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醸造責任者候補を募集します。

ハッピー太郎醸造所 代表 池島幸太郎です。

この度、ハッピー太郎醸造所は事業の充実を図るべく初めての「正規雇用」として醸造責任者候補を募集することに致しました。

募集したい人材「醸造責任者候補」

・35歳くらいまでの健康な方。
・足腰が丈夫である。米袋(30kg)を運べる。
・醸造や酒に強い興味を持つ。
・チャレンジが好き。
・整理整頓、掃除ができる。
・責任感のある。仕事をやりきれる。

担っていただきたい仕事の内容

・代表池島幸太郎が現在担っている醸造全般
・新しいクラフトサケへの挑戦
・イベント出張
・さまざまな業務改善

勤務場所

ハッピー太郎醸造所
〒526-0059 滋賀県長浜市元浜町13−29 湖のスコーレ内

ご応募は

happytarokotaro@gmail.com
ハッピー太郎醸造所 代表池島幸太郎まで。

正規雇用するにあたっての想い

今、ハッピー太郎醸造所の分岐点です。ここからより事業者として社会に貢献できるようになるのか否か。現在の「私1人が全ての責任を担っている状況では不可能」であり、強力な人材が必要です。

ハッピー太郎醸造所の事業ミッション

発酵文化を更新し、
現代の食卓に驚きと楽しさを提供して、
ハッピーな食環境を未来へつなぐ

事業内容(個人事業主)

クラフトどぶろく 醸造販売
糀・発酵食品 製造販売
発酵体験コンテンツ提供

現在の従業員
代表池島幸太郎 経営・醸造・販売・広報、全ての責任を担う
パートタイム・スタッフ 4名 (1日平均1人)

課題は何か

・現在代表池島幸太郎が全て製造出荷、店舗レジ打ちも担当しており、出張へ行くと製造ストップ、店も閉めざるをえなくなる。結果商品在庫が不安定となるし、チャンスロスも発生している。
・代表池島が製造・店舗・出張で365日埋まっており、お取引先や生産者との関係を濃密にしていく動き、更新していく動き、新しい関係を作っていく動きが全くできない。
・現在ノンアルコール部門を制限している。どぶろく醸造を優先するためであるが、鮒寿司はこの3年製造できておらず、米麹の販売も制限している。「手前味噌の会」もかつての 1/8 程度の運営しかできていない。どぶろく醸造する前のノンアルコール部門の生産量・売上高を取り戻したい。
・代表池島はトークや文章が強みでありその力を十分に活かしている状況とは言い難い。
・代表池島はクリエイター気質ではなく、人と人の間を取り持つのが持ち味でありその観点で醸造している。今後さらに「クラフトどぶろく・クラフトサケ」の新しい表現を探し、鮮度ある楽しい商品でファンを魅了していくには創造することに意欲のある人材が不可欠です。

ハッピー太郎醸造所の目標・未来

・クラフトどぶろくラボとして新しい飲み物を生み出し続ける
・次の「サケ」「糀」「発酵」を担う人材が育っていく場所となる
・ノンアルコール部門は分離して別工場を設立、法人化する
・その流れでいずれはどぶろく醸造も法人化する
・関わっていただいている生産者に危機があれば手を差し伸べられるようになる
・発酵文化を楽しく面白く更新し、生産者の尊い仕事をサポートし、次世代にハッピーな食環境を繋いでいく(事業ミッション)

興味を持っていただいた方へ。

以上で興味を持たれた方には起業以来の歴史も共有する必要があります。

ハッピー太郎醸造所は2017年「発酵でつなぐ幸せ」を掲げて発酵食品工房をオープン。糀・味噌・鮒寿司・漬物などを製造販売。話せる発酵屋としてワークショップを開催、文章による発信も続けてきました。

今となっては信じられないかもしれませんが、起業当初は売上が立たず、1ヶ月の売上が5万円もなかったです。なんとか補填するべく早朝の牛乳配達のアルバイトをしているほどでした。事業者としても人生としても「詰んだのかも」と思わせられるような状況の連続で、正直、辛い日々でした。
それを逆転することができた理由は、私の発酵食品のファンの口コミ、そして滋賀県の生産者の方々の応援、滋賀県行政の方などのサポートでした。

私の糀が一番だと周りの発酵ファンに勧めてくれたり、
こんなに綺麗な香味の鮒寿司は食べたことがないと評価頂いたり、
農家さんは素晴らしい原材料を信用も何もない私に預けてくれたり、
行政の方は無名の私を滋賀の発酵産業促進委員に推してくれたり、

寄ってたかって、私を押し上げてくれた人たちがいます。
その人たちに、誠実に向かい合うことが、私にできることでした。
自分のやりたいこととファンとの接続のあり方を真剣に考え続けた日々でした。

ようやく軌道に乗り始めたのは、事業開始から3回目の冬。冬、というのは味噌仕込みの季節です。
「手前味噌の会」と言って、こちらで材料と場所を準備して参加者の方々にお味噌を仕込んでもらい、ご自宅で熟成していただくコンテンツが大人気となり、お席がすぐに埋まるようになります。事業としてなんとかなってきた冬でした。

そして起業して4回目の冬。「あなたは何をやってるの?」と尋ねてきてくれた方が、現在入居する商業施設「湖のスコーレ」の企画チームでした。小さいお店(12畳ほど)に上がっていただき、私の発酵食品を通して滋賀のことを語りました。ニコッとして「あなたとは一緒に何かやっていけるわね」と褒めていただいたのが、くるみの木・オーナーであり空間プロデューサーの石村由起子さん。そして数ヶ月後、「どぶろくを湖のスコーレでやりませんか」とお声がけいただき、秒で「やります」と言ってしまった。
実は、すでに小さな発酵食品工房では生産量も天井に達していた状況だったのでした。移転のタイミングとしては最高でした。

2021年12月にハッピー太郎醸造所は「湖のスコーレ」へ移転入居。2022年1月に醸造免許取得。無我夢中で醸造を続けます。当初たった1人で全てをやっていたのですが、サポートしてくれるパートスタッフにも恵まれて、なんとか醸造を進めます。そして2022年の夏に、名作と世間でも言われる「something happy ハーブティー」(現在のフレッシュハーブティー)が誕生。その味わいには自分自身も鳥肌が立ちました。これがハッピー太郎醸造所のどぶろくの独自の方向性を強烈にアピールしたのでした。

この商品がなかったらきっとハッピー太郎醸造所は現在醸造を続けられていないだろうと思います。引き続きさまざまな副原料入どぶろくを開発。私は創造性はありませんが、出会いを形にしたいという意欲はあります。ということで、数々の愛すべきどぶろくたちがリリースされました。「政所の茶縁」「菅浦の八朔」「ハニカムぶどう」「苺屋はな」「赤丸薄荷」「MAROUのカカオ」「うきうきホップ」「いずみメロン」「谷口ぶどう」「野田村の山葡萄」「オリエンタルホエー」「久美子さんと桃子さん」、、、、いずれも顔の見える生産者とのコラボ。思い入れの深いものばかりです。

しかし、それだからこその悩みも産まれます。それは、ほとんどが「全麹仕込み」であるということ。つまり、「麹を作れる量がどぶろくを作れる量」であり、どぶろく醸造を優先すると、ノンアルコール(販売用糀、甘酒、味噌)部門の糀製造ができなくなるジレンマに陥ることになります。
なので、麹室は一年中フル稼働することになります。空きがあれば製造する。すると、私池島は醸造所から離れられなくなります。たまに出張して離れますと、糀が作れない。するとすぐにノンアルコール商品が在庫切れを起こします。こんな調子で、なんとか製造のやりくりをし、そしてほとんど私は休んでこなかったのが実情です。そして、いろんなビジネスチャンスのオファーも断らざるをえませんでしたし、特に販売用の糀はかなり制限しておりましたので、「糀があまり買えない糀屋」になっていました。店舗ではできるだけ販売しておりますが、通販はずっとsold out、卸売はほとんどあません。

さらに言えば、どぶろく醸造の酒造免許は年間6000リットルの製造数量努力義務があります。うちの小さな施設では一年中造り続ける必要がある。

こういう生活をしていると、経営者としては「次の一手」を考える頭の余白もなく、ただただ毎日必死にこなすだけとなってしまい、「事業者としての限界」を感じるようになりました。

そして。私は今まで、志ある農家さんとコラボした商品を作ってきましたし、生産者の価値を文章で発信してきました。そうすることで農家さんに貢献しているつもりでした。でも、今はこう思うんです。
「ハッピー太郎醸造所は、農家さんの努力の積み重ねを、利用していたとしか言えないくらいの非力な事業者である」

私にはとても大切な農業者がいました。農場の立ち上げに参画させてもらい、寝食を共にし、影響を受けた人がいました。私の若い頃は夢としては農家をやりながら醸造に携わることでしたが、農業という仕事があまりに私の性格に合わず、私は加工に専念することにしました。

そしてそれからずっと無農薬でやっていた彼。場所も変えたりして頑張っていました。穀物の自給率を上げるんだと。しかし、なかなか結果がでなくて、辛くなり、自分を責めたのか、昨年、、、、あちら側に逝ってしまいました。衝撃という言葉では表現できません。

そして。今年の夏。私が起業して以来、売れない糀屋だったころ、支えてくれた生産者の1人、ブルーベリー農家久美子さん。無農薬栽培は本当に口で簡単に言えるようなことではないのです。20年続けてきたブルーベリー栽培を、今年、辞められます。「久美子さんと桃子さん」というどぶろくはその記念に作ったものです。

私は彼らを助けられませんでした。むしろ「困っている」ことに気づけなかった。いや、気づこうとする動きさえしなかったのだと思います。毎月声をかけに行ったら、絶対にわかっていたことでしょう。

だからです。「逃げとしての加工業」でいいのか。私は農業ができなくて加工に専念した。向き不向きはあると思う。でも、できないことを担ってくれている生産者さんを助けられなくて、何が加工業なのか、とも、思うようになりました。
だからです。
「事業者」として、力をつけたい。そのために、人材が必要だ。一緒に歩んでくれる人を雇用したい。
2017年に起業して7年。ようやく、ステップアップです。

早く行くなら1人で行け
遠くへ行くなら仲間と行け

という言葉があるそうです。初めて思いました。
遠くへ行きたい。行かなきゃいけないんだ。じゃないと、誰がやるんだ。

ハッピー太郎醸造所の事業ミッション

発酵文化を更新し、
現代の食卓に驚きと楽しさを提供して、
ハッピーな食環境を未来へつなぐ

ハッピー太郎醸造所はここが正念場。
力を貸してください。
よろしくお願いします!

ご応募は

happytarokotaro@gmail.com
ハッピー太郎醸造所 代表池島幸太郎まで。


びわ湖


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