6月③orange-オレンジ-
未来の自分から手紙が届いて、後悔しないように、指示通り行動してくれ、と言われたら。
疑り深い私なら、まず信じない。たとえ、未来の自分からのものとはいえ、指示通り動くなんて、まっぴらごめんだ。
そこは、素直な主人公、土屋太鳳ちゃん。
好きな男の子を自殺するという運命から救うために、手紙の通り、勇気を出して自らの行動を変えていく。
映画序盤は、まさに青春ラブストーリー。
初々しく、瑞々しく、うまくいきそでいかない淡い恋を描いている。
なんだろ、キュンとはするけど、羨ましすぎて、ケッと思う気持ちがチラリ。
だって、高校時代の自分には3年間起こらず、奇跡なんじゃないか、と思わざるを得なかった「両想い」というやつ。
もう、明らかに、両想いなんだから、男もチャラ女に告白されて付き合うとか、遠回りしないで、好きって言えや!あと、女も、小さい声で、「おはよ。」じゃなくて、さっさと「おはよ!好きやで!!」とFUJIWARA原西さんばりに、大声で言え!!!
ハイ、妬み嫉み僻み、であります。
私も、高校生の自分に手紙を送れるなら、小さい声でおはよって、恥ずかしげに好きな男子に挨拶するような女子を今すぐ見習え!と書く。
でも、冒頭に書いたように、高校生の私も疑り深いはずで、しかも、気が強いので、絶対指示通りにしない。
そして、未来は、というか、彼氏のいない高校3年間という運命は覆らないのであった。
めでたしめでたし。
いや、めでたし、じゃねぇわ!!!
とにかく、まぁ、過去は変えられない。
変えられるのは未来だけ。そのために、今、どう行動するのがベストか、よく考えること。
後悔しないよう、会いたい人には会う、話す、感謝する、謝る、許す。
月並みだけど、それが、この映画のメッセージなのだ。きっと。