3月①ブルックリン
2月は、資格試験の勉強があって、映画鑑賞はお休み。
やっと、思う存分映画観られるぞ~!!
で、復帰(?)一作目が今作「ブルックリン」
1950年代にアイルランドからニューヨークに移住した女性が、ホームシックになりながらも、仕事も恋も成功させたが、故郷に残してきた姉が急死し、母のために里帰りする。帰国前に密かに恋人と結婚していたが、故郷で条件のいい男に想いを寄せられ、心が揺れる。
予告編で観ていた通りのストーリー。
物語はそう、単純だ。でも、50年代アメリカの美しいファッションやインテリア、最近ではオシャレで人気な地区となったブルックリンでの移民コミュニティの生活や文化、と興味深いポイントが多く、飽きなかった。
主人公は、老婦人が管理する女性だけの寮に住んでいるが、その寮に住む女性たちの会話も面白い。美しいが軽薄な寮生たちは、最初はあか抜けない主人公をバカにするが、恋人を作り、仕事もうまくいってきた彼女を徐々に認め始める。彼女がイタリア人の恋人の自宅に招待された際は、パスタの食べ方を特訓してもらったりするまでに。また、少し厳しい管理人にも信頼され、寮で一番いい部屋を与えられる。
主人公は素直で賢いから、そんな風にみんなから好かれるのだ。
アイルランドの小さい田舎町では、たいした仕事もなく、恋愛面でもパッとせず、地味に暮らしていた主人公が、ニューヨークで自らの才知と努力で花開かせる。自信をつけ、堂々とブルックリンを歩く彼女はとても美しい。
そんなシンデレラストーリーを、嫌いなワケない。ワクワクしながら見つめた。
しかし、姉が亡くなり、アイルランドに帰国した後、雲ゆきが怪しくなる。母親にも友達にも結婚したことを伝えていないから、いい男を紹介され、姉の仕事の後任も依頼された。父を亡くしており一人年老いていく母のためにも故郷に残留した方がいいのでは?と迷い始めるのだ。その間も、ニューヨークで待つ夫は健気に手紙を書いたりしていて、胸が痛む。
早く帰ってあげてよー!旦那さん、可哀そうすぎるよー。
私も大学で県外に出て、田舎に帰ってきたからよく分かるのだけど、都会でがんばって暮らすより、楽そうに見えるんだよね。実際、私はそのまま田舎で楽しく暮らしてるから全然いいんだけど、あのまま都会でがんばっていたらどうだったかな?と思わないこともない。だから、ニューヨークで成功したのに故郷に心惹かれる主人公に「もったいない!早くアメリカに帰って!」と願ってしまったのだろう。
最終的に彼女が選んだのは、ニューヨークでの生活だった。
良かった、と胸をなでおろす。きっと優秀で自信を持った彼女が一番輝ける場所は、ニューヨークだったから。
そして、本当は田舎とか都会とか関係なく、自分らしくいられる場所で暮らすことが幸せなんだ。
ちなみに、彼女は夜間大学に通って簿記の資格を取得。恋人とその話をしている時、「ボキ」と言っているように聞こえてビックリして、調べたら英語で簿記は「bookkeeping」発音似てる~。忘れないように記す。
さて、私が受けた簿記の試験も受かっていますように。