4月①すれ違いのダイアリーズ
いい!いい!!めっちゃいい!!!
素人感想型の映画のCMみたく、興奮して言ってしまうくらい良かった。
タイの映画で、出演する俳優女優は皆初見。でも、最後には彼らについてネットで検索してしまうほど、好きになった。
タイの田舎も田舎、湖での水上生活する人たちのための小学校が舞台。腕に入れた小さなタトゥーのせいでこの水上学校に左遷された女性教師エーンと、彼女の後任として赴任したスポーツバカな男性教師ソーンのラブストーリー。
とはいえ、2人はなかなか出会えない。ソーンはエーンが残した日記を読み、励まされ、徐々に見たこともない彼女に恋する。彼女に会いに行こうとするも、「結婚するために引っ越す予定だ」と知り失恋。
その頃、エーンは婚約者の説得でタトゥーを消し、都会の学校で働いていた。しかし、婚約者の浮気とその相手の妊娠により破局。水上学校に復帰する。
やっと会えるのか!と思ったら、今度はソーンが自らが勉強するために学校を去っていた。だが、ソーンはエーンの日記に自分の心境を追記しており、それを読んだエーンもソーンに惹かれ始める。
エーンとソーン。2人が働くのは、数人の生徒しかいない超田舎の水上学校。携帯やネットも通じず、都市とのアクセスも悪いし、電気や水道すら通っていない。圧倒的な孤独。そんな中で、同じ境遇の者どうし、それが同時発生でなくても、気持ちが強く通じ合っていく。
そんな気持ちが恋にまで発展するのは、お互いを知るきっかけが「日記」だったからではないか。誰にも言えない本音を打ち明ける日記。そんなモノを読んでしまったら、たとえ会っていなくても、真っ正直な人となりがすべて分かってしまう。それを読んで好きになれたら、きっとその恋はホンモノだ。
日記に書かれたコトに一喜一憂する2人の姿が本当にかわいい。いつのまにか、どうか上手くいきますように、とドキドキしながら観ていた。
紆余曲折あって、最後に「はじめまして、エーンです。」「はじめまして、ソーンです。」と自己紹介する、やっと会えた2人。
そのラストシーンを観た直後の感想が、冒頭のもの。はぁ、つくづく良かったなぁ。
ちなみに、日記のタイの文字がすっごくカワイイ。高校生の頃、タイ旅行した姉からもらったタイの雑誌を見て、「何この象みたいなカワイイ字!タイ語習いたい!」とトキめいたことを思い出す。目指した大学のタイ語学科には合格できず、その夢は叶わなかったけれど、今もタイの文字に惹かれる気持ちは変わらなかった。