興味深いアプローチには違いない。
どちらもサンダージャンクションからの新カード《泥沼の略奪》を採用している。様々なカードが採用されるこのデッキにおいて、効果的なサーチカードでありながら、ゴルガリカラーでありニヴのヒット先でもある。前環境からの《稲妻のらせん》に続き、強化パーツを得た形となった。
また、これまでは《森の女人象》がマナブースト兼アグロ対策カードとされてきたが、《古のヤギの角》を採用する型もあり、こちらも採択の違いには賛否がありそうだ。
ジェガンサ型の方はサイドに思考のひずみを4枚採用しており、宿敵である青白コンに対する殺意を感じ取れる。
4.無駄省き
https://www.mtggoldfish.com/deck/6389810#paper
パイオニアSCQを全く同じリストでワンツーフィニッシュにしたもの。
環境当初はサンダージャンクションからケアヴェクを採用されたりもしていたが、《敵意ある調査員》2枚に落ち着いたようだ。自身がハンデスをしながらも場に残ると相手のディスカードに合わせ手がかりを創出する、無駄省きにぴったりと言えるカードだ。
5.グルールアグロ(赤単)
https://www.mtggoldfish.com/deck/6389994#paper
https://www.mtggoldfish.com/deck/6391823#paper
グルールアグロはパイオニアSCQにて3位となったもの。赤単は亜種だがSCQでは成績奮わず、最近のチャレンジで結果を出したものを参考として。
精鋭射手団の目立ちたがりをキーカードにしながら、従来のアグロの主役格僧院の速槍、損魂魔導士といった攻めっけのあるアグロ。下火になっていたボロス召集からアグロの役割を引き継ぐ。緑タッチの定番ともいえる探索するドルイドの採用にて継続的なリソース確保を目論見、最後の一押しを粘り強く探せる。
このようなアグロは従来、単体クリーチャーを除去されると味気なく負けてしまうデッキであったが、精鋭射手団の目立ちたがりを計画で構えれば、顕在的防御で守りながら大ダメージを狙える。
6.アマリア
https://www.mtggoldfish.com/deck/6389998#paper
パイオニアSCQ7位のリストから。PT直後は中隊を少なくするリストも流行ったが、カーステンの言うように中隊は改めてフル採用され、現在は復活の声は排され救出専門家がメインから3枚と、除去されてもキーカードを何度でも出すという気概が感じられる。またサンダージャンクションからは《エイヴンの阻むもの》が1枚差しされ、召喚の調べからでも一時的にカウンターすることができるようになった。
2.エクスプローラーとの差分
ここまでパイオニアのメタ分析を続けてきたが、似て非なる環境であるエクスプローラーの環境についてを考察しよう。基本的にはパイオニア環境と同じと考えるが、エクスプローラーでは成立が難しいアーキタイプを排除して考えることで、メタについて再考察すると…
吸血鬼、無駄省き、グルールアグロ、アマリア
⇒これらがほぼエクスプローラーでも構築可能である一方、ニヴについては白日の不在により成立が困難となっている。
イゼフェニについても、1つの必殺技とも言える時間への侵入が不在であるため、フルパワーとまではいかない状況か。
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本稿については、一旦ここで締め、私個人としては5/25(土)深夜のマナトレーダーのスイスラウンド、6月のエクスプローラー予選に向けて、仮説・検証を繰り返し、良い成績を残せるように取り組んでいきたい。
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