バンガード・インベストメンツ・ジャパン営業終了に伴い、「日本の投資家の皆さまが 成功する投資家になるためのバンガードの4つの基本原則」を読んで金融リテラシーを高める
Twitterでフォローしている方が「ぜひこの資料だけでも読んで欲しい」と呟いていたので、読んでみました。
バンガード・インベストメンツ・ジャパンは、1975年アメリカで創業した個人投資家向け低コストなファンドを運用している会社です。日本法人は2000年から営業を開始していましたが段階的に営業を終了するとこの度発表されました。
私自身、今まではまったく投資に興味がなく、金融リテラシーが低い人間ではありますが、コロナ禍で人生を見つめ直して、金融リテラシーを高めたいと思い日々行動しております。僭越ながらその資料を読んでみて、私なりに理解したことをアウトプットしたいと思います。
日本の投資家の皆さまが成功する投資家になるための バンガードの4つの基本原則
資料はこちらのURLからダウンロードできます。
成功する投資家になるためにと言われても仰々しいというか、私なんぞが読んでいいのかと思ったりもしますが、長期投資で利益を得るにはどうしたらいいのか、バンガードの基本原則がギュッと詰まった資料なので、初心者にも読みやすいです。短期投資には向かないのであしからず。
4つの基本原則とは、「目標」、「バランス」、「コスト」、「規律」です。
はじめに、「投資家自身でコントロールができることに注力してください」とありますが、この4つの基本原則は、まさに自分自身でコントロールができることです。投資に関しては、経済や政治的なことなどから影響を受けることが多く、自分自身でコントロールできることは非常に少ないです。自分自身の心の状態すらもコントロールすることは難しいです。しかし、コントロールできることだけに注力してくださいと繰り返し繰り返されています(よっぽど大事なことなんだなぁ)
目標
何はともあれ、目標です。ポイントとしては、ざっとこんな感じでした。
・どれくらいのリスクをとって、いつ頃までにどのくらいの資金を目指すのか。
・ポートフォリオを見直す時期と頻度をあらかじめ決めておく。
・リターンを求めすぎず、実現可能な投資計画を立てること。
・投資計画は定期的に見直すこと。
たしかに、投資を始めてから方針を決めたり、リバランスの時期は決めてなかったです。指摘されて目標を考えてみたのですが、積立投資信託は60歳までに1000万円プラス配当金年間3%、確定拠出型年金は60歳まで1000万円とします。リバランスは年2回、6月と12月に行うことにします。資産バランスはしばらくの間株式70%、債券30%を目指して積立を行い、年齢が55歳を過ぎるころから株式50%、債券50%が妥当かな?と考えます。
バランス
リターンは資産配分によってほぼ決まる、とばっさり言い切られています。これは長年の経験上の話なので、なぜこうなるのかという理由を理解することも大事ですが、経験則として覚えておきたいです。このあたりは意識して投資できていないので反省です。
資料のP.8にある「図.4 株と債券の組み合わせの比率の違いが運用効果に違いをもたらす」があるのですが、この図は1998年から2013年の間で、株式と債券の比率ごとに、最大リターン、最大損失、平均リターンをグラフで表しています。面白いのは、株式100%にするとリターンと損失のリスクが50%になるのですが、平均リターンは株式70%債券30%とほとんど変わらないことです。株式70%債券30%のリスクは40%なので、10%リスクを多く取ってもリターンがあまり変わらないという事実は衝撃でした。
コスト
コストについては最小化する方が良いに決まっているのは非常に理解しやすいです。こと長期になると一段と投資のコストがリターンを減らすということは肝に命じておきたいところです。
あと、目標リターンが高くコストも高いファンドが低コストのファンドよりもリターンが悪いという歴史的事実もあります。高ければいいというわけでもないというのが面白いです。適切な投資目標を立てることに通じるのかもしれません。
規律
規律のある長期的な視点を持って、感情の波にのまれないこと、とあります。
どういうこと?と思って読み進めると、リバランスでは好調な資産を売って、不調な資産を買うとありました。これはとても難しいです。リバランスのために、好調な株式を売るってことですか?
もっと儲けがでるかもしれないと欲が出るのが人間です。
ですが、あらかじめ決めておいたタイミングで、あらかじめ決めておいた資産配分の割合を守るだけと考えるとシンプルです。なるほどなぁ・・・。もし利益を追求したいのであれは、積立投資信託と企業型確定拠出年金とは別に証券口座を作って、新たに目標を立て、その範囲内で売買していけばいいことかと。
結論
目標を見誤らず、周りに振り回されることなく、好調な資産を売って、不調な資産を買い次の時代に備え、コストの低いファンドでグローバル且つ長期で運用しましょう。ということだと私なりに解釈しました。資料自体は28ページくらいのボリュームですが、細かい指摘事項にたくさん当てはまってしまい、ちょっとドキッとしました。大変勉強になりました。
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