生と欲
2023年の年が明けた。
わたしの年越しは、コロナとともに迎えた。
同居家族の中でも罹る人、罹らない人が出た。
罹った人の中でも、症状の回復度合いは様々だった。
家族の中でわたしが1番回復が遅い。。。だからまだ無理はしないで過ごそう。
2022年末。
熱にうなされ酷い咳に苦しんだ際、流れ出た涙を拭きながら脳裏に浮かんだ問いかけがある。
『今死んだらどうだい?悔いはあるかい?』とな。
今まで生命の危機を感じたり、死について考えたことが無かったわけではない。
いつか話したくなったら、それらについて書くことがあるかもしれないが、
今日伝えたいのはそれではないので、さらっと触れるだけにしよう。
20歳の頃付き合っていた歳上の遊び人の彼から『結婚しよう。』と言われた際、
全く結婚を考えられなかったわたしはお断りの言葉を悪気もなく平然と放った。
その為、後日、酔っ払った彼に包丁を首にあてられ『一緒に死んでくれ。』と言われる出来事に遭遇することになるのだ。
母から(私たちは生かされている。ちっぽけな存在なのよ。くよくよ悩んだって仕方ない。寿命は神さまが知ってる。だからその時が来たらその時よ。今を感謝して生きるだけよ。)みたいな肝っ玉スパルタ思想を受けていたお陰で、その時、怖い‼︎というよりも、冷静に状況を受け入れ、死を覚悟したのだった。
『わたしを殺してあなたが幸せになれるなら…いいよ。どうぞ。』と目を閉じた。
後は神さまに任せよう…そう思った瞬間に光を感じて、過去の思い出が走馬灯のように思い出された。言葉で聞いたことはあったが、不思議な時間だった。そして思い出たちのことはよく覚えていないのだが、その時1つだけ、心残りな事があった。それ以外は、これといって特別な可もなく不可もない、ごく普通の一般的に幸せな人生だった。今日命が終わらなかったら、心残りな事をクリアしようと決めた。時間にすると1分2分程度のとても短い時間だったと思う。
初めから殺す気なんてなかったのかもしれない彼は、包丁をシンクに放し『ごめん。冗談だよ。』と項垂れた。私たちは別れることになった。
後日だいぶ後になって時間差でやってきた怖い!がPTSDというものをわたしに経験させた。…と同時進行で、当時心に決めた心残りの出来事をクリアするのに、かれこれ20年を費やした。そしてわたしなりに答えを見つけクリアした今。コロナを通してもう一度、問いかけられた。
わたしの答えは意外なものだった。
『なんの悔いも無い。』とね。
要するに極限状態での問いかけだと、全く未練がなかったのだ。
いろいろ愚痴を言ってみたり、手が届かない現実を嘆くことがないわけでもない。
心配事やこんなことがあったらいいな、、、がないわけでもない。
だけど死というものと秤にかけてみると、どうしても…ってそんなにないもんだ。
そこそこ生きたな。悔いなし。
大変と言われることをたくさん経験して出た答えだった。
そして、焦った(笑)
ん?無欲?命はあるのにいかがなものか?
生きるために欲があるのも大事じゃないかい?
この苦しんで生きる気力とか必要なシュチュエーションで?と。。。
そんなわけで欲があることって
なんて素敵なことなんだ…
生きることを楽しむアイテムだな…
小さなものでも求めてみよう…
そう決めた2023年の年初めになった⭐︎
『求めよ。さらば与えられん。』
大変素晴らしい言葉だ、本当に。