梶谷農園さんのハーブを使ったクラフトサケ[something happy ハーブティー]が誕生
*[something happy] シリーズは、友人安藤克也が名付けたもので、『枠組みを超えて「幸せな何か」というくらいの余白』という意味。見た目はどぶろくなんだけど、どぶろくなのかなんなのかよくわからないというものなんです。加えて、何か(something)とハッピー太郎(happy)がコラボしている、という意味でもあります。
さて。
スゴイことが起こってしまった、、、。
広島の梶谷農園さんってご存じだろうか。
こちらは公式HP。
そしてこちらは読みごたえのある記事。
そう。知る人ぞ知るハーブ農家さん。スーパースターファーマーである。
ご縁があって、梶谷さんのフレッシュハーブを手にすることになった。このご縁は、いやあ、、、そんなことがあるのか、という。詳細は伏せよう。
以前梶谷さんのベビーリーフのサラダをとあるレストランで食べたことがあり、その活きのよさ、生命力が強いリーフに驚いたのだが、まさかあの梶谷さんが簡単にはお付き合いしていただけるなんて思ってもみなくて、まずはこちらのどぶろくをいくつかお送りしてみたのだった。そして、梶谷さんのハーブをどぶろくに使うのが夢です、とお手紙した。
するとすぐに返事があり、「ハッピー太郎さんのどぶろくは酸があって美味しい」というご評価とともに、ハーブを使わせていただけることになったのでした。送られてきたハーブを試食。こ、、、これは!!!!とにかくすごい。すごいぞー、なんて力強さだ!!!
これは梶谷さんがその時に栽培されているハーブをミックスしてくれているフレッシュハーブティー用のブレンドで、これがもう、実に7種類も含まれている。
上段左 メキシカンマリーゴールド
上段真ん中 スペアミント
上段右 日本ハッカ
下段左端 マウンテンミント
下段左から二つ目 パイナップルミント
下段左から三つ目 レモングラス
下段右端 ペッパーミント
フレッシュなので待ったなしだ。すぐに使うことにした。
熱湯にさっとくぐらせる。植物の細胞を破壊し、風味が出やすくなったところで引き上げて冷ます。引き上げたあとの香しいハーブティーは、クエン酸甘酒の仕込み水に使用。そして冷めたハーブをネットに入れてどぶろくに数日漬け込んだ。とにかく無駄にせず香りをどぶろくの中に溶け込ませるようにした。
するとどうだ、、、数日たつと、どぶろくから今まで嗅いだことのない香りがする。6号酵母との相性も抜群。なんて爽やか!強めのクエン酸の切れ味とぴったりで、正直、目を見開くくらいの出来栄えになった。醸造家本人がびっくりした。
正直、梶谷さんのハーブを目の前にして、試験を受けているようなプレッシャーがあったことを告白しよう。憧れの梶谷さん。こんなチャンスは二度とない。逃したくな、でもこればかりはやってみないとわからない、でもなんとかしたい。私は43歳になるけれども、20代のときのようなドキドキを味わっていました。祈るような気持ちで瓶詰め。数日のダウンタイムを経て、、、、
なんと素敵な、鮮烈な、艶やかな味わいになったことだろう。ハーブと糀と酵母が新しい世界を魅せてくれた。ハーブが発酵に閉じ込められることなく、イキイキと踊っている。
正直、美味しくなければ、梶谷さんの名前は出さないつもりでした。有名な農家さんの名前を借りただけの商品なんて、ダサい。でも、これなら胸を張って世に出せる。ハーブが主役のどぶろく。そして。
梶谷さんからすぐに連絡がきた。
「凄く美味しいです。次回もハーブのブレンドお任せください」
ハッピー太郎、小躍りである。醸造家になってよかった。いろいろ大変なことがあるけれども、志のある農家さんと通じ合えた幸せ、信頼を勝ち取った嬉しさ、これに救われるんだ。
だからやめられないんだ。もっとやってやろうって気になる。
来月、増量して仕込み、たくさんの方に飲んでいただこうと計画しています。ご期待ください。