高校時代の同窓生K(女性)から、連絡があった。
FBのメッセンジャーでの一斉送信という形だったが。
ある同窓生が重篤な病気にかかり、緊急手術を受けた後、入院中だという。その彼と同じクラス、同じ部活だったKは、それを知り、彼を励ますためのフォトブックを作成することにした。ついては、賛同してくれるなら、写真とメッセージを送ってほしい、とのお願いだった。
私は、その病気になった彼をもちろん知っていたが、高校卒業以来会っていなかった。
その程度の付き合いの私が送ってもいいのか、という戸惑いもあるにはあったが、大変な状況にある彼を励ましたいという気持ちの方が強く、賛同することにした。
Kにその意思を伝え、連絡をもらった翌日には、写真とメッセージをメールで送った。
その際、Kの迅速で思いやりのある行動を讃え、感謝した上で、手伝えることがあれば言ってくれ、と伝えた。
2週間後に設定された、メッセージ募集締切の日。
同じ依頼を受け、賛同していた私の友人から、グループラインで質問された。
「もう写真送った?どんなのにすればいい?」
え?今ごろ??
しかも、その返事に、
「私もこれから送る」とか「昨日送ったよ。」という、他の子たち。
確かに、状況的にふさわしい写真を選ぶのは難しかった。私も悩んだ。でも、Kが早く作業を始められるように、と思い、なるべく早く送ることを優先した。
だから、友人たちの多くが、締切日や、その前日にやっと送ったという事実を知り、驚いたのだ。
そして、少し優越感も持った。
私がいち早く送ったことに、きっとKも感謝してくれているだろう、と。
その翌日、Kからの賛同者への一斉送信で、フォトブックの発注作業を無事終えた、という連絡があった。
ありがとう、本当にお疲れさまでした。
と、労う。
結局、40人弱のフォトメッセージが集まったらしい。
その作業を一人でやり遂げたKに、多くの賛同者たちが感謝の言葉をかけていた。
それから、しばらくして、またKからメッセージ。
ネット上で見られる、発注済みのフォトブックの目次のページを撮影した画像付き。
なんと、私の名前だけを、目次から消してしまった、という。
作業中、コピペを繰り返しているうちに、誤って消してしまい、確認でも見逃してしまったらしい。
発注後の訂正はできず、完成品に手書きなどで訂正を加えるしかない、とのこと。
「でも、メッセージ本文と写真はちゃんと載せている、ごめん、許して。」
えーー!嘘でしょーー!嘘だと言ってー!!
画像を確認すると、確かに自分の名前だけが、
なかった。
本当に悲しくなった。傷ついた。
なんで?私、いち早く送ったよね?
なんで?私だけなの?
しかも、メッセンジャーの一斉送信で謝られて、皆に見られるのに、功労者のKを断罪するようなことをできるはずはない。かといって、「いいよいいよ!全然気にしないで!」と大人の対応ができるほど、心も広くない。
そのメッセージはスルーしたままで、内輪の友人だけのグループラインでぶちまけた。
「名前消すとか、絶対やっちゃいけないやつだろー。作業してくれたから言えないけど、そりゃないぜ、って感じ。」
友人たちからは、続々と同意と慰めのラインが届いた。ありがたかった。
しかし、なんと、雑なミス。
そして、なんと、雑な謝り方。
百歩譲って、ミスは仕方ない。(私なら絶対しないけど!)
でも、謝罪方法はどうだ?
個人的にメールで先に伝えて、謝っていてくれていたら、私の気持ちも少しは違っただろう。
彼女に感謝し、ミスなんて許せていただろう。
そこで思い出す。
Kは若い頃、地元に帰省する際に、私たち地元組にBBQがしたい、とリクエストしてきた。
私は旅行中で参加できなかったが、後で別の友達からそのBBQの話を聞いたら、ひどかった。
Kは、前日飲み過ぎて、BBQにも遅れてきて、しかも二日酔いで、ずっと車の中で寝ていた。あげく、たいして片付けもせず帰ったらしい。
あれから10年以上たつが、彼女の雑なところは全く変わっていなかったのだ。
雑な女。
彼女の称号は、2015年、また上塗りされた。