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たまゆら~壁が生きている!?

最初に僕が、不思議な感覚にとらわれたのは、確か8歳の頃。
家族とこたつに入って過ごしていた冬のある晩。
僕は横に寝っ転がって父と並んでTVを見ていた。

少し変な空気を感じ、ふと壁に目をやる、
ん?
僕は妙な違和感を感じた。

壁が少しづづ、ズレていっている様に感じたのだ。

何なに?

父や母、周りの家族はTVを見ながら談笑している。

徐々に不思議な気持ちに捕らわれ始めた僕は、壁全体を見渡してみると、
今度は部屋中の壁がゆっくりと回転しながら動いている事に気が付いた。

えっ!?

次第に怖くなってきた僕は、視線を壁から外し、顔を伏せた。

そのまま一分くらい経っただろうか…
今度は片目だけゆっくり開けてみた。
壁は止まっている。

少し安心し僕は、両目を開けて、ちゃんと壁を見た。
やはり動きは止まっている。

でもちょっとだけ好奇心に駆られた僕は、
今度は少し壁に意識を合わせるように、じぃっ~と壁を見つめた。
まるでさっきの出来事をもう一度見たいかのように…
すると、壁はそれに呼応するかのように、またゆっくりと動き始めたのだ。
僕は何度かそれを繰り返してるうちに、
少し気分が悪くなってきたので、こたつの中へ潜り込んだ。
呼吸が少し荒くなっているのを感じた。

この時の感覚は今でも残ってて、
それは家をリホームするまでずっと続いた。

今でこそ、すべての物は波動を発していて…
それは量子力学的に…云々…
みたいな話があるけど
そのころの僕にはそんな事が分かるはずもなく
ただ不思議な感覚と違和感にとらわれていた、。

たまゆらの例を出すまでもなく、
顔に表情があり、
吠えたり鳴いたりする犬や猫や鳥などの、生き物はもちろん、
草木や花、水や食物さえ優しく接したり、
感謝の言葉を投げかけると、それらは反応するって話はよく聞くけど、
それ以外の、言葉も話さず、表情も無い、
石や土、家具や床 車や電化製品等々…
ありとあらゆる全ての万物はみんな息づいている…

そんなことに気付くには、まだまだ遠い道のりがあった。


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