4月④クレイジージャーニー⑴
念願のクレイジージャーニーDVD第一弾の1巻がやっと届いた。
Twitterなどで評判の良さを知り、遅まきながら今年1月に初めて観たこのテレビ番組。一発で完全ノックアウトである。その回は、去年登場したクレイジージャーニー達を少しずつ紹介するダイジェスト版だった。それでも、受けた衝撃は充分にすごく、さっそく毎週録画をセット。
その後の放送は、毎週面白い。時間があっという間に過ぎ、もう終わり?と感じるほど、夢中になって観ている。いつもは、どんな番組でも集中力を欠き、ついにはウトウトし始める夫も、こればかりは最後まで観ることができるようだ。
さて、このDVDに入っていたのは、この3作。
⒈丸山ゴンザレス「マンホールタウンに潜入」
⒉吉田勝次「恐怖と神秘の洞窟探検」
⒊松本紀生「アラスカに取り憑かれた男」
まず、マンホールタウン。これは、実は最近地方局の再放送で観たばかりだった。初見では、かなりの衝撃。
マンホールの中に違法な住処を作って集団生活を行う人達を取材した作品。次々と衝撃映像が飛び込んでくる。使用済みの注射器、明らかに様子がおかしいホームレス、何より集団を束ねるボスことブルースリーの異様さとカリスマ性。これが現実の、現代に起きていることとは思えない。
そして、それを取材するゴンザレスに1番驚いた。公園で寝ているホームレスのおっさんに声をかけたり、ヤクがキマってるヤツばかりの危なすぎるマンホール内にズンズン入っていったり、ブルースリーが作った食事を躊躇いなくバクバク食べたり。
とても怖くてできない、と思えることをあっさり淡々とした表情でやってのける。ドヤ感はゼロ。それがスゴイ。
そのことは、他のクレイジージャーニー達にも共通している。本当にすごい、絶対マネできない、というか、絶対したくないコトをやっているのに、一切ドヤ感がない。
彼らにとっては、日常で、当たり前のことだから。ただ、危険に対しては人一倍嗅覚が鋭いのだろう。そうじゃなきゃ、皆無事に日本に帰れているはずがない。
洞窟探検の吉田、アラスカ写真家の松本にも、共通して言えることだ。
彼らも、少なからず死にそうな体験をしている。その体験がハンパない。バンジージャンプで死ぬかと思ったー、とか言うような奴に土下座させてやりたいくらいのレベルのオンパレード。
ロープで縦穴を登る時に落石で肩を骨折した、とか、狭い穴に頭を下げた状態ではまってしまい抜けなくなった、とか、猛吹雪で自作のかまくらが雪で埋まって、スコップで掻き出して自力で脱出した、とか。
怖いよー。怖すぎるよー。もう、そんなことするのやめなよー。
実際、このDVDを観ている間、ずっと夫と言っていた。
「なんでこんなことするのか、全然理解できないね。」
しかし、面白い。彼らを突き動かすモノが何なのか、全く理解できないのに、彼らの体験や話は、聞いててすごくワクワクする。いつまでも、聞いていられると思う。
それは、自分には決してできない未知の体験だから。それは、多くの人にとっても同じで、一握りのクレイジーな人間にしかできないものだから。
そして、彼らをクレイジー!と思うのは、私たちだけなんだ。本人達は、あくまで普通に自分のやりたい事を遂行してるだけ。そこがカッコいい。ホンモノのカッコよさ、がある。
これからも、たくさんのクレイジージャーニーを観ていきたい。心から楽しみだ。
ところで、冬のアラスカに単独で50日も滞在する松本さんが、かまくらの中で一人楽しむのが、読書と録音したバナナマンのラジオっていうところだけは、ものすごく共感できた。
私にとっても、誰にも邪魔されず、本を読んだり深夜ラジオを聴くのは至福の時だ。
クレイジーだけど、普通の人間らしさも持ってる。それを感じられた、いいこぼれ話だった。