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「犬に考えせる」という言葉の落とし穴

たくさんの飼い主さんとの交流やネットから流れてくる情報などを見て
10年ほど前に比べると、罰を使うトレーニング方法より、正の強化をメインとした手法が広まりつつあると実感します。

そして正の強化のトレーニング自体も、犬たちにわかりやすく学習が進むように、犬たちへの負担がより軽減できるように情報がどんどん更新され、その手法も洗練されているようにも感じます。

私たちプロも知識や技術の更新をおこたらず、日々ブラッシュアップすることが求められ、以前はお伝えしていた内容でも今では使わなくなったものあったりもします。

そうした中で、飼い主さんに対して言わなくなった言葉もいくつかあります。

そのひとつに
「犬に考えさせる」

プロがこの言葉を使う意図は、もちろん理解しています。

犬たちを見ていても
「あっ!いま、ひらめいたな!」
そう感じる瞬間もたくさんあり、その「ひらめき」をサポートするために、あの手この手を考え工夫することが技術だったりします。

ではなぜ「犬に考えさせる」という言葉を使わなくなったのか?
それは、この言葉の意味の上っ面だけを拾うと、人側に大きなミスを誘ってしまう可能性があると感じるからです。

そのミスは犬たちの負担とストレスを与えてしまい、いくら正の強化を使っていたとしても、犬たちへの学習を手助けするには親切とは言えないのです。

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